イヤホンのタッチノイズ・ガサガサを軽減する方法 (カナル型・耳栓型)

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有線カナル型イヤホン(耳栓タイプ)の不快なタッチノイズを、つけ方ひとつで簡単に軽減する方法を紹介します。私としては激減するほどなのでぜひ試してみてください。

タッチノイズが少ないイヤホンも紹介しています。合わせてご参考ください。

💡 この記事でわかること
 ●有線カナル型イヤホンのタッチノイズを軽減する方法(装着方法だけで)
 ●さらにタッチノイズを軽減する方法
 ●タッチノイズが少ないイヤホンとその選び方
 ●自分の足音が響く対策
 ●イヤホン全般の基本的な選び方(音質以外。完全ワイヤレス含む)
 ※英語学習に適したイヤホンも紹介しています。

感じ方は人それぞれなので、全ての方に当てはまる訳ではないことを予めご了承くださいませ。

 

1. タッチノイズとは

タッチノイズとは、イヤホンのケーブルが体や服に触れたときに聞こえる「ガサガサ、ゴソゴソ」のような音です。ケーブルの接触による摩擦や振動がイヤホンを通じて耳に伝わることでこのような音が聞こえます。

これは製品の欠陥ではなく、こういうものなので有線カナル型イヤホンの特徴として受け入れるしかありません。

タッチノイズはケーブルを体や服に触れないようにすると軽減できるので、次章以降でその方法を紹介していきます。

 

足音は別

カナル型イヤホンを装着して歩くと自分の足音が響いて聞こえる現象もありますが、これは耳栓を付けたり、指先で耳を塞いだりしても起こる現象なのでタッチノイズとは区別しています。

この対策は「6. 足音対策」を参考にしてください。

 

2. タッチノイズを軽減する方法

タッチノイズを最も手軽かつ効果的に軽減できるのは「ケーブルを耳に掛けてイヤホンを上向きに装着する方法」です。

下の画像のように装着するだけ。

この画像は ChatGPT で作成しました。

ケーブルが顔に触れなくなるので大きな効果があります。私にとってはタッチノイズが激減するほど。

画像のイヤホンは IEM(インイヤーモニター)と呼ばれるタイプで「耳掛け」専用に作られていますが、そうでないタイプもこのように装着できます。

☝️ コードを耳に掛けてからイヤホン本体を装着するとやりやすい。

残りのコードは前に下ろしてもいいし、後ろに回してもいいです。どちらかお好みで。(私は前です)

 

「シュア掛け」と言われている

先の画像のように、イヤホンケーブルを耳に掛けて装着する方法は「シュア掛け」と言われています。IEM 先駆者の一社である SHURE のメーカー名からそう呼ばれています。

その代表的な機種がこちら。

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Amazon の商品ページには装着方法の動画もあるので、分かりにくかった場合は見てみてください。

☝️ 一般的なイヤホンもシュア掛けするとタッチノイズは減る

私事ですが、イヤホンを上掛けにするとタッチノイズが減ることは自分で思いついたつもりでした。しかし、この記事を書いてから昔 SHURE の IEM を使っていたことを思い出しました。

ちょっと残念な気分になりましたが、それでも一般的なイヤホンもシュア掛けするとタッチノイズが減少することを自力で思いついた、というわけでこの記事を書くきっかけになりました。

 

落下防止にもなる

「シュア掛け」では、ケーブルの重さがイヤホン本体ではなく耳に掛かるため外れにくくなります。しかも、イヤホンが外れてもケーブルは耳に掛かっているので、突然イヤホン全体が落下することはまずないと思います。

外で使用するときなど、周囲の音を聞きたい場合にイヤピースを密着させないように装着しても外れにくいです。ランニングなどスポーツで使用する場合もおすすめです。(安全確保で!)

