マッスルアップ|最も効率良く習得するための筋トレ方法&海外動画の英語翻訳

ストリートワークアウトの入門技とも言えるマッスルアップのやり方やコツ、練習方法に加えて「最も効率的にマッスルアップを習得できると考えられる筋トレ方法」を紹介します。

さらに、動作のポイントなどを詳しく解説した海外 YouTube 動画を翻訳して対訳にしたので合わせて参考にしてほしいと思います。

今でこそ私はクリーンマッスルアップを連続でもできますが、始めた頃は筋力不足の状態でした。この記事では、そこから成功するまでに気づいた方法に加えて、成功後の研究で見つけた「初心者におすすめの反動を効率的に使う方法」や「クリーン向けの効果的な練習方法」も紹介しています。

「自分に合わない練習を頑張っている人が多い」と感じることもありとても長い記事になりましたが、マッスルアップだけでなく他の技を習得するための参考にもなるはずです。目次で興味をお持ちになったものだけでもぜひお読みください。

 

英語学習としては、言葉と動作がリンクするので記憶に残りやすく、フィットネスで使える英語を効果的に学べると思います。マッスルアップの練習中に頭の中を英語化してみましょう。

 

 おすすめプロテイン

日本の通販よりも圧倒的に安く量を取りやすいので「マイプロテイン」がおすすめです。セール時は激安ですが満足な品質です。私にとってプロテインは体調を崩しにくくなったのが1番のメリットで、筋肥大、筋力アップ、疲労感の軽減などを実感しつつトレーニングを継続できています。

▽お得に買うなら?

毎月のゾロ目の日(例:7月7日、11月11日)と24日頃に割引率が高いセールが開催されるのでお得に買うならどちらかが狙い目です。特に GW はお見逃しなく!

▽紹介コードの利用でさらにお得!

初めての場合は私の紹介コード[EOAS-R1]を使うと6,000円以上購入で初回購入時に使える1,500円分の割引がもらえるのでお得です。ぜひご利用ください。

   Myprotein を公式サイトでチェックする

でも最近は値上がり感があるので Amazon や楽天と変わらないかも。

 

目次の項目をクリックすると当該箇所にジャンプできます。

 

 

1. マッスルアップとは

マッスルアップは「懸垂の動作で上半身を鉄棒の上まで引き上げるエクササイズ」です。

「超人の懸垂」と言われることもありますが、クリーンマッスルアップが1回できるくらいではその体に超人感はありません(筆者の経験)。ストリートワークアウトをしている人の間では基礎エクササイズという印象です。

マッスルアップにはいくつか種類がありますが、主に筋力だけでなく振りや反動を使うものはダイナミックマッスルアップ(反動マッスルアップ )、振りや反動を伴わないものはクリーンマッスルアップやストリクトマッスルアップと呼ばれています。

この記事では、どちらにも当てはまる内容にはマッスルアップ、どちらかに当てはまる内容にはそれぞれの名称を用いています。(使い分けが曖昧な箇所はご容赦ください)

 

マッスルアップの語源

ここでは語源を考えてみたいと思います。英語学習ブログなので。

Dictionary

muscle:筋肉

up:(低い位置から)上の方へ[に]

macOS 版「ウィズダム英和辞典」より

なぜ muscle と up を合わせるとあの動作になるのか、疑問に思った人もいると思います。

「筋肉上げって…」と。

 

muscle は「体全体」もしくは「上半身」という意味?

そこで、muscle は「体全体」もしくは「上半身」を意味するのではないかと考えました。

英語では ass(ケツ)を「体全体」の意味で使うことがあるからです。

 

Memo

ass を使った例文

例1:Get your ass here.(こっち来なよ)

例2:Get your ass up.(ダラダラ座ってないで何かしろよ)

 

例1が分かりやすいと思いますが、これは電話やメールでパーティーなどに誘うときの表現で、誘った側はケツだけ来られても困ります。誘われた側は…、やめときます。

例2ではケツだけ上げてもどうにもなりません。例1と例2のどちらも「早くしろ」と相手を強引に急かすニュアンスがあります。

なお、上品な表現ではありません。親しい間柄だからこそ使える表現とも言えますが、相手が使っても自分は使わないのが無難です。

 

確認したわけではないので間違っているかもしれませんが(どこで確認すればいいのだろう?)、「筋肉上げ」よりは「体上げ」と解釈する方が語源に近い感じがします。

また、このようにイメージを使った捉え方( ass → 体全体)を鍛えると、分からない単語や表現でも何となく理解できます。

 

2. 最も効率的に習得する方法

マッスルアップを習得するためには技術と筋力が必要です。ここで紹介する方法では、この2つを同時かつ効果的に鍛えるので「最も効率的に習得する方法」としています。

マッスルアップに必要な筋力が不足している場合と十分な場合でアプローチの仕方は異なりますが、この方法はどちらの場合にも有効だと考えているので、この点はあまり気にしなくていいと思います。

 

Summary

  • レジスタンスバンド補助で技術練習と筋肥大&筋力アップを同時に狙う
  • 8レップ限界の強度で3セット(これが大事!)
  • ネガティブ多めで行う(やらなくてもいいかも)
  • 正しいフォームで確実に行う
  • バンドなしもやる

 

レジスタンスバンド補助で技術練習と筋肥大&筋力アップを同時に狙う

マッスルアップのための技術と筋力が不十分でもレジスタンスバンドで補助をすると初めてでもとりあえず成功はするはずです。

バンドを使用しているとはいえ、技術と使う筋肉はどちらもマッスルアップと同様なので、技術と筋力を同時に鍛えられます。

なお、この戦略はプランシェなど他の種目でも同様に有効だと考えています。

 

8レップ限界の強度で3セット

最も大事なのが「バンド補助マッスルアップを筋肥大を狙う方法で行う」ことです。

そのためには以下のようにします。

 

Memo

  • 技術向上と筋肥大を狙うマッスルアップ筋トレ方法
  • 8レップ限界の強度で3セット
  • 正しいフォームで確実に行う
  • 鉄棒の上で休んではいけない(当然下でも)
  • インターバルは5分

 ✔︎ 2セット目以降は同じ強度で5レップ限界でもいい
 ✔︎ クリーンでは3レップ限界で残り5レップはダイナミックで限界までがいいかも
 ✔︎ あとで懸垂をしっかりと行う場合は2セット

 

ここで言う「限界」は「9レップはできない (やろうとすると上がれない) 」という意味です。

ダイナミックマッスルアップを目指す場合は「8レップ限界の強度で3セット」を自分がやりやすいフォームで行うとよいでしょう。当然ですがチキンウイング(ディップスに移行する際に腕を左右交互に上げる)は論外です。

2セット目以降も同じ強度でやろうとすると5レップほどで限界になるかもしれませんが、それでも大丈夫だと思います。

インターバルは5分取ると筋肉を動かすためのエネルギーが回復すると言われているので、時間があれば5分程度を目安にしてください。

クリーンマッスルアップを目指す場合は「8レップ限界の強度で3セット (正しいフォームで) 」しても筋肥大するような筋肉への刺激はないかもしれませんし、振りや反動を使うともう数レップできると思います。

このような場合は以下の方法を試してみてください。

 

Memo

  • クリーンマッスルアップを目指す場合のやり方
  • クリーン8レップ限界後にダイナミックを限界まで
  • クリーン5レップ限界後にダイナミックを限界まで
  • クリーン3レップ限界後にダイナミックを限界まで

 

クリーンで限界になったら「そのまま」ダイナミックに切り替えて行います。ダイナミックは、切り替え直後はなるべく振りや反動を抑えて行うとよいでしょう。

どれが正解とは言い難いですが、練習初期はクリーンのレップ数を多め、慣れてきたら少なめで行うと怪我をしづらくスムーズに筋肉と技術力を強化できると思います。

さらに、次に紹介する「ネガティブ多め」を取り入れてみてください。

「8レップ限界の強度で3セット」の理由は、筋肥大に効果的と言われているし筋力アップもできるからです。詳しくは下記リンク先の記事の「6. 動的種目のレップ数とセット数 (効率重視) 」にて述べているので参考にしてください。

 

ネガティブ多めで行う(やらなくてもいいかも)

動作についても筋肥大向けに行うと理論的には効率的です。その方法は「ネガティブ多め」です。ネガティブを多めにすると筋肥大しやすいと言われているからです(その違いは僅かとも)。

さらに、ネガティブ多めでは使っている筋肉が分かりやすいというメリットがあります。そのため、連続を目指す場合には鉄棒から下りる動作のための技術や筋力が向上すると考えられます。

具体的な動作には次の4パターンがあります。

 

Memo

マッスルアップにおける筋肥大向けの動作4パターン

  • 1秒で上がり、4秒かけて下りる
  • 1秒で上がり、8秒かけて下りる
  • 2秒で上がり、4秒かけて下りる
  • 2秒で上がり、8秒かけて下りる

 ✔︎ 4秒かけて下りる=ディップス2秒+懸垂2秒
 ✔︎ 8秒かけて下りる=ディップス4秒+懸垂4秒
 ✔︎ 2秒で上がる=懸垂1秒+ディップス1秒

 注意:鉄棒の上で休んではいけない

 

「上がり」の1秒か2秒かは、上がる動作を素早く行うか、ややゆっくりで行うかの違いです。好み程度の違いかもしれませんが、初めのうちは動作を確実に行うために2秒がおすすめです。

「8秒かけて下りる」はキツいと思いますが筋肥大と筋力アップの効果は最大だと思います。

ただし、ネガティブを多めでは実際の動作や軌道とは異なる部分もあります。その点では技術練習よりも筋肥大や筋力アップ目的として行うのがおすすめです。なお、当然ながら鉄棒に上がる動作については実際の動作や軌道とほとんど同じなので技術練習になります。

ネガティブ多めは最終レップ後の鉄棒から下りるときのみ行うのも良いでしょう。

 

正しいフォームで確実に行う

「8レップ限界で3セット」も「ネガティブ多め」も必ず正しいフォームで確実に行なってください。ここで言う限界は「正しいフォームが維持できなくなるところ」です。正しいフォームでやらないと技術練習にならないのが理由です。

ここで、ダイナミックマッスルアップではあまり正しいフォームを意識する必要はないと思っています。基本的にはゴム任せにすればいいし、今の自分が自然にやりやすいと感じる形で行うのがいいと考えているからです。なお、チキンウイング(ディップスに移行する際に腕を左右交互に上げる)は論外です。

ただし、クリーンの場合には正しいフォームは必須です。

主なチェックポイントとしては、初動の振り出しが大きすぎないか、足の蹴り上げをしていないか、膝が曲がっていないか、の3つです。

自分では気づかないこともあるので動画を撮って確認するとよいでしょう。

 

バンドなしもやる

筋力アップ(瞬間的に大きな力を出力する)のためにバンドなしでマッスルアップをやるのもおすすめです。と言っても習得前の段階なので、実際には「マッスルアップ軌道のハイプルアップ」を行います。軌道はダイナミックとクリーンのどちらを目指すかで選択してください。

やるタイミングは、ウォームアップが済んで「8レップ限界で3セット」をやる前です。回数は多くても3回までで十分で、連続ではなく単発でやるのがいいと思います。

ただし、筋トレ自体が初心者という場合は怪我のリスクが高いのでやらない方が無難ですし、やっても効果は薄い気がします。

ダイナミック向けが胸くらいまで上がるようになってから取り入れるとよいでしょう。

バンドの強度の設定方法は?

