音声ライブ配信サービス Spoon を利用し始めて1ヶ月になり、その利用者の傾向や雰囲気が分かってきたので私が気づいた英語学習に使える方法を紹介します。
実際に使ってみて意外だったのは、英語と日本語のバイリンガル、英語のネイティブスピーカー、英語を第2言語としている外国人が配信に来てくれることです。
この場合、英語を話せるとより楽しく配信&学習できるので即効性のあるスピーキングのコツも合わせて紹介します。
Spoon では自ら配信しなくても「英語枠」に行くと配信者とコメントでやり取りをしながら学習できますし、やり取りはせず聞くだけの「潜り」としても学習できます。
1. Spoon とは
Spoon について簡単に紹介します。Spoon は無料で利用できる音声ライブ配信サービスで、配信者は音声とコメントでリスナーとやり取りができ、リスナーはコメントで配信者とやり取りができます。
利用者の中心が10代と20代と言われていたり、Spoon 自体がフレンドリーな言葉遣いをしていたりするからなのか(規約は堅い言葉遣い)「カジュアルな SNS 」という印象で、配信者とリスナーだけでなくリスナー同士も気軽に交流する雰囲気があります。
▽スマホアプリがメイン、パソコンでも使える
スマホアプリをメインとしていますが、パソコンでもブラウザで利用できます。パソコンでは一部の機能が利用できませんが、今後対応するようです。私が気づいたものではコラボ機能(配信者同士の通話を配信)がありませんでした(2021年4月上旬時点)。
なお、私はパソコンのみで利用しているためスマホでの機能を全て把握していませんが、パソコンでも十分配信はできると感じています。
▽ LIVE の他にも…
LIVE の他に CAST という録音した音声を投稿する機能があります。「YouTube の音声のみ版」をイメージすると分かりやすいと思います。
▽投げ銭機能あり
Spoon と呼ばれる課金アイテムを購入すると配信者に投げ銭できます。配信者への応援になりますし、配信者はモチベーションが上がるのでより良い配信に繋がる可能性があります。
私も配信を始めて1ヶ月が過ぎ今日から2ヶ月目となる日に初めていただいて、より良く充実した配信にしていきたくなった次第で、そのためにもっと勉強して英語の知識を増やしたくなりました。
なお、投げ銭機能があると「 Spoon で稼ごう」と頑張りたくなるかもしれませんが、学習のコツとしてはリスナーにとって充実した内容を心がけ、自分自身も学習することを目的として楽しく続けるのがおすすめです。
2. 学習方法
- 私の配信を聞きに行く
- 「英語枠」を検索
- バイリンガルやネイティブスピーカーを探す
- コラボ配信を聞きに行く
- アカウント名に覚えたい英単語を入れる
1. 私の配信を聞きに行く
手前味噌ですが、私の配信を聞いてくださると楽しくて濃い英語学習ができます。
主な配信は「🇺🇸英語NEWSタイトルだけ読解」というタイトルで、アメリカとイギリスの Yahoo! ニュースの記事タイトルのみを読解しています。
その中で英語学習のポイントとなる単語や表現を取り上げ、イメージや連想、語源で解析していく内容です。
次のメリットがあります。
「🇺🇸英語NEWSタイトルだけ読解」のメリット
- 最新の話題を入手できる
- 知的好奇心が煽られる
→ 記憶が定着して忘れにくい - 同じ単語や表現が繰り返し出てくる
→ 記憶が定着して忘れにくい - 楽しい(はず)
特に、単語を語源から連想して派生語まで解説する、知的好奇心を煽る手口がウケています。
この記事を執筆しているころには、suspect の spect をデーブ・スペクター氏を引き合いにイメージで派生語まで広げる解説をして、面白い、分かりやすいと好評をいただきました。
「学校の先生に代わって授業をしてほしい」と言っていただいたこともあります。
↓語源でおすすめ
清水健二氏の著書では「英単語の語源図鑑」が人気ですが、私は上記の方(旧版を所有)が好みです。理由は語源からの検索がしやすいからです。例えば、上記の旧版では「 flo, flu (=流れる) 」を目次から検索できるのに対し、「英単語の語源図鑑」では目次と索引のどちらからも検索できません。