 

普通のイヤホンを耳掛け化できるアイテム

普通のイヤホン(この記事の一番最初の画像のようなもの)を耳掛けするときに便利そうなイヤーフックがあります。

こちらは Amazon のレビューで「硬めで柔らかいものよりも外れにくい」といったレビューがあったので参考として選びました。

私は使ったことはありませんが、このようなイヤーフックを使うと安定感がありそうですし、落下防止にもなりそうです。周囲の音を聞くためにイヤピースを密着させないで使う場合も安定するというレビューもありました。形状が合わない場合はカットして使うとよいでしょう。

ちなみに、マスクにも使用できるようです。マスクを使うと耳が痛くなる方も試してみるといいかもしれませんね。

 

3. それでもタッチノイズが気になる場合

イヤホンを耳掛けで装着すると顔に当たって発生するタッチノイズはなくなりますが、体や服に当たって発生する分は変わりません。

この章では耳掛け以外のタッチノイズ対策をご紹介します。私の思いつきもありますが、アイデアとして参考にしていただければという方法を5つご紹介します。

 

耳掛け以外のタッチノイズ対策5選

  1. ケーブルを短くする
  2. ケーブルを服の中に入れる
  3. クリップやイヤーカフを使う
  4. ケーブルスライダーで顎にフィットさせる
  5. 完全ワイヤレスイヤホンを使う

 

⑤は対策というよりは根本的な解決策ですね。

それでは、1つずつ紹介していきます。

 

① ケーブルを短くする

イヤホンのケーブルが長すぎるとバタついたり体や服に当たる部分が多くなったりしてタッチノイズは大きくなるので、できるだけ短くします。

ケーブルを短くするといっても物理的に短くするのは現実的ではないので(切断して半田付けするとか)、余っている分をポケットや服の中に入れるか、コードキーパーやクリップで短くまとめるとよいでしょう。(クリップは後ほどご紹介)

コードキーパーではおしゃれな革製もあったりします。スマホの充電ケーブルなどにも使えます。

ポケットの位置やコードキーパーなどによって短くできない場合は、ズボンの後ろポケットにプレイヤーを付けるなどしてケーブルが体にフィットするようにします。

ちなみに、私はこのプレイヤーを使っていますが、小型でクリップ付きなので胸ポケットに入れたりズボンの後ろポケットに付けたりしやすいです。

このプレイヤー、手で握って収まるサイズ感で、運動や家事、ランニングをしながら音楽や語学教材の音声、オーディオブックを聞くのに便利です。

詳しい感想はこちら。

 

② ケーブルを服の中に入れる

ジップアップのパーカーなんかを着ているときのタッチノイズは最悪です。少し動くだけでジップの凸凹に当たってゴリゴリの雑音が聞こえます。

この場合、ケーブルを胸元から服の中に入れるとほとんど解消します。プレイヤーは内ポケットに入れるか、服の裾から出して表のポケットに入れるとよいでしょう。

 

③ クリップやイヤーカフを使う

ケーブルを短くしたり服の中に入れたりするのが難しい場合は、クリップやイヤーカフでケーブルを服に留める方法が有効です。

クリップはイヤホン専用品もありますし、文具店や100円ショップで売っているゼムクリップやターンクリップ、安全ピンも使えます。イヤーカフは、おしゃれやアクセサリ感覚で付けたい方におすすめ。

イヤホンクリップとイヤーカフは良さそうなものを見つけたので簡単に紹介します。(他は見た目が実用的すぎるので割愛)

 

イヤホンクリップ ①

イヤホンクリップは2つご紹介します。

まずは実用的なヘッドが回転するタイプ。

ケーブルの引っ掛かり防止にもなります。ケーブルを挟むので断線が気になりますが、タッチノイズを我慢するか、断線のリスクを取るか、でしょうか。

 

イヤホンクリップ ②

2つ目はマグネット式で使い勝手がよさそうなものを。

ただし、服などに挟むため気づかないうちに外れて無くすかも。一長一短、といったところでしょうか。とはいえ、服から外れても コアラのマーチ の図のようにケーブルにしがみついているかもしれません。カラバリ豊富です。

 

イヤーカフ

イヤーカフでは、こちらのようなバネ式で耳に挟むタイプを選びましょう。

カラーやデザインは好みで。襟の縫い目やボタンホールなど、引っ掛かりがある部分に付けると外れにくいと思います。こちらも服から外れても コアラのマーチ の図のようにケーブルにしがみついていそうなので紛失はしづらそうです。

服にアクセサリーを付けるのもおしゃれ感はあると思います。ペアで売られているものが多いので、1つはタッチノイズ対策として服に、もう1つは耳に付けるといった使い方もできますね。普段は耳につけておいて、音楽を聴くときにケーブルを通して服につける、という使い方も。

 

④ ケーブルスライダーで顎にフィットさせる

イヤホンの中にはケーブルスライダーが付いているものがあります。ケーブルスライダーは、左右のイヤホンの分かれ目からの長さを調節したり、束ねたりするときに使うものです。