「技術練習+筋肥大&筋力アップ同時作戦」ではレジスタンスバンドの強度設定が命です。強度の調節方法は下記リンク先の記事にて紹介しているので参考にしてほしいと思います。

特に、2本使いで注意が必要だと感じています。強度を低くしたつもりで高くしている人を見たことがあるので。。

 

 

3. 海外おすすめ解説動画と対訳

YouTube にはマッスルアップの講座動画( tutorial )が数多くアップロードされているのですが、
King Frater というチャンネルの動画を選びました。

選んだ理由は線と円を使ったテクニックを紹介しているのですが、これは日本の YouTuber があまり紹介していない印象があるからです。

また、筋トレしている人が1度は行ってみたくなりそうなロサンゼルスのベニスビーチ( Venice Beach )で撮影されているのも理由です。

もちろん詳しく解説しているのも理由です。

なお、紹介されているのは膝を曲げてキッピングをするダイナミックマッスルアップです。日本ではなぜか反動マッスルアップと呼ばれているものです。

 

レジスタンスバンドを使った方法は紹介されていないので、やり方は下記リンク先の記事で紹介している動画を参考にしてください。

 

英語の発音で、couldn’t をクディンのように発音しているのもポイントです。

どこかの訛りでしょうか。

 

おすすめ動画

How to Muscle Up (Full Tutorial)

 

Content of This Video

The “Line and Circle” Technique to build momentum and get over the bar (1:25)
勢いをつけるためのラインサークルテクニックと鉄棒を越える方法

Why most people get stuck with their chest at the bar (3:04)
鉄棒の高さで胸が止まる理由

How to get proper wrist position and grip strength (4:40)
正しい手首の位置と握る力

Why “whipping” or “kipping” works against you (8:40)
キッピングが反作用する理由

​The best workout to build up the strength for a muscle up (10:00)
マッスルアップのための筋力をつける最も効果的なトレーニング

 

対訳

なるべく話者のニュアンスのまま訳すようにしましたが、日本語にすると回りくどくて分かりづらくなりそうな部分はカットしたり言い換えたりしています。

YouTube の自動生成スクリプト(字幕)を元にしましたが、間違いなどを修正したところはマゼンタ色にしました。なお、間違って修正しているかもしれないので、予めご了承ください。

 

YouTube に動画をアップロードすると自動で文字起こしと字幕ファイルの作成をしてくれるので英語学習に便利です。

アップロードされている動画のスクリプトをコピーすることもできます。

 

00:06  ( Introduction )

› more

what’s up everyone
Adam Frater here

みなさん こんにちは
Adam Frater です

 

I’m gonna be giving you just a quick little muscle up tutorial

マッスルアップのやり方を手短に説明します

 

I get a lot of questions
on how to build the strength
proper form
proper technique

多くの質問をいただきました
筋力の付け方や
正しいフォーム
正しいテクニックについて

 

and I’m here to run through it all
explain how I learned it
I’ve taught 
other people had to do a muscle up

その全てに駆け足で回答していきます
私が習得した方法や
人に教えてきたことを通じて

 

and we’re just gonna dive right in
let’s go

考えるよりも  まずは始めてみましょう

 

00:26

so the most important thing
in my belief is
if you can do 10 pull-ups
you should be able to do a muscle up

最も大事なのは
私の考えではありますが
懸垂が10回できれば
マッスルアップはできるはずだということです

 

it really just comes down to form
now there’s many different types of muscle ups

フォームによって変わってくるのですが
マッスルアップには多くの種類があって

 

there’s a strict* form muscle up
which I’ll show you what that looks like

無反動で行うマッスルアップを
今からお見せします

※ strict:無反動
無反動のマッスルアップは英語では strict と clean のどちらもあります。この動画では strict のみが使われています。日本語ではクリーンのみのようです。

 

00:41

and the strict form has no kip* in the muscle up

無反動フォームのマッスルアップではキッピング*を行いません
(クリーンマッスルアップは反動を使わずに行います)

 

※ kip:反動、反動をつける動作
体を反る動作、あるいは、体を反って弓のようにしならせてから素早く折ってくの字にする動作、と私は解釈しています。この記事では反動と訳す場合があります。

↓キッピング参考 YouTube 動画

 ›› The Kipping Pull-Up

 

so really your leg stays straight
muscle up

足を真っ直ぐにしたまま
マッスルアップ

 

00:48

then you have a little bit of a kit muscle up
where you use your legs to kind of lessen your gravity

わずかでも反動をつけるマッスルアップでは
重力を小さくするように足を使ったところで

 

your legs come up
and kip your body up

足が上がると
反動で体も上がります

 

00:57

then you have what gymnast bar* kip up
where you get a little bit of swing going
and you pop yourself up over the bar

体操選手の蹴上がりのように
少しだけスイングして
鉄棒の上に体を乗せるやり方もあります

bar は字幕では car となっていてそう聞こえますが蹴上がり (bar kip) をしているシーンなので修正しました。

 

01:09

and you can also do a false grip muscle up
where you grab the bar like a gymnast
and that gives you the ability to do a slow muscle up
but that requires a lot of strength

フォールスグリップでのマッスルアップでは
体操選手のように鉄棒を握ります
そうするとスローマッスルアップができますが
それには強い力が必要です

 

01:18

now to explain how to do this properly
requires a little bit of training on different techniques

これを正しく行う方法を説明するために
様々なテクニックを少し練習する必要となります

 

› less

 

01:25  ( The “Line and Circle” Technique to build momentum and get over the bar )

› more

so what I really like to show people
is the line and circle technique

私が人に教えるためにお気に入りなのが
線と円を使ったテクニックです

 

so I start off by saying I’m gonna start at the bar
and take one foot backwards

鉄棒の支柱から
後ろに1歩下がります

 

one foot backwards I’m going to go ahead
and I’m gonna draw a line

1歩下がったら 鉄棒と平行に進み
線を引きます

 

you don’t have a beach
you can improvise the line
you don’t need to draw it
do it in the cement whatever put something down

砂浜でなければ
その場に合わせて線を引いてください
コンクリートの地面であれば 線を引かなくても構いません
何か適当なものを置いてください

 

so my line is one foot behind the bar

私の場合 線は鉄棒の一歩後ろです

 

01:50

now I’m gonna stand at the bar
and another step in front of the bar
I’m gonna go ahead and make a circle

今私は鉄棒の真下に立っていて
鉄棒の前へ1歩踏み出し
前へ出て 円を描きます

 

02:02

all right so again
I’m gonna call this the line circle technique

繰り返しますが
私はこれをラインサークルテクニックと呼んでいます

 

now the idea is that I’m gonna stand at the line
and I’m gonna jump and grab the bar

線の上に立って
ジャンプして鉄棒をつかみ

 

and by jumping to the bar from the line
I’m naturally gonna have a little bit of swing
so see how I’m rocking

線から鉄棒へジャンプすることによって
自然に少し体がスイングします
私の体がどのように揺れているか見てください

 

02:19

now if I grab the bar from directly below the bar
I’m not gonna swing

もし鉄棒の真下から鉄棒をつかんだら
スイングしません

 

doing a muscle up from a dead hang is very difficult
because the bar is in your way

完全にぶら下がった状態からのマッスルアップはとても難しいです
なぜなら 鉄棒が邪魔をするからです

 

so you need to have a little bit of momentum
to be able to come around and over the bar

だから 少しだけ勢いをつける必要があります
ぐるっと回って鉄棒を越えるために

 

02:35

so really a muscle up is not up and over
you’re kind of doing a hook shape

マッスルアップは縦に上がって越えるのではなく
釣り針の形でやる感じです

 

02:44

so I’m gonna stand behind
I’m gonna grab the bar
I’m gonna swing a little bit 

後ろに立って
鉄棒をつかんで
少しだけスイングして

 

and when I get to that circle
I’m actually gonna touch and bring up

円のところに来たら
実際に踏もうとして 持ち上げます

 

so the point of the circle is to let me know
that when I’ve swung to the extent of my swing
at that moment is when I pull up

この円の目的は 自分に知らせることです
スイングをして 行ったり来たりしているときに
懸垂するタイミングを

 

› less

 

03:04  ( Why most people get stuck with their chest at the bar )

› more

now this is what causes people the most frustration 
is that you try to kip your legs at an incorrect time
so I’m going to show you incorrect one

最も失敗の原因となるのは
間違ったタイミングで反動をつけて足を上げてしまうことです
間違った例をお見せします

(カメラの人に「 come over here little bit / ちょっとこっちに来て」)

 

03:15

so incorrect form is

正しくないフォームというのは

 

alright this guy told me to swing
now I’m here
alright they didn’t get it
bad timing

ある人が言うには
今 ここでスイングすると
できませんでした
これが悪いタイミングです

 

03:24

again I’m gonna kick* my legs
this is bad too

次は 両足を振り上げます
これも悪い例です

※「自分の両足を蹴る」ではありません
kip とも聞こえますが、kick my legs で足を振り上げるの意味になるのでそのままにしました。

 

you don’t want to really whip yourself

鞭を打つような動きをしてはいけません

※ここはうまく訳せませんでした。

 

関連

 ›› whip 〜 into shape(英辞郎 web )/ ~を鍛えて希望どおりの形に仕上げる、~を正しい状態にする、何とか~の形を整える、~の目鼻をつける

whip myself into shape とすると「自分の体をライザップ後みたいにする」といった意味になります。

 

03:31

and what ends up happening is you pull yourself up
and you get stuck
because you get the bar to here
but you can’t get your body over

結局 体を引き上げたところで
止まってしまいます
ここまで鉄棒が来ますが
体は越えることができません

 

03:40

now again a couple of things to realize with a muscle up

マッスルアップについて理解すべきことをおさらいします

 

you’re not just throwing* your arms over the bar

腕が鉄棒を越えるようにするのではなく
(鉄棒を越えるように腕を投げ出すのではなく)

※ここからの throw は語源の「ねじれる」で捉えると分かるような…。

 

you actually want to pull up
and get your chest over the bar

懸垂をして
胸が鉄棒を越えるようにします

 

03:49

so really what you’re doing is to pull up
throwing your chest on top of the bar
and then just doing a dip

とにかくやるべきことは懸垂で
鉄棒の上に胸を乗せて
(鉄棒の上に胸を投げ出すようにして)
あとはただディップスをします

 

03:55

so the dip parts easiest
really all you have to do is pull your chest over

ディップスのところが最も簡単です
最もやるべきは 胸を引いて越えることです

 

03:59

so again it’s all about timing

繰り返しますが 全てはタイミングです

 

start at the line 
jump swing

線の上に立って
ジャンプしてスイングします

 

the moment you’re about to rock backwards
literally at that exact moment

揺れが後ろ向きになりかけた瞬間に
文字通り まさにそのとき

 

or you’re about to swing backwards
that’s when you want to pull up

あるいは スイングが後ろ向きになりかけたとき
そこが まさに懸垂をするタイミングです

 

04:14

so I grab the bar
swing forward
touch the circle
knees and then body 

鉄棒を掴んで
前にスイングして
円を触って
膝 そして体です
(膝を上げてから体を上げる)

 

it’s got to be the perfect timing

そうすると 完璧なタイミングになります

 

04:26

swing again
touch the circle
knees and then body

スイングをして
円を触って
膝 そして体です

 

04:30

so again I suggest if you’re just learning this
use your knees 
because it really lightens your gravity
and gives you the oomph that you need to really get over the bar

これを身につけるには
膝を使ってください
なぜなら 重力を小さくして
鉄棒を越えるための勢いとするためです

 

04:37

now another explanation

では 他のやり方を説明します

 

› less

 

04:40  ( How to get proper wrist position and grip strength )

› more

ignoring the line and circle

 線と円はさておき

 

one of the most important things that
people don’t realize that the muscle-up 
is a wrist position and strength in your grip

マッスルアップで最も重要でありながら
人々が理解していないのは
手首の位置と 握る力です

 

04:55

if you hang from the bar with just your fingertips
you basically have to pull up

指先だけで鉄棒にぶら下がると
基本的に 懸垂をしなければならず

 

and your whole hand has to rotate 180 degrees
to get you on top of the bar

手を180度回転させなくてはならなくなります
鉄棒に上がるために

 

