「正しい発音はおもてなし」というわけで、どうしても英語の th がうまく発音できないという方に試していただきたい、「前歯舌打ち th 発音法」をご紹介します。(舌打ちが苦手な方でも大丈夫)
なるべくややっこしい音声学的な話はなしでいきます。無声子音と有声子音の違いでどうとか、母音がどうだといった専門的な言葉は使いません。
その名の通りなのでそこそこできる方は、タイトルだけ読んで試してもらえればいいくらいです。(目次3だけでもOK)
ただし、that や with に関しては、多くの人が誤解しているかもしれないことがあるので、その点は確認していただきたいところです。
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1.th には2つの音がある(息だけの音と、息+声の音)
th には2つの音があります。
スペルの見かけ上2つの音があると解釈します。
think と that の th はそれぞれ別の音です。
舌と口の動きに大きな違いはありません。
think タイプの th は「息だけの音」で、
that タイプは th は「息だけの音と声を同時に出した音」です。
(以下、それぞれ「息だけ th 音」「息声 th 音」などと呼びます)
(鼻声に見えますが「息声」ですよ)
それぞれ後でしっかり説明しますので、
まずはこの2つのタイプを頭に入れておいてください。
2.「息だけ th 音の元」をつくる
まず、前歯の先に舌の先を軽く当てます。
前歯の先の全体を舌先で軽く塞ぐ感じです。
「触れる程度」が丁度いいです。
そのまま声を出さずに、息を強めに「スー、スー、スー」と吐いてください。
「スーー」と長めに吐いて、歯と舌のすきまから息が通るのを確認してください。
音が出ない方は舌の当て方を少しソフトにして調節してみてください。
舌先は前歯より前に出てもいいですし、出なくてもいいです。
自然に舌先が触れるやりやすいポイントを探ってみましょう。
どうでしょう、出ましたか?
そのすきま風が「息だけ th 音の元」となる音です。
これだけでも息だけ th 音と言えるかもしれませんが、
すこしパワーが足りません。
パワーが足りないと think のつもりが sink になってしまうかもしれません。
基本的に I は sink しないので、文脈から分かってもらえますが、
相手を少し混乱させてしまうかもしれません。(正しい発音はおもてなしです)
ですが、これに舌打ちを加えると「息だけ th 音」になります。
では、次の項目で「前歯舌打ち」について解説します。
3.前歯舌打ち th 発音法(息だけの音バージョン)
さっそく舌打ち th 発音法の解説にいきたいところですが、
まずは舌打ちの確認と練習をしてみましょう。
スムーズに舌打ちができる程度にウォーミングアップします。
※音が出ますのでご注意ください。
舌打ちをするときは周囲に人がいないことを十分に確認された上、
ご利用は自己責任でお願いいたします。
アップができたら今度はその舌打ちを、前歯の先で行います。
前歯舌打ちは「チッ」と言わなくていいです(ッくらいです)。
舌の先は前歯の先以外には触れないようにします。
ここからがいよいよ本番です。
先ほど練習した「息だけ th 音の元」を出しながら前歯舌打ちをしてください。
強めに息を「スー」と吐きながら「ッ」と前歯舌打ちをします。
「スーッ、スーッ、スーッ」っと、うまくできましたか?
やりにくい方や舌打ちが苦手な方は、「スー」と強めに吐きながら、
「息の力で舌を吹き飛ばし」てみてください。(舌吹き飛ばし発音法)
これもやりにくい方は、今までのやり方は一度隣りに置いといて、
唇をかるく閉じて息を吐く力だけで「プー、プー」としてみてください。
次にこれと同じことを舌の先と前歯の先に置き換えてやってみてください。
うまくいきましたか?
どの方法もそうですが、舌に圧力を加えることで、
パワフルな息だけ th 音を作り出しています。
think と言ってみていかがでしょうか?
大げさではありますが、練習でこのくらいにしていると、
普通に喋るときにちょうどよくなります。
練習のときは、いつも目の前に誕生日ケーキ
をイメージして吹き消してくださいね。
4.前歯舌打ち th 発音法(息+声の音バージョン)
次にもう1つの「息声 th の音」です。
息だけの音と、声の音を合わせた音になります。
この音はもうマスターしたも同然です。
先ほど練習した「息だけ th 音と声を同時に出す」だけですね。
と、簡単に言いたいところですが、
同時に出すのはなかなか難しいと思います。
まずは「スーー」と息だけ th 音の元を出しながら、
その状態をキープしたまま「ズーー」と声を出します。
「スー(息だけ)」と「ズー(声)」の2つの音、同時に出てますか?
出ているのを確認したら、前歯舌打ちをしてみてください。
「ズーズッ」と、出ていますか?
この「ズッ」が息声 th 音です。
声を出しながら息だけ th 音を100%出すのは難しいと思いますが、
(物理的に100%は出ないかも)
120%出すくらいの勢いでやるとうまくいきやすいと思います。
出るようになったら that などの単語で言ってみてください。
ちょっと難しいと思うので、何度も練習しましょう。
また、実際の音は映画やドラマで確認してみてくださいね。
5.th で終わる単語の場合
worth など、th の発音が最後にある単語の場合は、舌打ちをしないで歯に付けたままキープします。
歯に強く付けすぎると音が出ませんので、舌打ちをするとき(舌を吹き飛ばすとき)の寸前くらいでキープするようにするとうまくいくかと思います。
6.まとめ
th には「息だけの音」と「息と声を合わせた音」の2つがある
- 息声 th の音は声と息だけ th 音を120%出すつもりで出す
- パワフルな息だけの音を作るために「前歯舌打ち発音法」
もしくは「舌吹き飛ばし発音法」で発音する
簡単に説明しようと専門用語を使わないで説明しましたし、一般的に言われていることも省きましたので、逆に分かりづらかったら、すみません。
参考になりましたら、取り入れてみてくださいね。
f と v の発音も解説しています↓
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