ケーブルスライダーを上げてケーブルが顎にフィットするように調節すれば、バタつきを抑えられてタッチノイズを軽減できます。(ケーブルが密着するのが気になるかも)

ケーブルスライダーはイヤホンによって付いていないものもありますが、次章「4. タッチノイズが少ないカナル型イヤホンと選び方」でご紹介しているイヤホンには付いています。

これらです。

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使用感などについては次章をご参考ください。

ケーブルスライダーが付いていない場合は、こちらのイヤホンクリップに左右のケーブルを挟むとスライダーとして使えそうです。

クリップ部分を切断すると使いやすくなりそうです。

とはいえ、本来は左右2本のケーブルを挟むのではなく1本になっている部分に使うものです。イヤホンによっては左右2本を挟めないかもしれません。

なお、ケーブルスライダーを探したのですが、見つかったのは自作用だったり値段が異常に高かったりだったので、ご紹介は控えます。

 

⑤ 完全ワイヤレスイヤホンを使う

完全ワイヤレスのイヤホンは、当然ですがケーブルがないのでタッチノイズもありません。根本から解決できます。

これについては「5. タッチノイズがゼロのカナル型イヤホン」を参考にしてほしいと思います。

 

4. タッチノイズが少ないカナル型イヤホンと選び方

やはりタッチノイズが少ないイヤホンを選びたくなると思いますが、具体的にどのモデルが少ないとは言い難いです。感じ方には個人差があるので。

とはいえ、それでは何も選べないので、私の独断と生存者バイアスでタッチノイズが少ないと感じたイヤホンの特徴を紹介します。

結論から言うと、タッチノイズが少ないイヤホンは、

遮音性が低い

イヤホン本体が大きくも小さくも重くも軽くもない

ケーブルが柔らかく、表面は滑らか

☝️ハウジングが大きくケーブルが頬に触れないものもあるが…

といった特徴があるものです。

なんとも曖昧ですが、具体的には、

日本メーカーの下から2番目に安いモデル(遮音性は中程度)

が該当します。

「手持ちのタッチノイズが少ないと感じるイヤホンがたまたまそうだった」という経験ではありますが、上記の特徴が共通していたので的を得ている部分もあるかと。

このクラスは、手頃な値段で音質や耐久性も タッチノイズが気になるシーンでの使用には十分です。実用的とも言えるので、タッチノイズが気になっている方は、ぜひお試しください。

私が使ったのは以下の SONY の先代モデル と JVC のもので、タッチノイズはどちらも同程度であまり気になりませんでした。

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どちらもカラバリが豊富なのもいいですね。

SONY の方はマイク&リモコン付きもありますが、タッチノイズを少しでも減らすなら付いていない方がいいです。付いていない方が断線や水没による故障のリスクも減りますね。

これらイヤホンの使用感はこの章で紹介しているので参考にしてみてください。なお、どちらにするか迷ったら「見た目」で選ぶ とよいでしょう。見た目が気に入っていると気持ちよく長く使えます。イヤホンは消耗品なので、予備や故障後にもう一方を試すのもいいと思います。

ちなみに、ダイソーの300円シリーズもタッチノイズは少ないのですが(100均のウレタン製イヤピースに交換して使っていたので付属品では不明)、ケーブルが貧弱すぎてすぐに断線します。スーパーX(接着剤)で繋ぎ目を補強する手間や時間を惜しまない方にはおすすめです。

☝️ ハウジングが大きくケーブルが頬に当たらないイヤホンもタッチノイズは少ないが…

イヤホン本体(ハウジング)が大きいイヤホンの中にはタッチノイズが少ないものがあります。耳と頬の間に空間ができ、ケーブルが頬に触れなくなるためタッチノイズが少なくなります。とはいえ、見た目では分かりづらいのでこのタイプを探すのは難しいです。

私が見つけたものは SONY のウォークマン専用 MDR-NWNC33。しかし、このイヤホン、ウォークマンと合わせて使う以外にメリットがほとんどありません。ANC(アクティブノイズキャンセリング)機能が付いていて、オンにして使うことを前提にしているようで他の機器で使うと音がこもって聞こえます。友達がくれたものの私はウォークマンを持っていないので、実際に ANC 機能を試したわけではありませんが、一般に ANC 機能をオフにすると音がこもった感じになるので。

 

