「この4つを鍛えると英語学習が最速化、自動化、無料化する」と私が考える英語力があるので、その力と効果的な鍛え方を紹介します。
10年以上、私は独学で英語学習を続けてきましたが、いずれも学習初期に鍛えておけばよかったと思うものばかりです。
初心者はコスパもタイパも最高で英語を習得できるし、「勉強してるけど伸びない」と感じている方は一気に成長するはずです。英語の学習方法がいっぱいありすぎて迷っている方にこそ、まずはこの記事で紹介するこの4つの英語力を鍛えてほしいと思います。
- 発音力 → リスニング学習が自動化
● 洋画やニュースを学習素材にすると無料化 - 語順理解力* → リスニングとリーディングの理解力をアップ
※語順理解力=英語の語順で理解する力 - イメージ力 → 文法と単語を使いこなす
- 言い換え力 → スピーキングとライティングを伝わる化
1. 英語習得を最速・自動・無料化する4つの能力
習得すると「英語学習が最速化、自動化、無料化する」と私が考える英語力は以下の4つです。
- 発音力
- 語順理解力
※語順理解力=英語の語順で理解する力 - イメージ力
- 言い換え力
自動化は英語を聞くだけでインプットできる状態、無料化はインプットを英語のニュースや洋画など教材でないものにした場合です。
それでは1つずつその理由と鍛え方について紹介していきます。
① 発音はすべての基礎
② 語順理解力で長いの理解できない問題を突破
③ イメージ力で英語を感覚的に使いこなす
④ 言い換え力で伝わる化
- 基礎レベルで十分
- 期間は3週間から1ヶ月ほど
最速化に必要な4つの英語力のレベルは、いずれも「基礎」です。基礎を習すれば、あとは学習を続けるうちに自然と上達するのが理由です。
基礎の習得に必要な期間は3週間から1ヶ月ほどです。(練習量によります)
① 発音はすべての基礎
発音の練習をしないで英語を習得しようとするのは、ボールを蹴る練習をしないでサッカー部でレギュラーを目指すようなものです。(ベンチ入りもできなさそう)
発音を学習初期に習得すると、RPG の最初の村で「すばやさ」が MAX のようなステータスになります。敵が1回攻撃してくる間に、こちらは3回くらい攻撃できるので、敵を楽々倒してレベルアップし、他の能力値が最速でアップします。
発音が英語の習得を最速化するのは、4技能(聞く、読む、書く、話す)の全てを向上させるブースターとなるからです。
次のように関連しているのが理由です。
発音を習得する
↓
英語の音を聞き分けられるようになる
(リスニング力が上がる)
↓
知らない単語でも聞き取れる
(聞くだけで英語表現をインプットできる)
発音は会話できちんと伝えるために練習するものと思うかもしれませんが(もちろん大事!)、実は習得すると上記のメリットがあります。
英語の音を聞き分ける力がつくと聞くだけでインプットできるので、最速化だけでなく自動化もできます。
「聞く」以外の技能(読む、書く、話す)もブーストするのは、インプットの効率化による効果です。
受験対策ならリスニングの基礎でもいい
発音の基礎の習得にかかる期間は3週間から1ヶ月ほどです(練習量によります)。基礎で十分な理由は、短期習得でき、ブースターとして十分なのが理由です。基礎を習すれば、あとは学習を続けるうちに自然と上達するのもあります。
早ければたった3週間でこの状態になれるので、発音の基礎を習得しない選択肢はありえません。
「発音の基礎」の定義は、具体的には「英語の音を聞き分けられるし使い分けられるが日本人ぽさはあるくらい」としています。
とはいえ、大学入試や英検といった受験対策が目的であればリスニングの基礎で十分です。リスニングの基礎は「一般的な教材音声が聞き取れるレベル」で、早ければ1週間ほどで習得できます。
発音を習得するなら?
発音の基礎の習得におすすめなのは、こちらの本を使ったトレーニングです。

私はこの本で発音の基礎を習得しました。超低速で吹き込まれた英語音声の真似をするだけでした。
具体的に実践した方法はこちらの記事で紹介しているので参考にしてほしいと思います。

リスニングの基礎を目的とする場合は、付属の CD を聴きながら一読すればよいでしょう。1週間ほどで達成できると思います。ただし、声に出さないでやるとタイパは悪くなります。
また、「発音ネイティブレベルになりたい」という方もいると思いますが、英語学習全体の効率を重視するなら基礎までにしておくのがおすすめです。
それでも最優先で発音ネイティブレベルを目指すなら英会話学習アプリ FluentWorlds がおすすめです。「英会話」とされていますが私にとっては「発音矯正ギプス」です。先ほど紹介した本で基礎を習得してから利用するのがおすすめです。
FluentWorlds はこちらの記事で紹介しているので参考にしてみてください。