05:01

rotating around the bar is very difficult
unless you’ve created a bit of a weightlessness

手を鉄棒に巻きつけるのは とても難しいです
無重力状態を少しでも作らない限りは

 

05:05

so really strong wrists can benefit this movement
try to grab the bar as high up on your wrist as possible

手首の力が強ければ この動きがやりやすくなります
できる限り手首を巻きつけて鉄棒を掴んでください
(できる限り手首の位置が高くなるように鉄棒を掴んでください)

 

you want to grab it here

この位置で掴みます

 

the stronger the wrist 
then your wrist just has to unfold

手首の強い力で
手首を返す必要があります

 

05:21

so again if my wrist is already up on the bar like this
when I muscle up
my hand can just open up

あらかじめ こんな感じで 手首が鉄棒の上にあれば
マッスルアップをするときは
手首を返すだけです

 

but if my wrist is down here
then I have to rotate all the way around

しかし 手首が下向きになっていたら
わざわざ 手首を回転させなくてはなりません

 

訳注:手首の返し、手首の回転
日本の解説動画ではこの動作(5:31)を手首の返しとしているものがありますが、ここでは rotate なので手首の回転と訳しました。手首の返しは手が鉄棒に固定されたまま手首の関節を動かす動作として区別しました。

 

so strong wrists really important

強い手首はマジ重要

 

05:37

now again as I mentioned you’re not just pulling up
and throwing your elbows over

先ほども言ったように ただ懸垂をするのではなく
肘を跳ね上げます

※ throw over(英辞郎 Web )を訳すのは難しい

 

you want to pull up and get your chest on top of the bar

懸垂をしたら 鉄棒に胸を乗せます

 

I’m gonna show you what that looks like
it’s a muscle up without the dip part

ディップスの動作を除いたマッスルアップをお見せします

 

basically a muscle up without the up

マッスルアップのアップなしバージョンです

 

05:52

basically gonna do what I said
touch the circle
pull up
get my chest over

つまり 今 私が言ったことをやると
円を触って
懸垂をして
胸を越えさせます

 

now once I’m here
I’ve done the muscle up
all I have to do is press up

ここまで来たら
マッスルアップは完了です
あとは押し上げるだけです

 

so again that movement is just a pull up
and get your chest over
really lean

繰り返しますが 懸垂をして
胸を越えさせる動作です
身を乗り出します

 

if you can get your pecs over the bar
you’ve done a muscle up

胸筋が鉄棒を越えたら
マッスルアップは完了です

訳注:マッスルアップはどこまでか
chest と言うのに飽きたのか pecs とする方がしっくりきたのかはさておき、ここでは懸垂をしてディップスができるところまで体を上げたらマッスルアップは完了という解釈のようです。

 

06:14

so maybe that simplifies it enough for you to get the idea

このアイデアを分かりやすく単純化すると

 

pull up
chest over the bar

懸垂をする
胸が鉄棒を越える
(胸に鉄棒を越えさせる)

 

and at that moment I’m good
and I just threw the dip

その瞬間 私はいい感じで
ただディップスをすればいい

 

06:24

so the line circle techniques something 
that I like to teach people

線と円を使うテクニックは
私が好きな指導方法で

 

I’ve taught many different people to muscle up using this technique
also explaining getting the chest over the bar

これまで 多くの様々な人達に教えて来ました
胸に鉄棒を越えさせることも含めて

 

this doesn’t work for you
you can also do an in/out technique

しかし この方法があなたに合わない場合は
インアウトテクニックを試してください

 

06:37  in/out technique

basically what you’re doing
is loading up for the muscle up

ひとことで言えば
マッスルアップのために 力を溜める というやり方です

 

※この辺りはスクリプトを無視しがちで翻訳します。

 

you pull yourself in
you load up
you fire into the muscle up

胸を突き出して(背中を反って)
力を溜めて
体を上げるために一気に解放(発射)します

 

so this technique would look like this

こんな感じです

 

here fire up
down
fire up

ここで 発射(瞬発的に上げる)
降りて
発射

 

06:57

be careful with this technique
because loading like this
really tight on the shoulders and on the pecs

これをするときの注意点は
このように力を溜めると
肩や胸の筋肉が硬くなることです

 

so just be careful make sure you’re warmed up
so that you can’t injure yourself

しっかりとウォームアップをして
怪我をしないように気をつけてください

 

07:08

now a lot of people think that they have the strength
they know that they can get the muscle up
but they just try to do it too slowly

マッスルアップをするには
強い力が必要だと思うかもしれませんが
それはとてもゆっくり行う場合です

 

muscle ups like Olympic lifting
like you ever seen the Olympics
they do the overhead snatch
they do cleans*

マッスルアップは オリンピックの
重量挙げのように見えます
スナッチや
クリーン*の動作です

※筆者補足:クリーン&ジャークのクリーンの部分の動作

 

they don’t do these movements slowly
they fire these movements
it’s explosive

こうした動きはゆっくり行いません
瞬発的に行います
爆発的とも言えます

 

muscle up the quicker you do it
the easier it’ll become

マッスルアップは より素早くやれば
より簡単になります

 

07:30

so again I mean I’ll tell you 
I’ll take a quick story

ちょっとしたお話があります

 

so I was so close to doing a muscle up
I could do 20 pull-ups
I was really athletic

私はマッスルアップがあと少しでできそうなとき
懸垂は20回できましたし
運動はかなり得意でした

 

I was really strong for my body weight
but for some reason I just couldn’t get the muscle up

体重の割にはとても筋力があったにもかかわらず
何かの理由でできませんでした

 

it was weeks and weeks and I couldn’t get it
finally I just had a song on
that just had a really good base

何週間もできずにいて
結局 ある曲を聴いたことが
本当に良いきっかけとなりました

 

it really got me excited
I was like oh this is my song

それでかなりテンションが上がって
「これワイの曲やん」って感じで

 

I’m gonna try this one more time
and I came out the bar
my god*

「もっかいやったろやないか」
で 鉄棒に駆けよって
「やったるで」

※筆者訳注:my god ははっきりと聞き取れないので掛け声ならなんでもいいと思って訳しました。彼の話し方が関西弁のニュアンスなのかどうかは分かりません。

 

and I did a muscle up
and I was really excited

そしてマッスルアップに成功し
とても興奮しました

 

08:02

the reason that it worked for me is
because this song got me excited

これが私が成功した理由です
なぜなら この曲が私のテンションを高めたからです

 

what I did differently was
I didn’t just stand under the bar and pull up
I came at the bar

これまでと違っていたのは
鉄棒の真下に立って懸垂をしなかったことと
鉄棒に駆けよったことです

 

I said wow this song is hype
here’s the bar and I stepped at the bar

「この曲めっちゃキマる」って言いながら
ここに鉄棒があって 鉄棒めがけて踏み込みました

 

this is a big difference maker and a great tip

これは大きな違いを生むものであり 偉大なコツです

 

筆者補足:うまくいかないときはバカになっていつもと違う方法を試そう。それには音楽も有効。音楽を聴いて興奮したら偶然コツを発見したようです。

 

08:20

if you step at the bar
basically using the line technique

鉄棒めがけて踏み込むと
ラインテクニックを使うことになります

 

then when you grab the bar
you’re already loaded up
and you’re firing* in the perfect position
to get the muscle up

そして 鉄棒を掴めば
すでに背中に力を溜めた状態となり
完璧な位置で懸垂をして
マッスルアップができます

※筆者訳注:ここで firing のところが進行形なのは、このやり方をすれば「流れの中で自然と〜している状態」という意識やニュアンスがあるのではと思います。確信はありませんが。他にもこのような進行形の使い方が多いですが「している状態」と考えてみると分かりやすいと思います。

 

so try this
if you want to learn to try coming at the bar

試してみてください
鉄棒に駆けよる方法を身に付けたいなら

 

boom
doing the muscle up

どや
マッスルアップやろ

 

› less

 

08:40  ( Why “whipping” or “kipping” works against you )

› more

another don’t that I see a lot of people doing
don’t whip

多くの人がやりがちな間違いは
鞭を打つような動きです

 

when I mention rocking or swinging
that’s exactly what you’re doing 
rocking or swinging* 

私が揺れについて言うときは
まさに そのようにしてください
揺れ動かす あるいは 揺れ動くです

※ rocking と swinging の訳はあいまいですが、言語設定を英語にして Google 検索画像すると、前者はロッキングチェア、後者はブランコの画像が多く表示されました。政村秀實著「英語語義イメージ辞典」には「swing には(回転)運動の中心にある<支点>の存在が意識下にある」とあります。

 

you’re not kipping

キッピングはしません

 

a lot of the times your body your mind tells you to do this
do not do this

本能がこれをやれと しつこく言ってきますが
やってはだめです

 

this is very bad form
you see often in CrossFit
you see it often in different types of workouts

これはとても悪いフォームです
クロスフィットや
他のワークアウトでも  よく見られますが

 

I did not back this
and that’s doing this

私はこれを支持しませんでした
これをやると

 

so a lot of people want to get themselves swinging

多くの人がスイングをしたがり

 

so they kip
do not want a kip

キッピングをしますが
キッピングはしません

 

this is actually gonna one
put a lot of strain on your body bad for your joints
and two it throws off your momentum

体に強い負荷がかかり 関節に悪いです
さらに 勢いが減ってしまいます

 

it actually works against you in the technique
that you need for the muscle up

マッスルアップに必要な技術に
反作用してしまします

 

so don’t kip
don’t kick your legs back or forward
you want your legs to be straight

キッピングはしないで
両足を前にも後ろにも蹴らず
真っ直ぐにしてください

 

09:33

so when I grab this bar and I swing
my body straight
my legs are loose

鉄棒を掴んでスイングするとき
体は真っ直ぐで
両足はゆるんだ状態です

 

I’m not here
my legs aren’t back here
I’m not kipping or anything

ここではないし
両足はここではないし
キッピングみたいなことはしません

 

I’m just staying loose
so that when the time comes

ただ自然に揺れながら
タイミングが来たら

when up now
now

今 上げます
今です

 

when I’m about to swing backwards right at that movement
I’m bout to swing backwards

揺れが後ろ向きになりかけた瞬間に
後ろ向きに揺れ始めたら

 

my legs come up
my body comes up

足を上げて
体を上げます

 

› less

 

10:00  ( ​The best workout to build up the strength for a muscle up )

› more

and with that movement the more strength you build
the more ability you’ll have to do a strict muscle up

この動きで筋力をつければつけるほど
無反動マッスルアップに必要な能力となります

 

10:05

I’ll give you one quick workout
that’s a great way to build strength

ひとつトレーニング方法を紹介します
筋力をつけるためにとてもいい方法です

 

other than doing a lot of pull-ups
because obviously pull-ups will 
get you
the the strength and the power 
necessary

それは 懸垂を何度もすることです
なぜなら 当然 懸垂をすることで
必要な筋力や体力が得られるからです

try to do pull-ups to your waist
they look a little bit like this

ウエストまで上げるように懸垂をしてみてください
ちょっと こんな感じです

筆者訳注:1回目しかウエストまで上がっているように見えませんが、真上(上空)から見ると上がったように見えると思います。真上ではなく斜め後ろに懸垂する感じですね。ヘソを鉄棒に当てるつもりでやるといいです。

 

10:25

that’ll just build up the necessary strength
you know for you to realize
that when you’re doing a muscle up here the transition point
and that’ll be extremely helpful

これをすると 必要な筋力が鍛えられます
ここまでマッスルアップをしたら
そこがディップスへと移行する変わり目だと分かります
これはとても役に立ちます

 

10:35

another thing is to do everything that I’m showing you
with the line circle technique
except don’t do the muscle up
just do a pull-up