タッチノイズに影響するイヤホンの要素

ここからはカナル型イヤホンのタッチノイズに影響する要素をご紹介します。

これまた経験則による独断と生存者バイアスですが、イヤホンを選ぶ際のチェックポイントとして参考にしてみてください。

 

Points

  1. 重量
  2. イヤホンヘッド(ハウジング)の大きさ
  3. ケーブルの材質、太さ、硬さ

 

タッチノイズが少ないと感じるイヤホンをお持ちでしたら上記のポイントを確認してみてください。

その特徴を持つイヤホンがあなたにとってタッチノイズが少ないはずです。

なお、ケーブルの「太さ」は関係ないかもしれません。太いものも細いものも、どちらもタッチノイズが大きいものはあったので。

 

①+② 重く大きいイヤホンは…

私が過去に使った重くてイヤホンヘッドが大きいイヤホン(先に紹介した SHURE の旧モデル)は以下の印象でした。

タッチノイズ:大
足音:大
遮音性:高

タッチノイズに関しては、太く硬めなケーブルの影響もあったかもしれません。

足音は「高い遮音性と引き換えに…」という感じ。イヤホンヘッドが大きく重いものは遮音性が高い傾向にありますね。

 

SONY の重いイヤホン

参考までに SONY の重いイヤホンを探してみました。

こちらはソニーストアで「インイヤー、有線、5000円以下」で検索した中で一番重いものです。

コードは含まず約9g。他のモデルは3g 程度でした。アークサポーター(にょきっと出てる部分)は取り外しできるので、外すと8g 程度でしょうか。

重低音+防水性能のスポーツモデルです。スポーツモデルですが動くとタッチノイズが気になるかもしれませんね。

他には、重低音モデルの MDR-XB55AP が約8g です。

 

③ ケーブルの影響

曖昧な言い方になりますが「柔らかく表面が滑らかなケーブル」がタッチノイズが小さいと私は感じます。

足音は軽めで遮音性が低めなものが小さいと感じます。

 

Memo

タッチノイズ&足音が小さいイヤホンの特徴まとめ

  • イヤホンヘッドの大きさと重さが中程度
  • ケーブルが滑らかな素材で太すぎず柔らかめ
  • 遮音性が低め

 ※あくまで私の主観です。

 

私が使っているイヤホン

私が使ってタッチノイズが少ないと感じたイヤホンを紹介します。

以前使っていたのは SONY で価格が下から2番目のモデル(生産終了品  2014年購入)です。タッチノイズも足音もふとしたときに思い出す程度で気にならず、ランニングなどで使っていました。

軽め、イヤホンヘッドは中程度の大きさ、ケーブルは柔らかい、という先ほど紹介したタッチノイズが少ないイヤホンに当てはまる特徴がありました。

こちらが現行品で SONY で下から2番目のモデルです。

エントリーモデル(一番安いモデル)と同じような形状と重さ(約3g)ですが、再生周波数帯域がより広く、値段はあまり変わらないのでこちらの方がおすすめです。

なお、リモコン付きもありますがタッチノイズを考えるとない方がいいです。リモコンが服などに引っかかるとタッチノイズの原因になるのが理由です。リモコンなしは壊れにくい(断線しにくい)メリットもあります。

ちなみに、洋画や海外ドラマで英語学習する場合は低音が出ると効果音などをうるさく感じるのでエントリーモデルの方が適しているかもしれません。

 

SONY のイヤホンは壊れたあとはこちらを使っていました。(2020年11月以降。その後壊れる)

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JVC のエントリーモデルで、こちらもタッチノイズは少ないと感じています。軽め、イヤホンヘッドは中程度の大きさ、ケーブルはやや太く柔らかい、という特徴です。

音質は値段なりだと思います。先代の SONY よりも悪く雑な印象で特定の音が耳障りでした。しかし、低反発のイヤーピースに交換すると音質全体が向上して耳障りな音は解消されたので使えています。

先ほど紹介したクリップ式の MP3 プレイヤーと合わせて使っていますが、オレンジの統一感が気に入っています。

タッチノイズが少ないイヤホンの見つけ方は?

