英語学習書に付属の CD でリスニング学習や発音練習をしようとしたときに、1トラックが短くて学習しにくいと感じる場合があります。
そんなとき、iTunes に搭載されているトラックを統合(結合)して CD を読み込む機能を使うと、複数のトラックを統合して自分にとって最適な長さにできるので、学習しやすくなります。
また、「ボイスフィルタ」を使うと音声用に最適化して読み込むことができます。聴きやすくなることでストレスが減り、学習効果が上がるかもしれません。
この記事ではこの2つのやり方をご紹介します。

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1. 学習に効果的な統合の仕方
トラックは以下のように統合して読み込むと学習しやすいと思います。
< 学習に効果的な統合の例 >
- チャプター毎
- 子音毎・母音毎
- 1トラック7分程度
「チャプター毎」はまとまり毎に学習に学習しやすくするためです。
下記の英語をイメージで使うことを目的とした学習書で実践して、感覚的に英語の文章を組み立てられるようになりました。
発音では「子音毎・母音毎」に統合して、リピート再生でトレーニングをすると効果的です。
私は下記の本の旧版で実践しましたが、通勤時に1日30分(往復1時間で実質30分くらい)、1週間ほど行ったあとで何気なく英語の文を読んでみたら口から英語らしい発音が出てきてびっくりした経験があります。
「英語らしく発音するぞ」と意識したときよりも英語らしかったので、自動化されただけでなく発音そのものが向上したと言えます。
「1トラック7分程度」は、1トラックをリピート再生で聞いたときに私が学習しやすかった長さです。チャプターが10分を超える場合は2つに分けます。
自分にとっての最適な長さを見つけるための目安としてみてください。
2. トラックの統合
流れとしましては、トラックを統合してからボイスフィルタの設定をして読み込みます。
逆でもかまいませんが、この順で説明します。
< トラックを統合する方法 >
iTunes を起動してパソコンに CD を入れて、読み込むかどうかのメッセージが表示された場合は [いいえ] を選択します。
トラックを統合するには、統合したいトラックを選択した状態で右上の歯車をクリックして、[ Join CD Tracks /CDトラックを統合] をクリックします(下画像参照)。
トラックを選択するには、macOS でマウスの場合は command を押しながら1つ1つクリックするか、shift を押しながら統合したい最初と最後のトラックをクリックします。キーボードの場合は shift を押しながら↑または↓で選択します。
統合されるとトラックが線で結ばれます。画像ではトラック1から3が統合されていない状態、以降が統合されています。
間違えて統合してしまった場合は、同じやり方で分割して元に戻せます。
▽統合は隣り合うトラックのみ
トラックの統合ができるのは、上下の隣り合うトラックのみで、不要なトラックを除いたり1つ飛ばして他のトラックと結合するといったことはできません。
▽不要なトラックを飛ばして統合する方法
一度、1トラックずつ読み込みます。不要なトラックを除いたプレイリストを作り、CD を作成して、できた CD を読み込むときに統合します。
CD-R では使い捨てになってしまうので、書き換えができる CD-RW が便利です。CD-RW は百均にも売っていると思います。
3. ボイスフィルタの有効化
< ボイスフィルタを有効化する方法 >
画面の右上にある「 Import CD /読み込み」をクリックして、下の画像のようなウィンドウが表示されたら赤枠部分のメニューをクリックして「 Custom /カスタム」をクリックします。
「 Import CD /読み込み → Setting /設定 → Custom /カスタム」
すると下の画像のようなウィンドウが表示されます。
赤枠部分の「 Optimize for voice /音声用に最適化」にチェックを入れます。
これでボイスフィルタが有効化されます。
OK をクリックすると1つ前のウィンドウに戻り、OK をクリックすると読み込みが開始されます。
なお、ボイスフィルタを有効化しても聴きやすいと感じられない場合は、面倒にはなりますが無効化して読み込みをやり直します。
▽その他ポイント
私は英語音声はモノラルで読み込むようにしています。音声のみであればステレオである必要はなく、ステレオよりもファイルサイズが半分で済むからです。上の画像ではビットレートを 256 kbps に設定していますが、1つ前の画像の「 Details /詳細」では 128 kbps となっているところで確認できます。
4. ダウンロード音声しかない場合
学習書には CD が付属しておらず、音声はダウンロードのみのものがあります。
この場合は「不要なトラックを飛ばして統合する方法」で紹介したように、ダウンロードした音声ファイルを CD に書き込んで、その CD を読み込むときにトラックの統合を行います。
CD の作成方法は当ブログでは解説していないので、「 itunes cd 作成」などと検索して該当する記事を参考にしてください。
面倒な場合は、プレイリストを作るのが手っ取り早いと思います。ただし、プレイリストが増えてくるとそれはそれでややこしいです。
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▽洋画や海外ドラマを使ったおすすめ学習方法
洋画や海外ドラマで英語学習をするようになり数年、「こんなにシンプルで短く言えるんだ」というセリフに出会うものの、恥ずかしながらその法則が分からずにいました。英語の発想で文を組み立てる意識はしていたものの、どうしても反射的に[日本語 → 英語]の翻訳をしていました。
そんなとき、中山裕木子著「会話もメールも 英語は3語で伝わります」という本を読むと(正確にはオーディオブックのサンプルを聞くと)、目から鱗が落ちて SVO が鍵だと納得しました。
一番良いのは「 SVO で英文を作る」と決めておくと迷わなくなり余計な脳力を使わなくなるところです。さらに、言いたいことを組み立てるときの道が増えた感じがします。この方法に慣れると、同じ内容でも SVO で作る場合と be 動詞や受動態などで作る場合のニュアンスの違いを理解し、最適な文法を選択してより幅広く自由な英語表現ができるようになるはずです。
おまけ的に、SVO を意識する癖をつけると英語を聞く場面では内容を予測しやすくなるのでリスニング力向上にもなります。おまけとしては大きな効果です。
会話もメールも 英語は3語で伝わります [ 中山 裕木子 ]![]() | ||||
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