他には 今からお見せする線と円の方法の
全てを行うことです
マッスルアップをしないのを除いて
ただ懸垂をします

 

so again here’s your line
there’s your circle
just do a pull-up
so here I’m gonna go 
I’m gonna tag this

線を引いて
円があって
ただ懸垂をします
スイングをして
円を触って

 

and that’s the movement
that’s the first part of the movement necessary

これがその動きで
必要な動きの最初の部分です

 

so once I’m here
the second part would be just leaning my chest over
and again that’s a muscle up

一度 この状態になったら
2番目の部分は 胸を乗り出した状態で
マッスルアップとなります

 

11:04

and I really like to show people the idea
break down the movement to show you how simple it can be
because it really is that simple

私は動きがどのくらい単純になりえるかを説明するために
動きを分解するという考え方を人に教えるのが好きです
なぜなら 本当に単純なことだからです

 

I’m just here
I just did a pull-up and I said now
I’m putting my chest on the bar

私は 今ここにいて
ただ懸垂をして 今って言ったら
鉄棒の上に胸を置きに行く

 

and I’m pushing up
and that’s a muscle up

そして 押し上げると
それが マッスルアップです

 

11:22

practice practice
do pull-ups
practice the technique that I’m showing you

とにかく練習で
懸垂をして
私がお伝えしたテクニックを練習してください

 

do it at home
do it at a park
put on music
get excited
do explosive workouts

家で
公園で
音楽を聴いて
自分をわくわくさせて
爆発的なワークアウトをしてください

 

again this is an explosive movement
try to do it fast
try to do it powerful
and you will get that muscle up

繰り返しますが 爆発的な動きなので
素早く
パワフルにやってみてください
そうすれば マッスルアップができるでしょう

 

11:42

like
comment
let me know how it’s going

いいねや
コメントで
進捗状況を教えてください

 

I’ll give you all the tips and advice I can
good luck

できる限り コツやアドバイスをお伝えします
がんばって

 

› less

 

4. マッスルアップに必要な条件

Adam Frater さんの動画の概要欄に次の言葉があります。

If you can do 10 pullups, then you have the strength.
It’s 70% form and 30% strength.

懸垂が10回できれば十分な筋力はある
70%はフォームで  30%は筋力だ

 

懸垂のやり方によりますが、私もダイナミックマッスルアップの条件として同感です。

補足として、懸垂10回はフルレンジで、反動を使って素早く行うのと、1秒で上げて1秒静止して4秒で下ろすのをどちらもできればいいと思います。

クリーンマッスルアップの場合は懸垂の回数よりも高さが条件です。振りや反動は使わずヘソが鉄棒を超えるくらいにできるとよいでしょう。さらに、キッピングをしないために腹筋と腸腰筋も必要です。

 

その懸垂10回に必要な条件というか、有利となるのは軽量ボディです。

マッスルアップをする場合も体脂肪は重りなので可能であれば減らします。

まとめるとマッスルアップに必要な条件は次の3つです。

 

Memo

マッスルアップに必要な条件

  • 懸垂が10回できる筋力(ダイナミックの場合)
    → クリーンではヘソまで上げる懸垂ができる筋力
  • 正しいフォーム
  • 軽量ボディ(なるべく体脂肪が少ない体)

 

なお、ディップスは鉄棒で1回できれば十分です。

「減量におすすめの主食」を巻末にて紹介しています。おすすめのプロテインと合わせて参考にしてみてください。

 

5. マッスルアップの基本

■2022年2月12日追記

マッスルアップの基本的な動作やコツを動画にしたのでご覧ください。出演は著者本人です。

20秒ほどで確認できます。

どちらかと言うとクリーンマッスルアップ向けです。ダイナミックマッスルアップではピンク色の矢印を自分の足先に向けて鉄棒に力を加えます。

基本というかこれが全てだと思っています。

動画で紹介している3点を意識して行えば、自然とマッスルアップに必要な体の使い方が身に付くと考えられるからです。

なお、動画では初動で体を前に振っていませんが、少し足を浮かせて振り出すとやりやすいです。足を着けて行う場合は鉄棒よりも少し前に着けるとやりやすくなります。

 

6. カウントテクニック(これで私はできました)

ここでは「これで私はできました」というダイナミックマッスルアップの練習方法と大事なコツ、注意点などを紹介します。

Adam Frater さんにならって「カウントテクニック」としてみましたが、なんてことはない、昔ながらの「いちにのさん」でタイミングを取る方法です。人によってタイミングは異なると思いますが、タイミングを取ること自体は大事なので自分なりのタイミングを見つけるための参考にしてください。

Adam Frater さんが動画の 11:04 で述べている「動きを分解するという考え方」と共通しますが、これをカウントしながら行います。

 

ダイナミックマッスルアップの分解とカウント

では、分解とカウントの仕方をまとめて説明します。

鉄棒を真下から握った状態で、足を着いて体を弓のようにしならせることができる程度の高さの鉄棒を想定していますが、足がつかない高さの鉄棒でも応用できます。

 

Memo

マッスルアップの分解とカウント

イチ:首の付け根から肩甲骨を突き出して力を溜める(弓の姿勢を作る)
ニ :力を溜めたところを起点に真後ろに飛ぶイメージで懸垂をする
イ :膝を上げて反動をつける
サン:ディップスをする

 

イチ:首の付け根から肩甲骨を突き出して力を溜める(弓の姿勢を作る)

イチの動作では肩甲骨をぐっと前に突き出して「弓の姿勢」を作ります。鉄棒を横から見て、鉄棒の支柱よりも背中が前に出た状態にします。「胸を突き出す」という表現をすると、背中の筋肉を使う意識が低くなりがちだと思うので「首の付け根から肩甲骨を突き出す」としています。

さらに、肩甲骨周りをストレッチさせて、腕が肩甲骨から伸びきるようにします。

鉄棒に足がついていない状態でする場合は、少しスイングをして体が前に来たときに肩甲骨の突き出しと同時に腰から両足にかけて反るようにするとやりやすいと思います。エビ反りの感じで。

ポイントは、肩甲骨を突き出した状態で首の付け根から肩甲骨の内側を中心に力を溜める感じでストレッチすることです。力を溜める感覚が分かりにくい場合は、突き出した状態でストレッチされる感覚があれば十分です。

かめはめ波で言うと「かめはめ」のところで、エネルギーが大きくなっていくところです。

肩甲骨を突き出すと自然と脇の下を大きく開く形になります。肘は少し正面に向けると無理のない動作ができるでしょう。

このイチの動作のみをウォームアップとして行うのもおすすめです。

 

ニ:力を溜めたところから真後ろに飛ぶイメージで懸垂をする

ニイでは、ニとイに分割します。ニでは、イチで溜めた力を一気に解放するように懸垂をします。かめはめ波で言うと「はー」のところです。懸垂をすると言っても肘はやや正面に向けて、縦の意識で鉄棒と股関節を近づけるように引きます。腕は伸ばしたままの意識で、肘は曲げても120度くらいです。

このとき大事なのは下を見ることです。目線はつま先か膝です。上を見ると背中を反る姿勢になるのでスムーズに上がれなくなります。

引くときのイメージは「真後ろに飛ぶ」です。肩甲骨を中心に真後ろにジャンプするイメージで引きます。これは遠心力を得るためです。マッスルアップの軌道を Adam Frater さんは動画の 02:35 辺りで hook shape(釣り針)と例えていますが、この軌道を得るためでもあります。

また、混乱させてしまうかもしれませんが、懸垂をするときは「鉄棒に力を加える」が正解です。体に力を入れる感覚では力で上がろうとしてしまうからです。

鉄棒が主体で、自分はそれに繋がった振り子のようなイメージです。

ニの動作もウォームアップとしておすすめです。

 

イ:膝を上げて反動をつける

二で懸垂をしたらすぐに膝を上げます。正確には二のタイミングで膝が上がり始めているかもしれませんが、イで膝が上がり切るようにします。

これは私の感覚すぎるかもしれませんが、懸垂と膝上げを同時にするとうまくいきませんでした。人によっては同時の方がやりやすいかもしれません。

いずれの場合も、腰が鉄棒の支柱よりも前にある間に上げます。

膝は腰から上げるようにします。腰から上げることでより大きな反動が得られます。「膝で顔面を蹴りにいく」か、膝を胸に近づけるようにすると感覚が分かりやすいと思います。背中はみぞおちの辺りから丸めます。

このときの目線はつま先か膝です。上を見ると遠心力にブレーキがかかる形になるのが理由です。とはいえ、膝で顔面を蹴りにいくと自然とつま先か膝を見る形になります。

ちなみに、連続マッスルアップではニとイが逆で、一瞬だけ先に膝を上げてから懸垂をします。鉄棒に足がついていない状態でする場合もこのようにすると良いかもしれません。なお、これも私の感覚すぎるかもしれません。

 

サン:ディップスをする

サンではディップスをするだけなのでタイミングはありません。数える必要もありません。ディップスができる位置に体が来たら上げるだけです。

このとき、イチとニイで作った勢いが十分にあると下半身が後ろへ吹っ飛んでいく感覚があるので、この勢いが遠心力で上向きに変わったタイミングでディップスをすると、ほとんど体を押し上げる必要はなくなります。腕をスッと伸ばすくらいの力で上がります。

ちなみに、私はディップスが嫌いで全くしていませんでした。手首が痛くなるのが嫌でした。理由は手首が固かったからと体重を支えるための筋力が不足していたからだと思います。

Adam Frater さんもディップスはそんなに重要じゃないみたいに言ってます。そのため、鉄棒でのディップスが1回できれば十分だと思います。

 

動画で確認

これまでに説明したマッスルアップの分解を踏まえてこちらの動画をご覧ください。

スロー再生すると動きがより分かりやすいと思います。

演者は筆者本人です。振りや反動をこれでもかと使った連続マッスルアップの動画で、この記事のために撮影したものではありませんが参考にはなるはずです。

肩甲骨ではなく腰を突き出しているように見えるかもしれませんが、肩甲骨を突き出した勢いが連動しているためそのように見えます。

なお、膝は曲げていませんが考え方は同じです。膝を曲げていないのは、曲げない方がやりやすくなったのと、曲げると「反動つきすぎ問題」が発生して逆車輪しかねないのが理由です。

 

注意点(怪我防止策)

人間の体の構造上なのか、鉄棒を胸の辺りの高さで掴むと力を加えにくくなります。その位置では懸垂のように引くのもディップスのように押すのもやりにくく、両者を同時にすることもできません。筋トレ上級者や元々押したり引いたりの駆け引きが得意な人はできるのかもしれませんが私はできません。

懸垂とディップスの中間を行えない体の構造がマッスルアップの難しさの要因だと思います。そこで私はこの引くのも押すのもやりにくい位置を「ディップスライン」と呼んでいます。この記事では以下そう呼びますので、お付き合いくださいますようお願いします。

いかにしてこのディップスラインを越えるかなのですが、練習をして越えるか越えないかくらいになってくると注意が必要です。

無理に押しにいくと肩や肘を痛めるからです。無理な体勢で力を入れてしまうからですね。私は幸い軽症でしたが何度かやってしまいました。

無理をしてしまうのは、懸垂と反動でディップスラインを十分に越えられていないということです。少しでも無理だと思ったら潔く諦めましょう。それが怪我を防ぐ最善策です。

なお、連続マッスルアップの練習では、このディップスラインを滑らかに下りていく「ネガティブスローマッスルアップ」が有効です。これについては後ほど説明します。

 

その他のコツなど

手首の返しは意識しなくていいかも

マッスルアップでは懸垂動作からディップス動作に移行する際の手首の返しが重要だと言われます。とはいえ、私はずっと手のひらを少し巻き込む形で鉄棒を握って練習していたのもあってか手首の返しは全く意識していませんでした。