自分にとってタッチノイズが少ないイヤホンは、これまでに紹介したようなエントリークラスのモデルをいくつか試すと見つけやすいと思います。

イヤホンは消耗品だと私は考えていますし、今は運動しながらオーディオブックを聞くのがほとんどなのでエントリークラスで十分なのです。とはいえ、たまに高級イヤホンで音楽を聞きながら運動すると気持ちがいいし、オーディオブックではより内容が入ってくる感じがするので使いたいものです。

そういう使い方ならこちらがよさそうかなと。

なお、こちらは私が実際に使用しているものではなく、あくまで「高級イヤホンはちょっと…、でもなるべく良い音で」という使い方をする場合に良さそう、という感じです。

高級モデルはタッチノイズの大小よりも「その音で聴きたい」という目的で選ぶものだと思います。タッチノイズのデメリットが高音質のメリットを超えると本末転倒なので、高級モデルはあまり動かない状況でじっくり聞きたいときに使うのが無難かと。

 

5. タッチノイズがゼロのカナル型イヤホン

どうしてもタッチノイズが気になる場合は、完全ワイヤレスイヤホン一択です。そもそもケーブルがないのでタッチノイズもありません。

選ぶ際のポイントは、

ANC 機能付き
 → 足音を軽減する

イヤピースが密着しやすい

✔︎豆型

✔︎スティック型でもノズルにくびれがあるもの
  → ミシュランマンタイプでないもの

です。

まず、ANC(アクティブノイズキャンセリング)は周囲の騒音を軽減する機能ですが、カナル型イヤホン装着時に自分の足音が響いて聞こえる現象も軽減します。私としてはタッチノイズよりも気になるので、ANC は歩くシーンでの使用には必須の機能です。

また、そもそもですが、カナル型イヤホンはイヤピースが耳の穴に密着することで音質も ANC も本来の性能を発揮します。完全ワイヤレスイヤホンでは密着していないと思わぬときに外れて「ドブぽちゃ」するかもしれませんし、人前でイヤホンコロコロして恥ずかしい思いをするかもしれません。(私は海外でリンゴコロコロしたことがある。マジで)

完全ワイヤレスイヤホンには大きく分けてスティック型(耳うどん型)と豆型があります。イヤピースの密着性に型による差はなく、個々のモデルや耳の形による個人差が大きいようです。とはいえ、スティック型は浅い装着、豆型は深い装着、という傾向があるようなので、どちらかと言うと豆型の方が密着しやすいと思います。多少ズレても浅く密着しそうなので。なお、スティック型でもノズル周りにくびれがあるものはイヤピースが深めで密着する可能性があります。

 

おすすめ完全ワイヤレスイヤホン

ピンからキリまで玉石混交な完全ワイヤレスイヤホンですが、先に紹介した条件に当てはまり、なるべく低価格で信頼性のあるものを探してみたので、参考までに2つご紹介します。

まずは JVC の豆型。くすみ系カラーもありアクセサリ感覚で選びたい方にもぴったり。

スティック型では JBL のこちら。商品画像で「くびれ」が見えたので取り上げました。安いものから探していきましたがくびれが見えるものが見つからず。

なお、これらは実際に私が使ったのではなく、あくまで見た目でイヤピースが耳の穴に密着しやすそうなものを選んでいます。

私も Amazon にておそらく最安の ANC 機能付き完全ワイヤレスイヤホンを購入したのですが、スティック型のくびれがないもので、耳の穴にイヤピースが全く密着しませんでした。これまで多くのカナル型イヤホンを使ってきましたが、密着しないのはこれが初めてでした。

「くびれがない」とは、イヤピースのフランジ(傘部分)とイヤホン本体がミシュランマンのようにくびれなく繋がっているようなものです。なお、ミシュランマン感があるものでもイヤピースが密着するものはあるようなので、慎重に選ぶ目安とするとよいでしょう。

失敗者バイアスかもしれませんが、私と同じ轍を踏まないよう、完全ワイヤレスイヤホンはくびれが確認できるものをおすすめ します。確認できない場合は、Perplexity AI でイヤピースの密着性やフィット感を調べて、ネガティブなレビューがあればやめておくのもいいと思います。

 

6. 足音対策

カナル型イヤホンを装着すると自分の足音が響いて聞こえる現象があります。これは耳栓を付けたり指先で耳を塞いだりして歩いても同じ現象が起きるので、製品の欠陥ではありません。

☝️ 自分の足音が響いて聞こえる現象が起きる理由

耳栓をすると、耳の中に音がこもる閉塞効果や、骨を通じて音を聴く自己聴取によって、自分の足音が普段よりも大きく、響いて聞こえる。

理由はどうあれ、気になるので何とかしたいものです。

先にも述べましたが、遮音性が高いカナル型イヤホンほど足音が大きく響くと私は感じます。

遮音性が低いイヤホンを選ぶというのも無粋なので、それ以外にできる対策を紹介します。

 

