英会話学習アプリのロゼッタストーンと FluentWorlds(フルーエント・ワールズ)にはどちらも英語の発音を分析して判定する機能があるので両者を比較と検証してみました。
この内容の評判やレビューはあまりないと思うので参考になるはずです。なお、私は音声認識技術の専門家ではなくただの英語学習者なのであくまで素人の感想領域で紹介します。
どちらもパソコンとスマホで使えてソースネクストが販売しているので比べたくなりました。「どちらが買いか」という考え方も紹介しているので合わせて参考にしてください。
AI とロールプレイ(予習)できるから話せるアプリ
1. 結論まとめ(発音改善の効果と結果)
発音練習を続けた場合の効果や結果を想像してまとめるとこんな印象です。
発音練習を続けると…
- ロゼッタストーンは「日本人感や甘さはあるが十分通じる」
- FluentWorlds は「ネイティブレベルに近づく」
- どちらも「初心者がこれだけで」というのは難しい
英語の発音改善に使うなら FluentWorlds が圧倒的におすすめです。
ロゼッタストーンは「発音練習のしやすさ」や「自分の欠点の自覚」という点で発音改善には使いづらいです。次項ではその点について紹介します。
FluentWorlds の全体的な使用感はこちらの記事を参考にしてください。
比較した方法は?
どちらも iPhone 12 mini で比較しました。マイクは iPhone 本体のものです。
2. FluentWorlds が圧勝な理由
FluentWorls にはロゼッタストーンにない発音の判定機能があります。
その機能と FluentWorlds が圧勝な理由は以下の通りです。
FluentWorlds が圧勝な理由
- 文章が単語単位で評価される(3段階)
- 単語練習で苦手な単語のどこが悪いかが分かる
- 自分の発音がすぐ聞ける
ロゼッタストーンが完敗な理由
- 文章が全体で評価される
(単語練習の場合は単語だけで評価される) - どこがどのくらい悪いのかが分からない
- 自分の発音を聞けない
ロゼッタストーンでも発音を段階的に評価はしてくれますが、あくまで単語や文章の単位での評価なのでどこがどのくらい悪いのかが分かりませんし、良いところも分かりません。
自分の発音を聞くこともできないのでお手本と比較することもできません。お手本の発音を聞いて、ただ真似をするだけです。
一方、FluentWorlds ではその辺りが下の画像のような感じで分かりやすいです。
右下のスピーカーボタンを押すと録音された自分の発音を確認できます。
私の場合、素でやると自分の想像を絶するほど低くぼんやりとした声なので(汗)、お手本と聞き比べて改善できる点が気に入っています。
発音改善のために自分の発音を聞くことは必須ですが、わざわざ「録音してお手本と聞き比べて」とするのは面倒なので私はやらなくなりがちです。この手間が省けるので改善が捗ります。
なお、お手本は右上のボタンで、アバターが実際の口の動きで喋ります。(参考になります)
- お手本通りに発音する必要はない
お手本はネイティブスピーカーのナチュラススピードなので速く感じられると思うし、連結や省略もあるので同じように発音するのは難しいかもしれませんが、単語を1つ1つ発音しても正しく発音できていれば合格をもらえます。
- 赤判定の単語は1つまで
おそらく、学習の流れが理由で赤判定される単語は1つまでです。どんなに下手に発音しても1つしか赤くならないので、一番悪い発音か、そのレッスンで学習するターゲットの音がある単語が選ばれるようです。
先の画像の状態で Next を選択すると sandwich の練習をすることになります。
ここでは単語( sandwich )のお手本は聞けませんが、発音記号の音を個別に聞くことができます。
発音記号の音はあくまでその発音記号の音なので単語で使われている音とは異なりますが、単語を発音するときに発音記号の音と同じように口や舌を動かすとクリアしやすいです。
また、合格をもらえず練習を繰り返すとこうなる場合があります。
発音記号が6つから7つになりました。
いくつかの正解パターンがあり、それに合わせて分析しているようです。これ、すごくないですか。
6つの方は d が省略されたパターンです。
ロゼッタストーンにはこれらの機能がないので FluentWorlds の圧勝です。
なお、あくまで「発音改善を目的とした学習」という条件の元です。
sandwich を50回は繰り返した私
私は初めてこの sandwich を練習したとき、最初の画像のところで何度やっても合格をもらえませんでした。発音にはそこそこ自信があったので「なぜこんな簡単な単語が」とくやしくて Next したくなかったのです。
でもさすがに疲れるし馬鹿らしくなってきて Next したところで悪かったのは sandwich だと気付きました。「そこっ?!」という感じでした。(滝汗)
ちなみに、San Francisco でも同じことをしました。(ナイアガラの滝汗)
発音判定の厳しさは?