この形ではディップスのときの手の角度(手の甲が水平くらい)に近くなるので自然と手首を返しやすくなっていたのもあるかもしれませんが、それよりは懸垂の勢いで勝手に返っていたのだと思います。

なお、このような握り方をフォルスグリップと言う人もいます。実際のフォルスグリップは掌底や手首を鉄棒に置くもので握っていないので、マッスルアップをこの握り方で行うと非常に危険です。

 

muscle memory (体が覚える)

体が覚えることを英語では muscle memory と言います。ストリートワークアウトの技のチュートリアル動画で「練習をすればするほど筋肉が動きを覚えて、無意識でも体が自然に動くようになる」といった文脈で使われます。なお、「体で覚える」だと合わない感じがして「体が」としています。

「練習をすればするほど、その動きをするための運動神経が発達する」とも読み取れます。「やればできる」というか「やっていればできるようになっていく」というメッセージも含まれていると私は解釈しています。(日本の YouTuber はよく「神経系を鍛える」という言い方をしています)

ただし、「やればできる」はあくまで「戦略的に正しくトレーニングすれば」です。

やっている間も楽しいです。できてしまうとちょっぴり寂しいですが、さらに楽しくなりますよ。

なお、muscle memory は「筋トレを休んで筋肉 (筋力) が落ちても再び筋トレを始めると筋肉がつきやすい、トレーニング経験がある人は短期間で戻りやすい」という意味でも使われるようです。

 

7. 最も重要な3要素

■2021年10月10日追記

私はマッスルアップができるようになってからも「より効率的な反動を使った方法はないか」と試したり、YouTube で練習中の人の動画を見て研究したりしていました。

重要な要素はいくつもありますが「3つにしろ」と言われたら以下を挙げます。

 

Memo

マッスルアップで最も大切な3要素

  1. 弓の姿勢 (肩甲骨の突き出し)
  2. 腕の振り下ろし
  3. ホローボディ

 

①の「弓の姿勢」については前述したのでここでは省きます。

 

② 腕の振り下ろし

マッスルアップの懸垂動作では腕を曲げるのではなく伸ばしたままのつもりで振り下ろすとうまくいきやすいです。肘は曲げても120度くらいです。

腕の振り下ろしが大事な理由は3つあります。

 

Memo

腕の振り下ろしが大事な理由

  • 背中の力を使える
  • 鉄棒と胸の間が広くなる
  • 遠心力を利用できる

 

練習中の人の動画を見ると、多くの人が体が上がり切る前に肘を曲げてしまっています。このようにすると背中の力を使いづらくなりますし(主に腕の力を使ってしまう)、鉄棒と胸の間が狭くなって遠心力が失われてしまいます。

さらに、手と胸が近づき「引くことも押すこともできない位置」に体を持っていくことになるのでディップスへの移行が困難になります。

つまり、腕の振り下ろしをすると効率よく反動を使ってスムーズにマッスルアップを行えるのが大事な理由です。

 

③ ホローボディ

実はホローボディは全く意識することなく私はできるようになりましたし(背中を丸める意識はしていました)、最近(2021年10月上旬)になって気づいたことでもあるので重要ではないかもしれませんが、マッスルアップにおいてあまり語られていない印象があるので紹介します。

重要とした理由は以下です。

 

Memo

ホローボディが重要な理由

  • 鉄棒と胸の間が広くなる
  • ホローボディを作る力が鉄棒に伝わって上がる力となる
  • クリーンマッスルアップに有効

 

ホローボディはみぞおちから上の背中を丸めた姿勢のことです。懸垂で腕を振り下ろし始めたらすぐにこの形を作ります。イメージとしてはバレーボールのブロックです。スパイクを相手のコートに叩き落とすように腕を振り下ろします。🏐🙌

ホローボディは主に腹筋上部を使って体を丸めて作りますが、このときの腹筋の力が鉄棒に伝わると推進力となります。

とはいえ、難しくもあると思うので「鉄棒を引いたらすぐに背中を丸める」くらいでも十分だと考えています。

また、クリーンマッスルアップでは直線的な軌道なので鉄棒と胸の間隔が狭くなりますが、ホローボディを作ると少し広くなります。この間隔は僅かでも上がりやすさは大きく違うはずですし、「ホローボディを作る」と意識するとクリーンマッスルアップの練習中にキッピング癖が出にくくなると思うので試してみてください。

 

8. 基礎トレーニング

マッスルアップ向けの基礎トレーニングは主に懸垂ですが、その懸垂はマッスルアップに近い形で行うと効果的です。

おすすめの基礎トレは次の4つです。

 

Memo

  1. 背中にしっかり効かせる懸垂
  2. 伸肘懸垂&肘曲げ懸垂
  3. 肩甲骨懸垂
  4. ゴム引き (筋トレ初心者にもおすすめ)

 

1は筋肥大や筋力アップを目的として行い、他は技術練習を目的として行います。

この項では上記4つに加えてマッスルアップ習得のために私がしていたトレーニングメニューも紹介します。

 

① 背中にしっかり効かせる懸垂

初めに「懸垂はマッスルアップに近い形で行うと効果的」と述べましたが、それはあくまで技術練習としてです。

ダイナミックマッスルアップは技術的な要素が多いですが、いくら技術練習をしてもそのための筋力が足りなければ習得はできません。逆に、筋力が十二分にあればあまり技術練習をしなくても成功する可能性があります。これは技術よりも筋力的な要素が大きいクリーンマッスルアップでも同様です。

どのくらいの筋力が必要かは分かりにくいですが、どちらのマッスルアップも完全に習得するまでは背中にしっかり効かせる懸垂を技術練習よりも多く行うと効率的だと私は考えています。

懸垂で背中に効かせる方法はいくつもありますが、基本的には背中を反れば反るほど効きます。初めのうちは難しいと思うので、胸を突き出すようにして反るやり方をおすすめします。引き上げる前に胸を中心に背中を反った形を作っておいて、懸垂の動作中もその形を崩さないようにしてください。

さらに、ネガティブ(下ろす動作)をゆっくりと行うと背中により効きます。1秒で上げる、上げたまま1秒静止、4秒かけて下ろす、というやり方がおすすめです。

 

② 伸肘懸垂&肘曲げ懸垂

マッスルアップの懸垂では、腕を伸ばしたまま振り下ろしてすかさず肘を曲げます。この一連の動作を分割して鍛えるという発想が「伸肘懸垂&肘曲げ懸垂」です。

どちらも筋力アップではなく技術練習です。

なお、クリーンマッスルアップでは腕を伸ばしたまま振り下ろす動作はしていないように見えるかもしれませんが(いきなり肘を曲げにいくように見える)、実際には振り下ろしと肘曲げを同時に行なっています。

 

伸肘懸垂

伸肘懸垂は「腕を振り下ろす力」を鍛えるためにおすすめです。肘を伸ばしたまま懸垂を行います。

動画は著者本人です。

難しい場合は1回ずつ行ってください。

より反動をつけてもいいし、レジスタンスバンドを使ってもいいのでなるべく高く上げてください。上げたときの肩の位置は鉄棒を超えるくらいが理想的です。

レジスタンスバンドの使い方はこちらの記事を参考にしてください。

 

肘曲げ懸垂

前項で「腕を伸ばしたまま振り下ろすのが大事」というようなことを書きましたが、それはあくまで曲げすぎとタイミングの問題なので肘を曲げるのが必ずしも悪いわけではありません。

肘曲げ懸垂でも高く上げるために、動画のように終始肘を曲げたままで行うのがおすすめです。

ここで大事なのは「肘の位置」です。肘を「気をつけ」の位置よりも後ろに引きます。しっかりと引くために「肘を振り下ろす」イメージで行います。

ただし、このトレーニングはマッスルアップを強化したい人やクリーンを目指す人向けかなという印象です。

なお、伸肘懸垂と同様に高く上げるために反動やレジスタンスバンドを使うのもおすすめです。

 

② 肩甲骨懸垂

肩甲骨懸垂は次項「7. 肩甲骨懸垂をしてください」で詳しく紹介しているので参考にしてください。

 

③ ゴム引き(筋トレ初心者にもおすすめ)

「ゴム引き」は私が自力で思いついたマッスルアップの基礎トレ方法です。筋トレ初心者でも取り入れやすく、腕を伸ばしたまま引く力や感覚を鍛えるのに有効だと考えています。

腕の振り下ろしだけでなくホローボディも同時に鍛えられるのでおすすめです。(動画は筆者本人)

私自身もこれをウォームアップ程度にやってからマッスルアップをするといつもより軽く、勢い良く、スムーズに上がるのを実感したので、すでにできる人も体の使い方を再確認できると思います。

 

初心者はフォームを意識した懸垂も

マッスルアップは瞬発的な動作なので懸垂も反動を使った瞬発的なものだけで良さそうに思えるかもしれませんが、瞬発的な動作は筋トレ初心者のうちはフォームが乱れがちです。

そのため、左右差が生じて変な癖がついてしまったり無理な動きをして怪我をしてしまう可能性があるので、左右の筋肉に均等に効かせる懸垂をするのも大切だと私は考えています。

懸垂が1回もできない場合は、レジスタンスバンドを使って負荷を軽くした懸垂や、ジャンプして懸垂で上げた状態を作ってからゆっくりと降りていく懸垂を行ってみてください。

 

私がしていたトレーニングメニュー

マッスルアップ習得のために私がしていたトレーニングメニューを参考までに紹介します。これに前述した基礎トレを加えたり、ご自身の生活習慣や調子に合わせたりしてアレンジしてみてください。

マッスルアップ習得のために私がしていたのは次の2つです。

 

Memo

私がしていたマッスルアップ練習と基礎トレ

  1. マッスルアップの懸垂動作 (カウントテクニックのイチからニイの動作)
    →「これ以上やっても今日は良い練習ができない」と感じるくらい
  2. 反動なしの懸垂
    → 限界まで2セット

 ※頻度は週1。

 

順番も上記の通りです。[技術練習 → 基礎トレ]という順番です。懸垂を先にやると疲れてマッスルアップの練習をまともにできないのが理由です。

限界の感じ方は人それぞれですが、限界と思ってから2回はきちんとできなくてもやっていたように記憶しています。

「怪我のリスクがあるので限界までやらない方がいい」という考えもありますが、懸垂では特に怪我はしませんでした。頻度が週1だったのと、筋トレ自体もまだ初心者で心理的限界と肉体的限界の差が大きかったのが怪我をしなかった理由かもしれません。懸垂のやり方も調べた上でしていましたし。

 

インターバル

インターバルはマッスルアップ練習も懸垂も行けると感じるまでとしていたのでアバウトですが、2分から3分くらいだったと思います。

マッスルアップ練習では1回やる毎に5分くらい休憩していたこともあると思います。筋肉がすぐに疲れるので休憩しながら動作のイメージをしていました。

ちなみに、懸垂のような基礎トレでは筋肥大を目的とする場合は1分以内が良いようで、筋力をつけるなら長めが良いようです。

 

週当たりの頻度

頻度は週1でした。体調が良くなかったのでそれ以上にすると崩していたのが理由です。しかし、プロテインを摂るようになってからはほとんど崩さなくなりました。(おすすめプロテインは 巻末 にて)

マッスルアップのみの練習を週3回、限界までの懸垂は週1回、などとアレンジするとより早く習得できたかもしれません。

 

懸垂のやり方

懸垂の手幅は無理がないと感じる範囲でなるべく広く、できるだけ背中を反り、1秒で上げる、1秒静止、4秒かけて下ろす、下ろしたら肩甲骨のバネを使って上げる、というやり方です。小指側で鉄棒にぶら下がるようにもしていました。こうすると背中に刺激が入りやすいのが理由です。

