IC レコーダーで録音した英語音声から自動で文字起こしや字幕生成をして字幕作成ソフトと連携する学習方法が便利すぎておすすめなので紹介します。
シャドーイング機能が付いたモデルではリスニングやスピーキングにとても効果的な語学学習ができるので、これについても紹介します。
さらに、最新の IC レコーダー(ボイスレコーダー)は高音質の録音だけでなく語学に便利な多くの機能があるので、英語学習に効果的な使い方と学習方法を思いつくだけ紹介しています。参考にしていただければ幸いです。
スマホでもできますが
スマホでも録音できますが、スマホだと以下の点が気になってくると思います。
スマホ録音のデメリット
- バッテリーの消費(モバイルバッテリーで対応可)
- ストレージの空き容量( microSD カードで拡張して対応可)
- 着信やアプリの通知で録音が止まることがある
(着信と通知をオフにして回避できるが面倒) - 内蔵マイクだと音質がいまいち
- 高音質な録音には外部マイクが必要
モバイルバッテリーと microSD カードと高音質なスマホ用マイクを揃えると IC レコーダーを買った方がいい金額になりそうです。
1. おすすめ IC レコーダー
英語学習を目的とすると IC レコーダーは以下のモデルがおすすめです。
「シャドーイング機能」は OM SYSTEM(オリンパス)の一部のモデルに搭載されています。リスニングやスピーキングに効果的な学習ができるのでおすすめです。
AutoMemo(オートメモ)は録音した内容を自動で文字起こしできる AI ボイスレコーダーです。語学に使うと革命的に便利なのでおすすめです。
それでは、3つのおすすめ IC レコーダーについて紹介していきます。ぜひご自身が選ぶときの参考にしてほしいと思います。
シャドーイング機能搭載 IC レコーダー
シャドーイング機能はオリンパスの一部の IC レコーダーに搭載されています。この機能を利用するとリスニングやスピーキングに効果的な学習ができます。
シャドーイング機能とは、パナソニックとオリンパスの IC レコーダーの一部のモデルに搭載されている再生機能です。(記事作成時、著者調べ)
指定した区間の音声(お手本とします)を再生したあとに、同じ区間を無音または小さな音量(小音量再生は一部の機種のみ)でお手本を再生する機能です。このとき、再生速度をゆっくりにもできます。
Reference Page
具体的な学習方法は次章「2. シャドーイング機能を使った学習方法」で紹介しているので参考にしてみてください。
なお、記事作成時にはパナソニックにも搭載モデルはありましたが、いつの間にかパナソニックは IC レコーダーから撤退したようです。
オリンパスのおすすめ IC レコーダー
シャドーイング機能が搭載されたオリンパスの IC レコーダーの特徴を、基本機能と語学機能に絞って紹介します。
以下のモデルにシャドーイング機能が搭載されています。
- WS-883 / WS-882
- DM-750
各モデルを簡単に紹介します。
▽ WS-883(8GB モデル)

▽ WS-882(4GB モデル)

どちらも2023年4月発売。ブランド名がオリンパスから OM SYSTEM に変更されたようです。
先代モデルと機能や性能は同等のようなので値上がり感はありますが、昨今の経済状況を考慮すると止むを得ない気がします。
先代モデルは以下。
▽ V-873(8GB モデル)
▽ V-872(4GB モデル)

先代モデルも機能や性能は十分なので安く購入できればお買い得だと思います。
WS-883 と WS-882 の主な違い(上位と下位の違い)
WS-883 と WS-882 の主な違いは以下。
WS-883 | WS-882 | |
内蔵メモリー | 8GB | 4GB |
パソコン接続充電 | ○ | × |
電池(同梱) | 単4 ニッケル水素充電池 2本 | 単4 アルカリ電池 2本 |
最大録音時間 | 約2,080時間 | 約1,040時間 |
最高音質録音時間 | 約130時間 | 約65時間 |
録音時間は音質と内蔵メモリー量によりますが、どちらも最大 32GB の microSD カードに対応しているので必要に応じて買い足すなら4GBモデルでも十分でしょう。4GB モデルでも1週間分の授業や講義には十分対応できます。
「パソコン接続充電」は、充電池を本体に入れたまま充電できる機能です。スマホのように充電できる感じです。WS-883 では本体を直接パソコンに USB で接続するか、別売りの AC アダプタ F-5AC に接続します。WS-882 で充電池を使う場合はこれができないので充電済みのものに交換する必要があります。(この手間が省けるかどうか…)
他の機能やラインナップ別の違いは こちら に比較表があるので確認してみてください。
WS-883 / WS-882 の語学に便利な機能
- スキップ(5秒戻る、10秒送る)
- 倍速再生(0.5〜2倍速)
- ABC リピート
- カレンダー機能でファイル検索が簡単
- ファイル分割機能(長時間の録音を分割して管理)
- インデックス機能(録音中や再生中にマークを付けてその位置から再生できるようにする)
- CD などからダビングできる
- シャドーイング(「ゆっくり」再生モードが選べる)
以下のようにパソコンとの連携もできます。
- パソコンから転送した mp3 形式のファイルが再生できる
(学習書籍付属の CD 音声はもちろん音楽も) - パソコンに転送してファイルを管理できる
→ iTunes などで日毎にアルバムを作ると便利
注:本機で作成したファイルをパソコンで再生などを行うとインデックスマークを付けられなくなることがある
各機能について詳しくは取扱説明書を確認してください。
上位モデルにもシャドーイング機能搭載
シャドーイング機能は上位モデルの DM-750 にも搭載されています。

より高音質な録音ができるだけでなく、無音部分を飛ばして音声部分のみを再生する「声だけ再生」、自動的に一時停止位置の3秒前から再生される「声だけ再生」、「ファイル分割機能」といった機能があるので、より効率的に学習や文字起こしができそうです。
パナソニックのシャドーイング機能搭載モデル
比較としてパナソニックのシャドーイング機能が搭載された IC レコーダーを載せておきます。
こちらではインデックス間でのシャドーイングもできます。
販売終了となったためか、通販サイトでは高額化しています。(2022年2月23日時点)
シャドーイング機能いらないかな…
「シャドーイング機能はなくてもいいな」という場合にはシャドーイング機能非搭載のより安価な各メーカー( SONY なども含めて)のエントリーモデルでも英語学習には十分だと思います。
ただし、音質と機能は上位モデルよりも劣ります。機能では、例えばオリンパス V-873 / V-872 搭載の「ボイスバランサー」はエントリーモデルにはありません。パソコンの DAW ソフトで同じようなことはできますが手間ですし、元の音質はどうにもならないのでミドルクラスモデルが無難に思います。
なお、安い中国メーカーのものはおすすめしません。「高音質」の基準が違うようですし、不良品や耐久性がないものを高確率で送ってきます。価格に大きな差はないので日本メーカーの安価なモデルをおすすめします。日本メーカーのエントリーモデルであれば語学目的なら音質は十分でしょう。
ちなみに、各メーカーから画面やボタンが大きく使いやすさを重視したモデルも販売されているので、より簡単に操作したい場合に向いています。
なお、これらにもシャドーイング機能はありません。

懐かしのカセットレコーダー風です。シニア世代は馴染みがあって使いやすいかも。