不便に感じますし、語源の印象が薄れてしまう気がします。「英単語の語源図鑑」では flu は「 sur-, super- (上に, 超えて) 」の章で紹介されています。
その点、「中学英語の語源事典」では語源からの検索ができるだけでなく解説がより詳しいので、語源の入門書としておすすめです。
↓イメージでおすすめ
▽今後の配信内容(予定)
すでにやってみた内容ですが、今後は次のような配信を考えています。
- 英検過去問で英語の勉強
- アニメ「斉木楠雄のΨ難」で英語学習
- 洋画「 The Intern / マイ・インターン」の英語表現&発音解説
他にも、やり取りの中で出てきた日本語を「これは英語でなんて言うんだろう」と英訳することもあります。
雑談を英語学習へ強引に繋げるスタイルで、その場のノリやアイデアで色々やります。
▽私のアカウント
›› https://www.spooncast.net/jp/@eigo_no_manma
※「存在しないユーザーです」と表示される場合は、お手数ですがもう1度クリックしてみてください。
2. 「英語枠」を検索
Spoon のユーザーには英語を勉強している方が多くいらっしゃいます。英語関連の配信は「英語枠」と言われています。
▽キーワードで「英語枠」を探す
Spoon ではキーワードでサイト内検索できるので「英語」と検索をするとアカウント名に英語と付いているユーザーが表示されます。「英会話」で検索するのもありです。
さらにそのユーザーが配信中であれば ON AIR マークが表示されるので、配信を聞くこともできます。
[ LIVE ]タブを選択すると、配信タイトルに「英語」とあるライブ配信が検索結果に表示されます。
▽「勉強」カテゴリから探す
もちろん、アカウント名に英語と付いていなくても英語を勉強している方はいます。この場合はカテゴリから探すと見つかりやすいです。
パソコンのブラウザからでは、Spoon トップページの[今人気のLIVE]の項目にある[もっと見る +]をクリックして、[今人気のLIVE]の項目下のカテゴリから[勉強]を選択します。
[今人気のLIVE → もっと見る + → 今人気のLIVE → 勉強]です。
英語を勉強している枠であればタイトルに「英語」とあるはずなので、気になる配信者がいればおじゃまして聞いてみましょう。
3. バイリンガルやネイティブスピーカーの配信を聞く
バイリンガルやネイティブスピーカーは配信中に英語を使うことも多く、英語でコメントをするリスナーもいるので配信を聞くと英語学習になります。リアルな英語でのやり取りは英会話の参考になるので潜りでも楽しく学習できるはずです。
アカウント名にバイリンガルと入れている方もいるので、「バイリンガル」で Spoon 内検索をするとその方がヒットします。
とはいえアカウント名にバイリンガルと入れていない人の方が多いと想像しますし、ネイティブスピーカーはアカウント名からは分からない場合がほとんどだと思います。
プロフィールを確認すると分かる場合もありますが、探すというよりは配信に来てくれたときに知り合う場合がほとんどだと思います。
自分が配信していていきなり英語でコメントが来るとびっくりするかもしれません。しかし、Spoon を利用しているネイティブスピーカーの多くは日本語が少し分かる印象があるので、落ち着いて日本語を交えながら簡単な英語でいいのでやり取りしてみましょう。
ちなみに、英語を勉強している日本人からも英語のコメントが来ることがあります。
4. コラボ配信を聞きに行く
配信者同士が通話しながら配信することを「コラボ配信」と言いますが、英語での会話が聞けるので学習になります。
日本人同士で英語と日本語を交えながら会話するコラボ配信もあったので「英語のみだと参加しづらいかも…」という場合でも参加しやすいと思います。
とはいえ、いつ何処の英語枠でコラボ配信がされているかは配信者のプロフィールや配信中のお知らせで確認しないと分かりにくいです。
カテゴリで[コラボ]を選択して探すこともできますが、英語枠以外にも多くの枠がヒットするのでその中から英語枠を探すのは大変です。
スピーキング力を鍛えたい場合は、自分から仲良くなったユーザーにコラボ配信を持ちかけるのも方法です。
5. アカウント名に覚えたい英単語を入れる