私は背中の筋肉を鍛えるために懸垂を始めたので、マッスルアップを目標とすると遠回りかもしれませんが自分の目的を優先させました。

最短でマッスルアップを習得するのであれば、前述したようなマッスルアップの動作と近い形の懸垂を行うと効率的だと思います。

ちなみに、限界までの回数を3セットやる場合と、限界の6割の回数で5セットやる場合で、筋力の増加が同程度だったという研究結果があるようです。10回が限界なら6回を5セットです。

1度に5セットやるのではなく、朝昼晩のように1日のうちで分割して行っても良いとのことでした。回数が同じなのが興味深いです。

どなたの言葉かは忘れましたが「困難は分割せよ」は筋力アップにも言えるようです。限界までがキツい場合は試してみてください。なお、この方法は筋肥大としては非効率なようです。

 

Memo

  • 筋肥大&筋力アップ向けの懸垂のやり方
  • 1秒で上げる
  • 上げたまま1秒キープ
  • 4秒かけて下ろす

 ✔︎ 胸を突き出して、できるだけ背中を反る
 ✔︎ 動作中は終始この姿勢をキープする
 ✔︎ 上げるときに肩甲骨懸垂をバネのように入れる
 ✔︎ レップ数は限界までで2セットか3セット
  (限界=上記の懸垂のリズムが維持できなくなってから+1回か2回)

 

 

9. 肩甲骨懸垂をしてください

■2020年6月9日追記

「マッスルアップで一番大事な体の部位はどこ?」と聞かれると私は「肩甲骨です」と答えます。理由は肩甲骨周りの筋肉の使い方が大事だからです。

人に教える機会がちょこちょこあったり、YouTube で挑戦中の人の動画を見たりするうちに気づいたのですが、特に初めてやる人は腕の力だけで上げようとしてしまう傾向があります。肩甲骨から引いていないために肩が上がるのがその証拠で、これは懸垂の初心者にもありがちです。

これでは背中の筋肉がしっかりと使えず、いわゆる「バネ」も使えず、ディップスラインを超えるための力が得にくいです。試しに私も肩を上げたまま腕の力だけでやってみましたが、思いっきり反動をつけないとできないし怪我をしそうな感じもありました。

なお、追記時点でマッスルアップはできるのが当たり前で、疲れていても反動ありはできる状態です。

肩甲骨から引くためのトレーニングは肩甲骨懸垂がおすすめです。

 

肩甲骨懸垂のやり方

 

Memo

  1. 肩幅くらいの手幅で鉄棒にぶら下がる (腕は伸ばす)
  2. 肩甲骨周りの筋肉を緩めて体を落とす (握力だけでぶら下がるイメージ)
  3. 腕を伸ばしたまま肩甲骨周りの筋肉だけで体を上げる

 ※肘を曲げないように気をつける。

 

一般的な肩甲骨懸垂は上記の通りですが、体を上げた状態から肩を回転させるとより体を上げることができます。こうするとマッスルアップの動作に近づくのでより効果的です。

初めのうちは肩甲骨が動いている感覚があまりないかもしれませんが、続けていると意識して動かせるようになりますし可動域が広がってより大きく動かせるようになります。

シンプルで地味ですが初めてやると意外と数回でキツくなると思います。5回から10回を目安に気の済むまで行います。ウォームアップにも取り入れてみてください。

手幅を広くしたり狭くしたり、逆手で行うのも可動域を広げ柔軟性を高めるのに有効なので合わせて行うことをおすすめします。一般的な懸垂と合わせて行うのもおすすめです。

肩甲骨懸垂はヒューマンフラッグやフロントレバーのためのエクササイズとしても有効です。

 

肩甲骨を「上げる」バージョンもおすすめ

先ほど紹介した肩甲骨懸垂では肩甲骨を引いて下げますが、反対に肩甲骨を上げるエクササイズも可動域を広げるのにおすすめです。

鉄棒にぶら下がって体を落とした状態から胸を含む(肩甲骨あたりの背中を丸める)と肩甲骨をよりストレッチできます。なるべく腹筋に力を入れないようにするのがコツで、肩甲骨の下にストレッチ感があれば成功です。

 

注意

脱臼しやすい人は無理をせずできる範囲で行うか、外れたときに入れてくれる人がいない場合はおやめください。

 

上位版

肩甲骨懸垂と言えるかどうかは分かりませんが上位版のようなエクササイズがあるので紹介します。マッスルアップの基礎トレとしてもおすすめです。

フロントレバー講座ですがこちらの動画の3:40から紹介されています。(肩甲骨懸垂も)

 

ブリッジのような姿勢になるので私は「ブリッジ懸垂」と呼んでいます。

首がニョキっと後ろに伸びる感覚があり、喋れなくなったら成功です。オズワルドさんは喋ってますが。。横隔膜のストレッチとしてもおすすめです。

「肩甲骨だけでこれ以上引けない」というところから3倍引きます。このとき私には肩甲骨が背中にめり込む感覚があります。さらに、そこからは背中の筋肉で上げます。このときの脇の背中側の力の入れ方や肩の動きがマッスルアップの懸垂動作と似ています。

動画ではホールドしていますが、マッスルアップの基礎トレとしては肩甲骨で引ける範囲で上げ下げするくらいで十分でしょう。

この動画を翻訳して私なりのフロントレバーのやり方と合わせて紹介しています。

 

 

10. 正しい腕の引き方

■2021年6月10日追記

肩甲骨の使い方もそうですが、「腕の引き方」もマッスルアップにおいて詳しく紹介されていない印象があります。前項で述べた肩甲骨の使い方と同じく重要です。

ここで紹介する腕の引き方は頭で考えたものではなく、日常的にマッスルアップを行ううちに自然と身に付いたものなので「正しい腕の引き方」としています。

動きの無駄が少ないと感じるので、省エネマッスルアップとも言えるので初心者にもおすすめです。

 

効率が悪い腕の引き方

マッスルアップの練習を始めたばかりの多くの人(できない人)は、鉄棒と胸を近づけるように腕を引いている印象があります。しかし、この腕の引き方では胸と鉄棒が近づいたところで体がつかえてブレーキがかかってしまうので反動と筋力で作った勢いが失われてしまいます。

このブレーキを突破できるだけの反動と筋力と技術があればこのやり方でもできるかもしれませんが、非効率であるだけでなく肩や肘の怪我のリスクが上がります。さらに、ぎこちない感じがあるので見た目はかっこよくないと思います。

こうなる原因は腕の力で上げようとするからです。ここで言う腕の力とは肘を曲げる力のことです。これは背中の力を使えていないことが原因です。

 

正しく効率が良い腕の引き方

マッスルアップにおける正しい腕の引き方は「鉄棒と股関節を近づける」と「腕を伸ばす」です。

「鉄棒と股関節を近づける」のが正しい理由は「最短距離」だからです。マッスルアップで鉄棒に上がると鉄棒と股関節がくっついた姿勢になります。つまり、鉄棒と股関節を最短距離で近づけると最も少ない動作で無駄に筋力を使うことなくマッスルアップができます。

一方、鉄棒と胸を近づけると、距離は[鉄棒と胸の距離+胸と股関節の距離]となります。その分多くの筋力が必要になりますし、先ほど述べたように失われる勢いを反動と筋力と技術で補う必要もあるため非効率です。

なお、「鉄棒と股関節を近づける」軌道は2種類あると考えています。鉄棒の「真横」または「真下」と股関節を近づける軌道です。微妙な違いですが、反動を大きくして行う場合は「鉄棒の真下と股関節を近づける軌道」の方がやりやすいと思います。

 

腕を伸ばす理由

「腕を伸ばす」理由は背中の力が使えるからです。「最短距離」を実現しようとすると自然とそうなるのですが、肘は伸ばしたまま引きます。実際には120度くらいに曲げますが、意識としては「伸ばしたまま」がちょうどいいと思います。

腕の力と背中の力を整理すると、[腕の力=肘を曲げる力][背中の力=腕を振り下ろす力]です。マッスルアップでは背中の力の方が大事です。(クリーンでは腕の力も大事です)

 

「最短距離」を実現すると

正しく腕を引くとダイナミックマッスルアップでは懸垂の途中で上半身がほぼ水平になります。私は真後ろに飛ぶように引くことをおすすめしていますが、懸垂の途中では上半身がほぼ水平になるタイミングで鉄棒と股関節を最も近づけます。

一瞬、フロントレバー(膝を曲げるとタックフロントレバー)のような姿勢になりますが、より鉄棒と股関節を近づけるのが理想です。膝を曲げるキッピングでは、太ももが半分くらい鉄棒よりも上に出るくらいにします。

少し大げさに書きましたが、ここまでではなくてもマッスルアップはできます。また、このやり方ではディップスをしなくても、というか、する間もなくマッスルアップできちゃいます。

■2021年10月26日追記

肘を伸ばしたままのマッスルアップをやってみました。動画で確認すると横から見て L(角は丸い)のような姿勢で鉄棒と股関節が近づいています。

 

クリーンも最短距離で

クリーンマッスルアップにおいても「鉄棒と股関節を近づける」という考え方は同様です。腕の力も必要なので肘は曲げますが、鉄棒と股関節の最短距離を意識しつつ、なるべく背中の力、腕の振り下ろしで引くのがコツだと考えています。

 

11. サムレスグリップの功罪

サムレスグリップでのマッスルアップは絶対やめましょう

マッスルアップをサムレスグリップで練習している人がいましたら「やめといた方がいいですよ」というか「絶対にやめましょう」という話です。

とある YouTube のマッスルアップ講座動画を見てしまったせいで、私はマッスルアップをサムレスグリップで練習していました。

サムレスグリップは鉄棒の上に親指を引っ掛ける握り方です。一方、親指を鉄棒の下から回してロックするような握り方はサムアラウンドグリップと言います。こちらは前回りや逆上がりをするときの握り方ですね。

私は手首が柔らかくはなかったのでフォルスグリップをサムアラウンドにすると握りにくく、サムレスの方が握りやすかったのもありました。(鉄棒の高さの影響もあったかも)

 

サムレスグリップの危険性

サムレスグリップでマッスルアップをすると危険です。親指でロックされていないので、手が滑って鉄棒に胸をぶつけることになりえるからです。私は何度かやりました。利き手でない左手が離れました。

胸なのでアザにはなりやすいものの日常生活やマッスルアップの練習に支障がなかったのが幸いでしたが、鎖骨やアゴだったらやばかったですね。

考えてみれば手が離れやすのは当然で、前回りや逆上がりをサムレスでやるようなものです。

ポジティブに考えれば胸をぶつけるくらい体を上げられるようになったので成長の証ですが、やはり怪我によっては練習そのものができなくなるのでリスクは減らして損はしません。

ちなみに、この記事を執筆中はクロスグリップのマッスルアップをやり過ぎたことによる手首の怪我がなかなか治らずやりたい技の練習ができずもどかしいです。

結局、連続マッスルアップをするくらいになってさすがにヤバいと思ってサムアラウンドを取り入れると意外と自然に癖づきました。なお、サムアラウンドで連続マッスルアップをしていて人差し指と親指の股 (?) の皮が伸ばされてズル剥けたことはあります。

 

12. 連続マッスルアップへの道(やり方とおすすめ筋トレ方法)  

私が初めて単発のマッスルアップができたときの感想は「うわっ、できた、やった、高っ、怖っ、どうやって降りよう」でした。

ディップスをほとんどせずに懸垂と反動の勢いだけで上がったので、いきなり目線が変わってびっくりしました。それまで高鉄棒に上がったこともなかったので。景色はよかったです。

ちなみに、降りるときは逆手で前回りをすると楽です。

 