足音対策

  • アクティブノイズキャンセリング機能を使う
  • こういうものだと慣れる (受け入れる)
     → 脳が気にしなくなる
  • イヤピースを密着させない
     → 音質と遮音性は低下
  • ドスンと着地しない
     → ベアフットシューズを履く
  • 忍者のようにテテテテ走るトレーニングをする

 

電車内では遮音性の高いものを使い、電車から降りたら遮音性の低いものを使うなど、面倒ですが使い分けをするのもよいでしょう。

 

最善策はアクティブノイズキャンセリング機能を使うこと

上記の中でこの足音に最も効果があるのが ANC(アクティブノイズキャンセリング)機能です。私も安物ではありますが ANC 機能付きの完全ワイヤレスイヤホンを使ったところ、完全に消えました。

なお、完全に消えたのは閉塞効果や自己聴取による足音です。「サッ」というような地面との摩擦音は消えません。ただし、このような音も軽減されて足音自体を小さく感じます。「イヤホンそのものの遮音性 = PNC(パッシブノイズキャンセリング)効果」も影響しているのでしょう。

前章で紹介したおすすめの ANC 機能付き完全ワイヤレスイヤホンを再掲しておくのでご参考まで。

JVC の豆型。カラバリ豊富でファッション性で選びたい方にもぴったり。

スティック型では JBL のこちら。商品画像でミシュランマン感がなく、「くびれ」が見えたので取り上げました。

 

ベアフットシューズに慣れる

「ベアフットシューズ」はクッションがなく靴底が薄いゴム1枚というタイプのシューズです。そのため素足に近い感覚が得られる特徴があります。

私は長年ベアフットシューズやウォーターシューズしか履かない生活をしており(特別な事情がない限り)、ランニングだけでなく買い物や遊びに行くときにもベアフットシューズを履いています。

あるとき「たまにはクッション性のある靴を履いてみるか」と試したのですが、ランニング後、靴を脱いで玄関を上がったら「ドズンドズン」と地鳴りが家中に響き渡りました。衝撃的でした。

ベアフットシューズに慣れると自然と抜き足差し足忍び足になるので、カナル型イヤホンの足音に対応した体になるかもしれないと考えています。(そんなのより ANC 機能が有効)

私が使用しているベアフットシューズはこちら。

安いですが3足買って何も問題ありません。こぶタイプのゴム紐に交換してフィット感抜群です。

 

7. 装着感・音質を高めるアイテム

装着感と音質を高めるアイテムを紹介します。それは「低反発素材のイヤーピース」です。

高価なので画像のものを私は使ったことがありません。ぶっちゃけセリアなどで100円で売っているもので私は十分です。高価ものは、より音質やフィット感を求める場合に試してみるとよいでしょう。

低反発イヤーピースを使うとよりフィットして外れにくくなるし、遮音性も高くなります。そのため、今まで漏れていた音が耳に届いて音が濃くなる感じがします。

また、タッチノイズがいくらか減少するように感じます。

人によって耳の形は違いますので効果を感じられない方もいるようですが、フィット感に不満がある方は試してみるといいですよ。

低反発イヤピースのサイズは、いつもと同じサイズか、1サイズダウンで選ぶといいようです。私はいつものサイズでよりフィットしました。少し小さいと感じていたのでぴったりでした。

 

8. 英語学習に最適なイヤホン

英語学習情報ブログなので、英語学習全般にオールマイティに使えて最適だと私が考えているイヤホンを1つご紹介します。

こちらです。

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コネクタ違いで USB-C と Lightning もあります。

「開放型マイク付き有線イヤホンが最適」 と考えています。Apple EarPods ではなく同じタイプであれば他のものでもいいのですが、音質が自然で必要十分なのでおすすめしています。

「なんだこれか」と思った方もいらっしゃると思いますが、明確な理由があります。

耳を塞ぎ切らないので喋りやすい

マイクと口の距離が近く、小声でも正しく音声認識されやすい

特に、発話が必要となるオンライン英会話や AI 英会話アプリで使うときにおすすめです。

完全ワイヤレスイヤホンも便利ですが、有線イヤホンの方が AirPods のような高級機種よりも有利な場面が多いのが理由です。

完全ワイヤレスイヤホンでは、通話時に相手がスマホの音量を最大にしてやっと会話ができるくらいになる場合が多いです。同じことは AI 英会話アプリにおいても起きます。音声認識技術が驚異的な「スピーク」でさえ、大きめの声(カフェで隣のテーブルで何を言っているか分かるくらい)でやっと認識されるくらいです。