これはあるリスナーさんとのやり取りの中で思いついたのですが、アカウント名(ニックネーム)に覚えたい英単語を入れると覚えやすくなるのでおすすめです。
例えば「 manma suspect 」のようにします。英単語のみにすると単語を変える度に「誰?」となって配信者に覚えてもらえないので元のニックネームは固定します。
自分がコメントをする度に単語が表示されるので、覚えにくい単語でも何度も表示されることで記憶に定着しやすくなります。
さらに、他のリスナーもその単語を目にするので皆得です。
ただし、アカウント名には字数制限があるので元のニックネームは短くしておくのがベターです。
3. 配信するときのコツ
配信するときのコツとして、私なりのアカウント名(ニックネーム)の付け方と配信情報の内容を紹介します。
どちらも英語を勉強していると伝わる内容にすると見た人に分かってもらえるのでおすすめです。
アカウント名
この文章を書きながら私はアカウント名を「 manma 知的好奇心を煽るスタイル」に変更してみました。枠の内容が伝わるようにしています。
デメリットは他のユーザーの配信を聞きに行きづらいことです。さらに、「英語」で Spoon 内検索をしたときに DJ として出てきません。配信タイトルに「英語」を入れているので、LIVE としては出て来ます。
「 manma (英語勉強中) 」のようにストレートに伝えるパターンもあります。
「 Dave Spector 🇺🇸」のようにするとネイティブスピーカーだと勘違いされる可能性があります。もちろんネイティブスピーカーやその位の英語力があると伝えたい場合にはありです。
配信情報
私は下の画像のように配信情報を入力しています。
▽配信カテゴリ
当然ながら[勉強]を選択します。
「配信しながら音読で英語の勉強をする」場合は[本/朗読]にすることもできます。なお、音読は著作権フリーの素材が無難です。となると使える素材はとても限られる気がしますが…。
▽タイトル
タイトルは配信内容が端的に伝わるようにしています。
国旗の絵文字は字数の節約になるだけでなく、日本語が苦手な人にも「英語枠」と伝わりそうなので使っています。
他にも、アニメや映画とタイトルにあると、それを見た外国人が来てくれることがあります。
▽ハッシュタグ
ハッシュタグは5つまで入力できるのですが、私は適当に入れちゃってます。英語はタイトルにあるのでひらがなの方がいいかもしれません。
▽固定コメント
固定コメントは配信に来た人に表示されるので枠の内容が伝わるようにします。年齢や趣味などの自己紹介をしているユーザーもいます。
▽背景画像
Spoon では背景画像やプロフィール画像をイラストにしている人が多いです。この効果についてここでは述べないのでググってください。
私はフリー画像を配布しているサイトから商用利用が無料で帰属表示の必要がない画像をダウンロードして利用しています。
何となく中性的でおしゃれなイメージがある画像を選んでいますが、自分らしさが伝わる画像にすると良いでしょう。
4. スピーキングのコツ
Spoon で配信中に英語のコメントが来たらびっくりしてなかなか英語が出てこなくなってしまうかもしれません。Spoon に限らず、英会話の場面で英語が思うように出てこなくて、後になって冷静に考えたら「ああ言えたのに」と残念な気持ちになった経験がある人もいると思います。
「だからスピーキングは苦手」と諦めそうになるかもしれませんが、意外と簡単に突破できるおすすめの方法があります。それは「 SVO (主語+動詞+目的語) で文を組み立てる」という方法です。
語彙は十分で文法も理解しているのに英語が思うように出てこない原因は、日本語を英語に直訳しようとして、その間にいくつも「正しそうな」選択肢があって迷ってしまうことにあると私は考えています。
「 SVO で言う」と決めておくとそれ以外の選択肢がなくなるので、迷いが激減するとともに頭の中がシンプルになります。主語と動詞さえ決めてしまえば、あとは他の内容を付け足していくだけです。
この方法に気づいたのはこの本がきっかけです。
正確にはこの本のオーディオブックのサンプルをaudiobook.jp で聞いたのがきっかけです。
下記リンク先のページでサンプルを視聴できるので、ぜひ聞いてみてください。