まずは恐怖心をなくす

なぜこの話をしたかと言いますと、この恐怖心があるうちは連続マッスルアップをするための準備が肉体的にも精神的にもできていないという目安になると思ったからです。

私が怖いと感じたのは、このまま連続マッスルアップをするような形で下りると腕がもげるイメージが浮かんだからです。肩甲骨のあたりからちぎれると。

鉄棒から下りるときの筋力が圧倒的に足りないと感じましたし、下りるときに体をコントロールするための動作も全くしていなかったので当然です。

つまり、「鉄棒から下りるときの衝撃に耐えられる筋力」と「その衝撃を和らげる体の使い方」の2つがあれば恐怖心はなくなるはずなので連続マッスルアップをするための準備は完了です。

私は単発のマッスルアップができてから連続でできるまでに3ヶ月くらいかかりました。かかりすぎなのかもしれませんが、やっていればできるようになりました。

恐怖心は当初ほどはなくなりましたが、連続でできだしてからもしばらくは少しあったと記憶しています。

 

やり方

連続マッスルアップのやり方は、基本的には鉄棒から降りてからカウントテクニックと同様にすれば OK ですが、連続でするためのコツもあるので順番に説明します。

実際には鉄棒に上がった状態から動作が始まるので、これをゼロとします。単発で覚えたカウントの仕方を変えると混乱するかもしないので、新たにゼロを加えた形で行うと良いと思います。

 

▽カウントテクニックおさらい

イチ:首の付け根から肩甲骨を突き出して力を溜める(胸を突き出す)

ニ:力を溜めたところが真後ろに飛ぶ感覚で懸垂をする

イ:膝を上げて反動をつける

サン:ディップスをする

ゼロ:鉄棒から降りてイチに向かう

 

イチでは鉄棒から降りてきたときの負荷が肩や腕にかかるので、体重をコントロールしながらしっかりと突き出すようにします。強風を受けた凧の気分が近いでしょうか。

これさえできれば連続マッスルアップはできたも同然ですが、言い換えればここが一番難しいと思います。

 

ニイでは先程も述べたように、私は連続マッスルアップではニとイが逆になります。意識してそうしたというよりは、やっているうちに自然とそうなった感じです。

 

サンでは鉄棒から降りる動作へつなぐために、下半身をコントロールします。ディップスで鉄棒を押して腕を伸ばしたときに、後方に飛んで行った下半身の遠心力の向きが前方に変わり、鉄棒の前へ下半身が振られますが、これらの勢いをなるべくころさないようにします。

この辺りの動作はカウントしにくいというか、字足らずなので、体の動きや遠心力の変化を感じながら行うと良いと思います。

 

ゼロでは、サンで前に振られた下半身を勢いよく後ろへ振ってジャンプするようにしてから、弧を描くように鉄棒から降りていきます。

注意点としましては、このとき、肘は伸ばしきらないことです。肘や肩を痛めてしまうかもしれないのが理由です。イチのときも肘は軽く曲げておくと良いと思います。伸ばした方がきれいに見えるのですが、それは慣れてからがおすすめです。

 

Point:単発の逆再生をイメージする

私が連続マッスルアップの練習で意識していたのは、単発の逆再生です。ゼロからイチへ向かう動作は未知でしたが、動き自体は単発を逆再生したものと同じだと考えました。

連続マッスルアップをしている動画を探したり、動画編集ソフト(リンク先はおすすめ)をお持ちでしたら自分の単発マッスルアップを撮影してスローの逆再生で見たると良いかもしれません。

 

おすすめ筋トレ方法

連続マッスルアップでは、鉄棒から降りるときの体のコントロールが重要になりますが、そのための筋力と技術が十分でないと難しいです。

この筋力と技術を鍛えるトレーニングとして「ネガティブスローマッスルアップ」をおすすめします。

ディップスの上げた状態からゆっくりと降りていく動作なので実際の動きや軌道とは異なりますが、鉄棒から降りるときに使う筋肉が鍛えられますし、ゆっくり降りることで体をコントロールする技術が身につくのがおすすめする理由です。

 

こちらの動画はスローマッスルアップのチュートリアルで、01:32 からネガティブが紹介されています。

SLOW MUSCLE UP – WITH 4 EASY EXERCISES

かなりきついトレーニングなので、はじめは負荷を軽くするために鉄棒に胸を乗せながらやってみてください。

ディップスラインのところでガクッと落ちてしまう場合は、手首を固めるように力を入れて、耐えます。手首も強くなりますよ。

特に上腕三頭筋(二の腕)へ負荷がかかるのでやり過ぎるとしばらくつらいです。

マッスルアップの練習の最後に、1回か2回行うくらいがちょうど良いと思います。

 

なお、「ネガティブスローマッスルアップ」なのか「スローネガティブマッスルアップ」なのか語順が気になったので動画を探すとどちらも見つかりました。上記の動画での語順を採用しました。

 

13. そしてクリーンへ

ダイナミックマッスルアップを習得すると「次はクリーンだ」と一気に進みたくなると思います。

しかし、まずはそのための筋力が「十分な場合」と「不十分な場合」でアプローチの仕方が異なることを理解してください。特に、不十分な場合は上達が遅くなる可能性があるので注意しましょう。

この章ではそれぞれの場合のアプローチ方法を紹介します。

 

Summary

  • 筋力が不十分な場合 → 筋肥大&筋力アップメイン
  • 筋力が十分な場合 → 技術練習メイン

 

筋力が不十分な場合

クリーンマッスルアップのための筋力が不十分な場合は筋肥大や筋力アップをメインにトレーニングします。

技術練習を多くするとそれで疲労してしまうので、筋肥大や筋力アップのためのトレーニングができなくなるのが理由です。

筋力が不足しているので、まずはそちら優先して強化するという考え方です。

 

Summary

  • 懸垂でみぞおちまで上げれなければ筋力は不十分
  • 技術練習ではなく筋肥大&筋力アップをメインに行う
  • 技術練習はウォームアップ程度に行う
  • 懸垂を筋肥大&筋力アップ向けのやり方で行う

 

懸垂でみぞおちまで上げれなければ筋力は不十分

クリーンマッスルアップのための筋力が十分かどうかの基準は難しいですが、クリーンをやろうとしてみぞおちを鉄棒の高さまで上げれなければ不十分で、ヘソまで上げれると十分なはずです。

ダイナミックマッスルアップで膝が曲がる場合も不十分です(膝を伸ばしてできない場合)。腹筋下部と腸腰筋の力が不足しているので Lシットやレッグレイズ系の種目で鍛えましょう。

 

技術練習ではなく筋肥大&筋力アップをメインに行う

筋力が不十分な場合は、技術練習よりも筋肥大や筋力アップを中心に行う方がクリーンマッスルアップ習得に効率的だと私は考えています。どんなに技術練習を長期間続けても筋力はアップしづらいのが理由です。

例えば、垂直跳びの記録を更新しようとする場合、垂直跳び自体を毎日続けても足の筋肉やジャンプ力は鍛えられにくいので成長はすぐに頭打ちとなり、記録はなかなか更新しないはずです(これは技術練習)。それよりもウエイトを用いたスクワットをメインに行えば記録は短期間で更新するはずですし、長期的に見ればより大きな差になり得ます。

マッスルアップにおけるジャンプ力は背中の筋肉で作るので懸垂で鍛えます。つまり、筋力が不十分な場合は懸垂を筋肥大や筋力アップしやすいやり方で行うのが最善策です。

ディップスは1回できれば十分なのでやらなくても問題ありません。むしろやらずにその分の体力を懸垂に使う方が効率的だと考えられます。実際に私は全くやっていませんでした(嫌いなので…)。連続の回数を伸ばしたいときにディップスの力が必要だと感じたら取り入れるとよいでしょう。

また、レジスタンスバンドで補助して行うマッスルアップで筋肥大を狙う方法があります。[技術練習+筋肥大&筋力アップ]が同時にできるので、うまくできれば最も効率的かもしれません。「17. レジスタンスバンドの有効性と注意点」で紹介しているので参考にしてほしいと思います。

 

技術練習はウォームアップ程度に行う

マッスルアップ向けの技術練習はたくさんありますが、筋力不足でクリーンを目指す場合は、それらをやる必要は一切ないと私は考えています。

理由は先に述べた通りですし、技術練習をすると体力を消耗して筋肥大や筋力アップのための懸垂がその分できなくなるからです。

やるとしてもウォームアップ程度(3回ずつ)で十分です。

 

しなくていい Memo

  • マッスルアップ向け技術練習の例
  • トランジション(懸垂とディップス切り替え動作)
  • ジャンプマッスルアップ
  • ハイプルアップ
  • バンド補助でギリギリクリーンなマッスルアップ(単発)

 

ダイナミックマッスルアップを習得したのであればトレーニングの度にこれを3回程度、ウォームアップとして行うくらいがちょうどいいと思います。このくらいでも続けていると動作を忘れないし、動きが洗練されていきます。

習得して間もない、練習頻度が週一、といった場合で動作をぎこちなく感じるようであれば6回くらいしてもいいかもしれません。

ウォームアップなので、ダイナミックマッスルアップの振りや反動をなるべく大きく大袈裟にして行うのもおすすめです。足を思いっきり振り上げると腹筋や腸腰筋の筋トレにもなります。

トランジションは懸垂とディップスの切り替え動作が苦手な人のために考案された練習方法だと思いますが、クリーンのための筋力が不足している段階では無駄な練習だと私は思います。(そもそもダイナミックの時点でできていますし)

この段階ではトランジション練習を取り入れて鉄棒に上がれたとしても、一度鉄棒に胸を置いてからディップスをする動作になるのでクリーン感は全くないはずです。

懸垂の力が強ければ全く意識することなくディップスに移行できるのも不要だと考える理由です。切り替え動作をスムーズに行うことを意識するのであれば、普段から懸垂をできるだけ手を巻き込んでするのがおすすめです。

 

懸垂を筋肥大&筋力アップ向けのやり方で行う

筋肥大や筋力アップ向け懸垂のやり方はこれまでにも何度か紹介したので、ここでは簡単に。

 

Memo

  • 筋肥大&筋力アップ向けの懸垂のやり方
  • 1秒で上げる
  • 上げたまま1秒キープ
  • 4秒かけて下ろす

 ✔︎ 胸を突き出して、できるだけ背中を反る
 ✔︎ 動作中は終始この姿勢をキープする
 ✔︎ 上げるときに肩甲骨懸垂をバネのように入れる
 ✔︎ レップ数は限界までで2セットか3セット
  (限界=上記の懸垂のリズムが維持できなくなってから+1回か2回)

 

 

筋力が十分な場合

クリーンマッスルアップのための筋力が十分な場合は技術練習をメインに行うのが効率的です。

すでに筋力は十分なので技術練習をするだけで習得できるからです。

 

Summary

  • 懸垂でヘソまで上げられると筋力は十分
  • 技術練習をメインに行う
  • 筋肥大&筋力アップ向けの懸垂もする
  • 反動は1つずつ抜いていく
  • 反動癖の直し方は動画参照

 

懸垂でヘソまで上げられると筋力は十分

クリーンマッスルアップのための筋力が十分かどうかの基準は難しいですが、クリーンをやろうとしてヘソを鉄棒の高さまで上げられると十分だと思います。(みぞおちでギリギリ)

「クリーンをやろうとして」ということなので、膝を伸ばして、体を腰からくの字に折らずにできることも条件です。ダイナミックマッスルアップを膝を伸ばしてできる必要もあります。

 

技術練習をメインに行う

マッスルアップ向けの技術練習はこれまでに紹介してきたのでここでは種目名のみ紹介します。

 

Memo

    • クリーンマッスルアップ向けの技術練習の方法
  • 振りや反動を目一杯使ってハイプルアップ
    → 高さを意識するため
  • 腕を伸ばしてハイプルアップ
    → 背中の力で腕を振り下ろす動作を覚えるため
  • ダイナミックマッスルアップの振りや反動を段階的に小さくしていく
  • スローマッスルアップ
  • バンド補助のマッスルアップ(強度は高めがおすすめ)

