英語の学習教材に付属の CD でリスニング学習や発音練習をする際、1トラック(曲)が短くて学習しにくいと感じる場合があります。
そんなとき、iTunes のトラックを統合(結合)して CD を読み込む機能を使うと、複数のトラックを1トラックにまとめられるので学習しやすくなります。
また、「ボイスフィルタ」を使うと音声用に最適化して読み込むことができます。音声が聞きやすくなるとストレスが減り、学習効果が上がるかもしれません。
この記事ではこの2つのやり方を紹介します。
✔︎ 「聞くだけ」でも効果あり!

1. 学習に効果的な統合のやり方
具体的なやり方の前に「こうすると学習効果が高い」と私が思うトラックの統合の仕方を紹介するので参考にしてみてください。
トラックは以下のように統合して(まとめて)読み込むと学習しやすいと思います。
学習に効果的な統合の例
- チャプター毎
- カテゴリ毎(子音毎・母音毎など)
- 1トラック7分程度
チャプター毎
「チャプター毎」にまとめるとシンプルで分かりやすいと思います。「チャプター毎に数日か1週間聞き続ける」という学習がおすすめです。
カテゴリ毎(子音毎・母音毎など)
例えば、発音では「子音毎・母音毎」のようにカテゴリ毎に統合して、リピート再生でトレーニングをすると効果的です。
ちなみに、私はこちらの旧版で実践しました。

通勤時に1日40分ほど(往復1時間で実質40分)練習していました。1週間ほど行ったあとで何気なく英文を読んでみたら、意図せず口から英語らしい発音が飛び出したような感覚があったのでびっくりしました。
「英語らしく発音するぞ」と意識したときよりも英語らしかったので、自動化されただけでなく発音そのものが向上したと感じました。
1トラック7分程度
「1トラック7分程度」は、あくまで私がちょうど良いと感じる長さです。ご自身がちょうど良いと感じる長さに調節してみてください。
こちらの本で学習しているときにその長さを発見しました。

英文法をネイティブスピーカーのイメージで使いこなすことを目的とした本で、私はこちらで感覚的に英語の文章を組み立てられるようになりました。
トラックをチャプター毎にまとめて学習すると、「1トラック7分程度」が長すぎず短すぎずちょうど良いと感じました。
1トラック7分では通勤の片道30分の間に4サイクル学習できます。途中、シャドーイングやリピーティングができなかったフレーズがあっても4サイクルもあれば2回はできていたと思うので、この点もちょうど良かったと思います。
なお、この本ではチャプター4はトラック19分ほどだったので、キリがいいところで2トラックに分けました。
2. トラックの統合
流れとしましては、トラックの統合とボイスフィルタの設定をしてから CD を読み込みます。
トラックの統合とボイスフィルタの設定の順序はどちらが先でもかまいません。
トラックを統合する方法
iTunes を起動してパソコンに CD を入れて、読み込むかどうかのメッセージが表示された場合は [いいえ] を選択します。
トラックを統合するには、統合したいトラックを選択した状態で右上の歯車をクリックして、[ Join CD Tracks / CD トラックを統合] をクリックします。(下の画像参照)
トラックを選択するには、macOS では command を押しながら1つ1つクリックするか、shift を押しながら統合したい最初と最後のトラックをクリックします。
キーボードの場合は shift を押しながら↑または↓で選択します。
統合が指定されたトラックは線で結ばれます。画像ではトラック1から3が統合されていない状態、以降が統合されています。
間違えて統合してしまった場合は、同じ手順で分割して元に戻せます。
統合は隣り合うトラックのみ
トラックの統合ができるのは上下の隣り合うトラックのみです。そのため、不要なトラックを除いて結合する、1つ飛ばして他のトラックと結合する、といったことはできません。
不要なトラックを除いて統合する方法
少し面倒ですが「不要なトラックを除いて統合する方法」はあります。
一度、CD をそのまま(1トラックずつ)読み込みます。不要なトラックを除いたプレイリストを作り、そのプレイリストから CD を作成して、できた CD を読み込むときに統合します。
CD-R では使い捨てになってしまうので、書き換えができる CD-RW が便利です。CD-RW は百均にも売っていると思います。
3. ボイスフィルタの有効化
ボイスフィルタを有効化するには、まずは iTunes 画面の右上にある「 Import CD / 読み込み」をクリックして下の画像のようなウィンドウを表示させます。
赤枠部分のメニューをクリックして「 Custom / カスタム」をクリックします。
Import CD / 読み込み→ Setting / 設定 → Custom / カスタム
すると下の画像のようなウィンドウが表示されます。
赤枠部分の「 Optimize for voice / 音声用に最適化」にチェックを入れます。
これでボイスフィルタが有効化されます。
OK をクリックすると設定完了です。
なお、ボイスフィルタを有効化しても聞きやすいと感じられない場合は、面倒にはなりますが無効化して読み込みをやり直します。
VBR と HE についてはチェックを入れない方がいいと私は考えています。入れると不自然な音になりそうなのが理由です。詳しくは「可変ビットレート(VBR)のエンコードを使用」と「 High Efficiencyエンコーディング(HE)」をそのまま検索してみてください。
モノラルがおすすめ
私は英語音声はモノラルで読み込むようにしています。音声のみだとステレオである必要はなく、ファイルサイズがステレオの半分で済むのが理由です。
先の画像ではステレオビットレートを 256 kbps に設定していますが、実際には 128 kbps で作成されます。1つ前の画像の「 Details / 詳細」で確認できます。
4. ダウンロード音声しかない場合
学習書籍には CD が付属しておらずダウンロード音声のみのものもあります。
この場合は「不要なトラックを除いて統合する方法」で紹介したように、ダウンロードした音声ファイルを CD に書き込んで、その CD を読み込むときにトラックの統合を行います。
CD の作成方法は当ブログでは解説していないので「 itunes cd 作成」などと検索して該当する記事を参考にしてください。
とはいえ、面倒なのでプレイリストを作るのが手っ取り早いと思います。ただし、プレイリストが増えてくるとそれはそれでややこしいですね。
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