なお、私が使った完全ワイヤレスイヤホンは安物だったので高級機種では小声でも認識されるかもしれませんし、雑音が多い環境では ENC(通話用ノイズキャンセリング)によっては高級完全ワイヤレスイヤホンの方が優れることもあります。

とはいえ、マイク付き有線イヤホンはコスパも良いですし、英語学習には 有線イヤホンを優先する のがおすすめです。(失礼しました)

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⚠️ デメリットもある

Apple EarPods を例に、英語学習には「開放型マイク付き有線イヤホンが最適」と紹介しましたが、デメリットもあります。

それは、遮音性がないこと。当然、カナル型のように耳を塞がないので遮音性はなく、周囲の雑音が気になる環境では使用しづらいのがデメリットです。

とはいえ、発話が必要になる英語学習はそこそこ静かな環境ですると思うので、デメリットにならない場合もあります。

ちなみに、ワイヤレスがいい、ANC 機能がほしい、といった場合はネックバンド式ワイヤレスイヤホンを選ぶことになると思います。有線イヤホンで ANC 機能付きはほとんどないですからね。

ネックバンド式は完全ワイヤレスイヤホンよりは小声でも音声認識されやすいようなので検討してみてください。ANC によって耳を塞いでも喋りやすいですし、ENC 機能が付いていれば通話や音声認識もしやすくなります。

ネックバンド式は主流ではなく、この条件ではあまり選択肢はありませんが、エントリークラスでは Edifier W280NB PRO がよさそうです。

私もコスパを考えると、ANC 機能付きの完全ワイヤレスイヤホンよりはこちらの方がいいかなと思っているところです。

画像ではミシュランマンタイプ(ノズルにくびれがない)に見えるのでイヤピースの密着性が気になりますが、Perplexity AI ではイヤピースが密着しづらいというレビューは見当たりませんでした。

ただし、これは耳掛けしない方がよさそうです。耳掛けするとリモコンなどがある部分が持ち上がり、耳に重さが掛かって気になりそうですし、断線のリスクも上がりそうです。ネックバンド式でケーブルの長さを調節できるものがあればよさそうですが、難しいですね。。

 

9. 英語のリスニングに最適なイヤホン

「英語のリスニング学習に最適なイヤホン」を選ぶ場合には明確なポイントがあります。

 

Summary

英語のリスニングに適したイヤホンの選び方

  • 低音域が強調されていない
  • 解像度が高い
  • バランスドアーマチュア型

 

バランスドアーマチュア型のイヤホンは低音域が強調されず高音域の解像度が高い傾向があります。つまり、特に子音の発音が苦手と言われる我々日本人にも発音がクリアに聞こえるので英語のリスニング学習に向いていると考えられます。

一方、低音強調モデルは聞き疲れするデメリットがあります。例えば洋画でリスニングする際には BGM や環境音が気になります。これらは英語学習目的でなくてもイヤホンで視聴すると気になりますが、その原因は主に低音域にあります。「迫力の重低音」などと商品説明にあるものは避けましょう。

 

なお、ダイナミック型にも低音域が強調されず解像度が高いイヤホンもありますが、探すのが大変なのでバランスドアーマチュアで探すのがおすすめです。

ここからは英語のリスニングに適していそうなイヤホンを3つ紹介します。

 

バランスドアーマチュア型イヤホン

まずは中華イヤホン。

低価格帯ですが、「低音が物足りない」とするレビューもありますし、音質は十分でしょう。英語学習に適する条件に当てはまります。

とはいえ廃盤な印象もあります。私が使ったものでは、IEM ですが KZ ZSN Pro2 が高音域がクリアで低音は強調されていないので英語のリスニングに適していそうです(洋画は見てなくて…)。価格はセールやクーポンで2,600円ほど。

 

ANC&ENC 搭載 ネックバンド式ワイヤレスイヤホン

2つ目は再登場のこちら。

英語学習全般に適している理由は前章で説明した通り。周囲の騒音が気になる環境でも ANC&ENC によって、オンライン英会話や AI 英会話からリスニングまでオールマイティに使えそうです。