 

私が行なっていたのは3つ目のダイナミックマッスルアップの振りや反動を段階的に小さくしていく練習のみでした。

レジスタンスバンドで補助して技術練習をする場合は、バンドの強度は高めで余裕を感じるくらいがおすすめです。あくまで技術練習として、体に動きを覚えさせることを目的としているのが理由です。

バンドの色で言うと、身長と体重によりますが「紫以上」です。70キロ前後あれば「緑」か「紫+黒 (緑よりも高強度) 」辺りが目安です。

 

筋肥大&筋力アップ向けの懸垂もする

筋力はあればあるほど有利なので筋力が十分であっても筋肥大や筋力アップ向けの懸垂を行うとよいでしょう。

クリーンマッスルアップを習得したら「次は連続で」となると思うので、その準備も兼ねて。

先に技術練習を行い、「もうこれ以上しても良い練習ができない」と感じたらこの懸垂を行なってください。

やり方はすでに述べていますがコピペしておきます。

 

Memo

  • 筋肥大&筋力アップ向けの懸垂のやり方
  • 1秒で上げる
  • 上げたまま1秒キープ
  • 4秒かけて下ろす

 ✔︎ 胸を突き出してできるだけ背中を反る
 ✔︎ 動作中は終始この姿勢をキープする
 ✔︎ 上げるときに肩甲骨懸垂をバネのように入れる
 ✔︎ レップ数は限界までで2セットか3セット
  (限界=上記の懸垂のリズムが維持できなくなってから+1回か2回)

 

反動の抜き方

ダイナミックマッスルアップの振りや反動を1つずつ段階的に抜いていくとクリーンマッスルアップを習得できます。私は実際にこのやり方でクリーンを習得しました。

無理なく自然と動きを覚えられるし、自分に足りない筋力が分かるのでおすすめです。

ダイナミックマッスルアップの振りや反動は、主に次の3つです。

  • 体を前に大きく振り出す
  • 胸を突き出す
  • 足を上げる

これらの動きを1つ1つ小さくしていきます。全てを1度にやろうとすると体が混乱すると思うので、できそうなものから少しずつ攻略していってください。

例えば「足を上げる」ではいつもの半分程度に足を上げます。それができたら足を上げるのはさらにもう半分程度にします。くの字をlの形に少しずつ近づけていくイメージです。

もし、足を上げないと鉄棒に上がれないようであればクリーンマッスルアップのための体ができていない可能性があります。

「胸を突き出す」は、胸を前にぐっと突き出す部分を抜いて、胸を突き出した状態からマッスルアップをします。

地味に思われるかもしれませんが、鉄棒にぶら下がった状態から初動もなくいきなり上がっていくように見えるのでインパクトがあります。私のこれを中学生男子が少し遠くから見ていたようで、驚いた様子で「今の見たか?」と友達に確認していました。

 

このように1つ1つ反動を段階的に抜いていくという方法で練習をすればクリーンマッスルアップを習得できます。

クリーンに近づけば近づくほど、マッスルアップの軌道は横から見るとより直線的になります。ダイナミックを「 C 」とすれとクリーンでは「 ( 」になります。

反動による勢いがなくなるので、ディップスラインを越えたら鉄棒に胸を乗せにいくようにするとディップスへの移行がスムーズになります。

一瞬止まる感じになるので見た目はいまいちかもしれませんが、力がついてくるとより直線的できれいな軌道になっていきます。

 

反動癖の直し方

「反動癖の直し方」は動画にしたのでご覧ください。

あくまで癖レベルなので「反動として機能していないのに反動を使っているように見える」という方向けです。

クリーンマッスルアップのデメリット?

クリーンマッスルアップのデメリットを簡単に紹介しておきます。

  • ケガのリスクが高い
  • 筋肥大、筋力向上としてはいまいち
  • 振りや反動を思いっきりつけた方が一般受けがいい(むしろ蹴上がりの方が…)

私はケガのリスクと他の技の練習に影響があるのでクリーンはやりません。やらないと決めているわけではありませんが、自然とそうなっています。たまにやってみるくらいです。

マッスルアップは日常的にやりますが、ウォームアップに反動を思いっきりつけた省エネなやつを数回行うだけです。

筋肥大や筋力アップを目的とすれば、懸垂とディップスを個別に行う方が効果的です。

懸垂には「無反動が正義、反動は悪」という信仰がありますし、マッスルアップも「マニアの間では」クリーンマッスルアップができてなんぼみたいな空気がありますが、デメリットを理解した上で「今の自分」がやるべきかを判断できる人は賢者です。

ケガしてまでやるのはバカなので疲れたら練習しないでください。疲れたまま質の悪い練習をたくさんするよりも、疲れないで質の高い練習を適切な量だけする方が短い期間で習得できると考えています。精神的にも楽です。「適切な量」が難しいのですが「ギリギリ疲れない」が目安です。

ちなみに、豊臣秀吉は合戦で必ず5倍の兵力を準備したそうです。クリーンマッスルアップに必要な5倍の筋力があればケガせず無理なく楽々習得できるでしょう。

とはいえ、そんなに筋力が上がるのを待っていられないと思うので前述した段階的に振りや反動を抜いていく方法をおすすめしています。私もそのようにして習得しました。

 

トレーニングの考え方としてもおすすめの書籍を紹介しておきます。

下記リンク先ページで視聴できるサンプルだけでも参考になりますよ。

 ›› 実践版 孫子の兵法

「筋トレで本を読む時間がない」という場合にはオーディオブックがおすすめです。聞きながらトレーニングできるので一石二鳥です。

オーディオブックの購入は audiobook.jp がおすすめで、私も利用しています。気に入っている点は、音声ファイルをダウンロードして好きな端末に入れて聞ける、倍速版もある、といったところです。

 

14. 正しいトレーニングの順番

トレーニングの順番を間違えると効果が激減してしまうので、何となくでメニューを決めている方は一度確認してみてください。

 

正しいトレーニングの順番

正しいトレーニングの順番は以下の通りです。

 

正しいトレーニングの順番

  1. ウォームアップ
  2. 技術練習
  3. 筋肥大&筋力アップの筋トレ

 

具体的には次のようなメニューです。

 

正しいトレーニングメニュー

  1. ストレッチ
  2. 肩甲骨懸垂
  3. マッスルアップをやろうとする(5回から10回)
  4. 懸垂(筋肥大&筋力アップ向けのやり方で)

 

「3. マッスルアップをやろうとする」は、ダイナミックとクリーンの目指す方をやろうとします。できなくてもいいので、コツを掴むつもりでやります。

「5回から10回」の理由は疲れてそれ以上はいい練習ができないからです。少ないと思われるかもしれませんが、毎回フルパワーを出すので意外と筋肉が疲労するのが理由です。そのため、1回毎に2分か3分ほど時間をおいて、その間にフォームやタイミングをイメージして丁寧に行うのがおすすめです。

懸垂が技術練習の後なのは、逆にすると疲れて練習にならないからです。

私がマッスルアップを習得したときもこの流れでしたし、他の技もこのようにしています。

なお、毎日マッスルアップ練習をする場合は、懸垂(筋肥大や筋力アップ向け)のみ3日に1回の頻度が無難で、その日はマッスルアップ練習を休んでもいいと思います。

 

Memo

  • 筋肥大&筋力アップ向けの懸垂のやり方
  • 1秒で上げる
  • 上げたまま1秒キープ
  • 4秒かけて下ろす

 ✔︎ 胸を突き出してできるだけ背中を反る
 ✔︎ 動作中は終始この姿勢をキープする
 ✔︎ 上げるときに肩甲骨懸垂をバネのように入れる
 ✔︎ レップ数は限界までで2セットか3セット
  (限界=上記の懸垂のリズムが維持できなくなってから+1回か2回)

 

非効率なトレーニングメニュー

言わずもがなだとは思いますが、非効率なトレーニングメニューについても紹介しておきます。

 

非効率なトレーニングメニュー

  1. ストレッチ
  2. 懸垂(レップ数とセット数は何となく)
  3. マッスルアップ練習

 

 

15. 懸垂をやり込んでいる人へ

懸垂をやり込んでいる方の場合、背中を反った(胸を張った)姿勢で懸垂をする動作に慣れていると思いますが、マッスルアップで同じようにすると鉄棒に上がれなくなります。

理由は背中を反ると鉄棒に胸がつっかえるような軌道になるからです。ダイナミックでもクリーンでも鉄棒を回り込むようにして懸垂をします。

「筋力は十分なはずなのに」という場合は、懸垂動作は背中を首の付け根辺りから丸めて、猫背になるようにしてみてください。

 

16. マッスルアップのバリエーション

ここではマッスルアップのバリエーションを3つ紹介します。

難易度としては明確ではありませんが、反動ありの連続マッスルアップが数回か、クリーンマッスルアップが単発でできるくらいであれば、反動を使ってできると思います。

なお、同じ技でも呼び方がいくつかありますが、私がよく目にするものを選んでいます。

 

Wide Grip Muscle Up

ワイドグリップマッスルアップは、その名の通り手幅を広くして行うマッスルアップです。厳密な手幅の基準は分かりませんが、肩幅から3つ分くらいだと思います。広くすればするほど難易度が上がりますし、見た目もすごくなります。

いきなり広くしてやると肩を痛めかねないので、拳1つ分くらいずつ広くしてやっていくのがおすすめです。

 

Close Grip Muscle Up

ワイドグリップマッスルアップと反対に、手幅を狭くして行うのがクロースグリップマッスルアップです(クローズではありません)。ナローグリップ( narrow grip )とも言います。

手幅は左右の手がくっつくぐらい狭くします。ちなみに、2cmくらい空いているのもクロースグリップとして紹介されていました。

こちらもワイドグリップと同様に、いつもの手幅から少しずつ狭くしていく練習がおすすめです。

私は初めてでいきなりやってしまい、ディップスで鉄棒を押した瞬間くらいに本能がヤバいと察知したようで、思わず鉄棒に左腕を置きにいきました。思わず笑ってしまいました。

考えてみれば、手幅が狭くなるのでバランスを取る必要があるんですよね。私は面白かったから良かったのですが、怪我をするかもしれないので、初めはいつもの手幅から拳1つ分くらい狭くして試してみてください。

 

Reverse Grip Muscle Up

リバースグリップマッスルアップは逆手でのマッスルアップです。逆手での懸垂は chin up なのでチンアップマッスルアップという呼び方もあります。

握り方とディップスの腕の伸ばし方以外は通常のマッスルアップと同じコツでできると思いますが、上腕二頭筋をより使います。この点は逆手での懸垂と同様です。

もう1つ大事なコツがあります。それはフォルスグリップみたいに鉄棒を巻き込んで握り込まないことです。指の先から数えても根から数えても2番目の関節が鉄棒の頂点にくるように握ります。

私が初めてやってみたときは、鉄棒を巻き込むように握り込んでしまい、おそらくそれが原因で手のひらに激痛が走ったのでちょっとしたトラウマでした。手のひらの痛みとしては人生最高だったように思います。転んだときに手をついたくらいの経験しかありませんが。

手を握り込んだ分、手首の返しが難しくなることはちょっと考えれば分かるはずなのですが、その頃はマッスルアップと言えば「手をなるべく巻き込む」だったのでそのまましてしまいました。

なお、リバースグリップのクロースグリップで行うバリエーションもあります。

 

その他のバリエーション

マッスルアップには多くのバリエーションがあり、ここで紹介したのはほんの一例です。

他にもクロスグリップやゼフグリップなどのマッスルアップもあります。

YouTube で「 muscle up variations 」と検索するとまとめ動画が多く出てくるので、面白い技ややってみたい技があると思いますよ。単純にすごいと見とれるものもあります。