② 語順理解力で長いの理解できない問題を突破
リスニングで「単語は聞き取れるし意味は分かるのに長いと内容を理解できない」、リーディングで「長文の読解に時間がかかる」といった症状はないでしょうか。
これらの症状は「英語の語順で理解する力=語順理解力」を鍛えると改善できます。語順理解力がないと長文の理解は不可能なので、この力は英語習得に必須です。(語順理解力は語順組み立て力にもなる)
発音の基礎と語順理解力があれば、効率的に英語のニュースを聞いたり読んだりできるので英語学習が最速化します。なお、ニュースは無料なので無料化もできます。
語順理解にはスラッシュリーディングが効果的
語順理解力を鍛えるにはスラッシュリーディングが効果的です。スラッシュリーディングとは「文章を意味のまとまり毎に区切って語順通りに理解していく手法」です。
「文章を意味のまとまり毎に区切る」は、こちらの動画のような感じです。
※動画は EEvideo のサンプルで学習機能は利用できません。
この動画を見ているだけでも語順理解力が鍛えられる感覚があったのではないでしょうか。
日本語訳は断片的で不自然な語順ですが、実はこれが英語習得に必須な語順理解力を鍛えるのに非常に効果的です。
また、スラッシュリーディングはスピーキングにも嬉しい効果があります。それは「単語を繋いで何とか」から「意味のまとまりを繋いで難なく」という効果です。
- 意味のまとまり毎に内容が分かる
↓
英語の語順のままで理解できる
● リスニングの理解力もアップする
↓
インプットが効率化する - 意味のまとまりを繋いで話せるようになる
スラッシュリーディングは発音力と語順理解力を同時に鍛える
スラッシュリーディングで音読すると発音力と語順理解力が同時に鍛えられるのでお得です。ただし、そのためには発音の基礎を習得している必要があります。
とはいえ「発音の基礎を習得しながら語順理解力も鍛えたい」学習意欲モンスターの方には、例えば次のメニューがおすすめです。
朝:発音練習
昼:スラッシュリーディング
夕:発音練習
夜:スラッシュリーディング
✔︎ スラッシュリーディングの前に発音練習をウォームアップとして行う
先に発音練習をすると口や舌や脳が英語モードになるのでスラッシュリーディングが発音練習にもなるのが理由です。
どちらも慣れてくると音声教材だけで手軽にできるので、移動中などのスキマ時間に行うのもおすすめです。
移動中は人前でやりづらいかもしれませんが、変な人と思われて変な人が寄ってこなくなるのでおすすめです。黙読では効果が低いし大声だと迷惑になるので、ささやく程度の音量か口パクで行いましょう。とはいえ、マスクをしていれば残念ながら周囲にバレることはなさそうですね。
効果的に語順理解力を鍛えるなら?
語順理解力を効果的に鍛えるなら、スラッシュリーディングを効果的に行う必要があります。
そこで最もおすすめなのが スーパーエルマー です。スラッシュリーディングを効果的に行うための工夫が満載なのが理由です。
こちらの動画のような感じです。
見るだけで語順理解力が鍛えられそうなのは EEvideo と同じですが、スーパーエルマーには日本語入りの音声もあるので、聞くだけで語順理解力だけでなく語彙力も鍛えられます。
- 音声がブロック毎に[英語 → 日本語 → 英語 → 日本語]
- 音声がブロック毎に[英語 → ポーズ (無音部分) → 英語 → ポーズ]
- スマホやパソコンで使える
✔︎ 動画だけでなくテキストと音声 CD もある
さらに、ポーズの間に例文を発話する「スラッシュリピーティング」という高強度なトレーニングができるので語順理解力を効果的に鍛えられます。
スーパーエルマーの効果や効果的に学習する方法はこちらの記事を参考にしてみてください。

ただし、スーパーエルマーには日常英会話向けのラインナップがないので、そちらが目的の場合は非効率になるかもしれません。(ビジネス英会話はあります)
その場合は、中学英語で「着実に話せるようになる」ことを目的とした JJ ENGLISH エクササイズ がおすすめです。こちらにも「パワー音読」というスラッシュリーディング的なトレーニングがあり、より日常的な内容で学習できるのが理由です。
おすすめポイントなど、こちらの記事で紹介しているので参考にしてみてください。
③ イメージ力で英語を感覚的に使いこなす
英語が得意な人を見ていて「この人は感覚で分かってるな」と思った経験がある方は多いと思います。そのような人は、おそらく英語を英語のイメージで理解しているのでしょう。
そもそも言葉は人の意識やイメージを言語化したものであり、そのイメージは言語ごとに異なります。文法を論理的に理解したり単語の意味を覚えたりするのはとても大事ですが、それだけでは英語を使いこなせるようにはなりません。使いこなすにはイメージを知り、感覚を鍛える必要があります。
実は、英語の感覚はイメージトレーニングによって鍛えられます。まずはイメージを知り、イメージをしながら音読やスピーキングをすると感覚が身につきます。サッカーでいうと、これも発音と同様にボールを蹴る練習のようなもので、技術練習で身につくものだと私は実感しています。
主なイメージは以下の3つです。
- 文法イメージ
- 単語イメージ
- 会話イメージ
「会話イメージ」は、イメージというよりは言葉のニュアンスかもしれませんが、イメージあってのニュアンスなので合わせて紹介しています。
ここからは、これら3つのイメージ力を鍛えるメリットと鍛え方を紹介していきます。
文法イメージ習得のメリットと鍛え方
文法イメージを習得すると以下のメリットがあります。
ネイティブスピーカーのように…
- 感覚的に英文を組み立てられる
- 感覚的に英文を理解できる
→ 英語の語順のまま理解できる
前項にてスラッシュリーディングで鍛えられる語順理解力について紹介しましたが、これは英文を意味のまとまりで捉える力でもあります。
これに文法イメージが加わると、意味のまとまりを感覚で扱えるようになります。こうなると英文を理解する速度が格段にアップするし、サクサク組み立てられるようにもなります。脳の負担が減って疲れにくくなるメリットもあります。
文法イメージ力はこちらの本で鍛えられます。