加えて、低音強調モデルらしいのが気になりますが、アプリのイコライザーで低音を全カット(足りなければ他の帯域をブースト)すれば洋画のリスニングもできそうです。

なお、「低音全カット&その他をブースト」しても思い通りにならない場合もあると思います。その場合はすみません。。なお、洋画でのリスニングでなければ問題ないと思います。

イコライザーの設定につきましてはこちらの記事をご参考ください。

  【洋画・海外ドラマ】英語学習に快適なイコライザー設定( VLC )

 

10. おわりに(個人差や慣れも)

個人差があるので・・・

耳掛けをする場合、イヤホンの形状によっては装着しづらいかもしれませんし、感じ方には個人差があるので全ての人がタッチノイズの減少を感じられるかどうかは分かりません。

とはいえ、装着方法ひとつで簡単にできるので、とりあえず試してみてください。

 

慣れも必要

全てのタッチノイズがなくなるわけではないし、足音は相変わらずですが、慣れると気にならなくなります。私もそうでした。脳が不要な音を判断して遮断するそうです。慣れるまでは少し我慢して使うとよさそうです。

 

恥ずかしくないし・・・

上下逆さまで付けることを恥ずかしく思うかもしれませんが、周りから見れば「そういうタイプのイヤホンを使ってるちょっとこだわりのある人」という感じだと思う(希望)ので、気にせず堂々とやっちゃいましょう。

「どうしても恥ずかしい…」という方は、そういうタイプのイヤホン = IEM を使いましょう。私が使ったものでは、KZ ZSN Pro2 がタッチノイズは少なめで足音は響きにくく、断線しづらそうでウォーキングくらいなら使えそうです。なお、タッチノイズ対策としては、多芯編みケーブルは避けましょう。

 

安全確保で

カナル型は遮音性が高いので、外で利用される場合はくれぐれも安全確保でお願いします。

英語ができない犯人は?

英語に苦手意識がある人は多いと思いますが、その犯人を特定できていますか?

英会話でいうと犯人は…

  • 喋る練習をしない自分
  • 興味がない方向で、効果がない方法でやらされていた自分

ちょっと厳しい言い方になったかもしれませんが、こんなシンプルなことを教えない人こそ犯人だと私は思います。

犯人は分かった。ではどうするか?

私も遊び感覚で使っている「スピーク」という AI 英会話アプリを使うと解決します。

スピークを使うと…

  • とにかく喋る練習をさせられる
  • 興味がある方向で、効果がある方法でやれる
  • 強力な AI 学習サポーターがいる

AI 相手だからこそ、いつでも喋る練習ができる、分からないことを何でも聞ける、恥ずかしくない、といったメリットもあります。

スピークで解決する詳しい理由は下記の記事で述べているので、英語に苦手意識を持っていた方はぜひ参考にしてほしいと思います。

初心者向けとしていますが、スピークの実力や概要を知るのにちょうどいいかなと思います。

AI 英会話アプリ「スピーク」初心者に◎な理由と使い方
AI 英会話アプリ「スピーク」は英語苦手な初心者が使っても効果があるのか、大丈夫なのか、不安な方も多いと思います。 英会話アプリなのに会話にならなかったらどうしよう 他の AI 英会話アプリは全く合わなかった 発音が苦手で認識してくれなさそ...

 

AI英会話スピーク | Speak | スピーキング特化アプリ
シリコンバレー発のAI英会話アプリ「スピーク」。まるで人と話しているような自然な英会話。AIとだから、間違いを恐れずに話し、リアルタイムのフィードバックで効率的にスピーキング力を伸ばせます!

まずは無料で AI 英会話アプリ「スピーク」を使ってみる(公式サイト)  

 

なお、私も洋画や海外ドラマ、日本アニメ英語版を素材としたオンラインレッスンを提供しています。お好きな作品でレッスンできるので、勉強感なく、おしゃべり感覚で楽しく英語学習を続けられると思います。

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Comment

  1. 匿名 より:

    今まで大して気にならなかったのですが、最近というか冬場だと厚着になって服との接触音がするのがやたらと気になったので参考になりました。
    耳にコードをかけるだけで雑音が鼓膜まで届かなくなって気にならなくなりました。

    • manma manma より:

      おおっ!それはよかったです!
      気になると、気になりますよね。
      おっしゃるように、着ている服の厚みや素材の影響もありますね。
      参考になったとのことで嬉しい気持ちです。
      ご感想をいただきありがとうございました!

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