今回、ロゼッタストーンの発音設定で[難しい]を最大に設定して比較しました。FluentWorlds に同様の設定はありませんが、Perfect Pronunciation という発音レッスンを比較対象としています。
判定の厳しさは、この条件で両者は同等かやや FluentWorlds の方が上だと感じました。ロゼッタストーンではどこが悪いのかが分からないので、そう言う意味ではより厳しいです。
また、FluentWorlds には会話レッスン(4択から発音で回答する内容)もありますが、そちらの発音判定は激甘です。言い間違えても正解する場合があります。そういう意味ではサクサク進みます。
3. 買うならどっち?
発音改善やネイティブレベルを目指すことを目的とするなら断然 FluentWorlds がおすすめなのですが、購入するなら当然それ以外の点も比較対象になります。
以下の点で「まずはロゼッタストーン」という印象があります。
- 「まずはロゼッタストーン」の理由
- 初心者に FluentWorlds の発音レッスンはキツい
(子供は例外) - 発音設定で難易度を調節できる
- ラインナップが豊富
(レベル別やビジネスもある) - 割引キャンペーンが頻繁にあり安く買える
ロゼッタストーンには頻繁に割引キャンペーンがある一方、FluentWorlds はあまりありません。ロゼッタストーンも結構な学習ボリュームがあるので利用しながら FluentWorlds が安くなるのを待つ、という使い方が賢いかもしれません。
ロゼッタストーンだけで発音が十分通じるくらいになれば FluentWorlds は不要かもしれないですし。
やっぱりおすすめは FluentWorlds
あくまで私の印象ですが、ロゼッタストーンのレッスンも FluentWorlds の会話レッスンもあまり効果的ではないし、効率が悪いです。
そのため、発音改善に特化して FluentWorlds を選ぶのをおすすめします。発音を習得すれば他の技能を向上させるブースターを得た状態となるのが理由です。
これについてはこちらの記事で詳しく紹介しているので参考にしてみてください。
なお、ドラマ仕立ての英会話学習ソフト「ロゼッタストーン Dramatic20 」であれば単語1語ごとに発音を判定するので両者の中間的な利用ができそうです。こちらもキャンペーンで大幅に値下げされたときが買いどきです。
4. 発音の基礎を身に付けるなら
ロゼッタストーンも FluentWords もそれだけで英語の発音を習得するのは難しいと思います。柔軟な子供ならまだしも、日本語が定着した大人が sandwich をクリアするのは難しいと思います。
私は発音記号を見て「ああそういうことか」と分かりましたが、発音を知らずに学習をすると違いが分からず非効率になる可能性があると思うからです。
発音でおすすめの本はこちらです。
英語の発音というと難しく感じるかもしれませんが、超低速の音声に合わせて真似をするだけというトレーニングなので簡単です。
私はこの本の旧版で次のように練習しました。
- トレーニングメニュー
- アルファベットと数の発音のみ数日
- 母音のみ1週間
- 二重母音のみ数日
- 子音のみ1週間
→ 4 が終わったら2〜4をもう1回
- 内容と頻度
- 本で発音の仕方を確認
- 超低速の音声に合わせて発音を真似する
- 通勤の往復の間にできるだけ練習(合計1日40分ほど)
新版では DVD が付いているので口や舌の動かし方がより分かりやすいと思います。
プロのナレーターによる超低速の発音を真似するだけで、私は口から英語らしい発音が自然と出るようになりました。
母音のみ数日練習、子音のみ数日練習、というように練習すると効果的だったのでお試しください。
発音の基礎を習得すると英語が伝わるだけでなくリスニング力アップが加速するので、ぜひ英語学習に取り入れてください。
FluentWorlds ではこちらの記事も書いているので合わせて参考にしてください。
英語ができない犯人は?
英語に苦手意識がある人は多いと思いますが、その犯人を特定できていますか?
英会話でいうと犯人は…
- 喋る練習をしない自分
- 興味がない方向で、効果がない方法でやらされていた自分
ちょっと厳しい言い方になったかもしれませんが、こんなシンプルなことを教えない人こそ犯人だと私は思います。
犯人は分かった。ではどうするか?
私も遊び感覚で使っている「スピーク」という AI 英会話アプリを使うと解決します。
スピークを使うと…
- とにかく喋る練習をさせられる
- 興味がある方向で、効果がある方法でやれる
- 強力な AI 学習サポーターがいる
AI 相手だからこそ、いつでも喋る練習ができる、分からないことを何でも聞ける、恥ずかしくない、といったメリットもあります。
スピークで解決する詳しい理由は下記の記事で述べているので、英語に苦手意識を持っていた方はぜひ参考にしてほしいと思います。
初心者向けとしていますが、スピークの実力や概要を知るのにちょうどいいかなと思います。
まずは無料で AI 英会話アプリ「スピーク」を使ってみる(公式サイト)
なお、私も洋画や海外ドラマ、日本アニメ英語版を素材としたオンラインレッスンを提供しています。お好きな作品でレッスンできるので、勉強感なく、おしゃべり感覚で楽しく英語学習を続けられると思います。
「中学英語も怪しい…」という方も、英語仲間として基礎からお支えします。安心してお任せください。
洋画などでの英語学習に不安がある方は Lesson+ をご確認ください。
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