私が実践した方法をこちらの記事で紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
単語イメージ習得のメリットと鍛え方
単語イメージを習得すると以下のメリットがあります。
- 基本動詞や前置詞を感覚で使いこなせる
- 多義語の暗記が最小限ですむ
- 一度理解したら忘れにくい
例えば、基本動詞 get は前置詞と合わせると無数の意味になりますし(英辞郎で get on を確認)、多義語の意味を1つ1つ覚えるのは大変で時間がかかります。
しかし、これらには1つのイメージで捉えられるものもあります。1つのイメージを覚えるだけでいいし使いこなせるので、単語イメージの習得は英語学習を最速化する方法の1つです。
基本動詞や前置詞のイメージはこちらの本が私には分かりやすいです。
私はイメージ関連の本を何冊か読みましたが、イメージの解説には相性があると感じているので他の本でもかまいません。
こちらの本では単語イメージと文法イメージの解説がセットなのでおすすめです。

多義語ではこちらの辞典がおすすめです。
「一家に一冊」と思っているくらいおすすめです。
多義語だけでなく基本動詞や前置詞のイメージも載っています。こちらの get のイメージは699円の価値はあると思いますし、「結果にコミット」で有名な commit は3,000円の価値はあると思います(ネタとしても)。
commit は「犯す, 求める, 取り組む, 約束する」などの意味がありますが、これらをたった1つのイメージで使いこなせます。
また、イメージや語源が掲載されている辞書もおすすめです。
例えばこちら。
語源では漢字の部首のように関連して覚えられます。
おすすめはこちら。
たくさん紹介したので迷わせてしまったかもしれませんが、「一億人の英文法」と「英語語義イメージ辞典」は持っていて得しかないのでおすすめです。
会話イメージ習得のメリットと鍛え方
実は、あなたも普段日本語で会話やメールをするとき、ちょっとした言い回しの違いでニュアンスを表現しているのではないでしょうか。無意識でも言葉を選んでいるはずです。
同じことは英語でもあります。ネイティブスピーカーがどのような意識で言葉を選んでいるかを知れば、自信を持って英語で話したり書いたりできるようになります。さらに、意図せず誤解を与えてしまうことがなくなります。
文法イメージ力を鍛えるおすすめの方法として紹介した「英語のバイエル」もおすすめですが、会話の中での解説が充実している 英会話エクスプレス もおすすめです。解説が音声で読み上げられるので、テキストを見なくても耳だけで学習できるメリットがあります。
リンク先は Amazon で、一部解説を読めます。be 動詞のイメージ解説もあり、無料で参考になるので、ぜひ確認してほしいと思います。
④ 言い換え力で伝わる化
スピーキングやライティングで英語が出てこない原因はいくつかありますが、その全ては言い換え力を鍛えると突破できます。(会話では瞬発力を鍛える必要もあります)
紹介する4ステップで、自分が作ったとは思えないほどシンプルで伝わる英文(しかもネイティブっぽい)になるはずなので、ぜひ実践してほしいと思います。
会話では伝わるだけでなく、言いたいことが出てきやすくなるし、頭が疲れにくくなるメリットがあります。
長くなるので要点のみ。
① 言いたいことをシンプルな日本語にする
② DeepL で丸ごと翻訳する
③ SVO に整える
④ Google ドキュメントにコピペして文法チェック
① では短く一文一意で子供に説明するようにします。
② の翻訳で意味があやふやな単語があれば辞書で確認します。難しい単語があれば他の単語に置き換えられないか考えます。
③ の SVO は[主語 動詞 目的語]の文型です。
なかなか大変だと思うので、きちんとやるのは毎日3文ほどでよいでしょう。「これ英語でどう言えるかな」と思ったときに頭の中で ① と ③ のみやるのもおすすめです。
SVO に整えるテクニックはこちらの本で学べます。