ピクサーアニメ映画「トイ・ストーリー( Toy Story )」で英語学習しているときに「どうしてこれがこの意味になるの?」となりそうなセリフを集めて解説をつけました。
「ちょっと分かりにくいかな」というセリフを集めているので学習を効率化できると思います。
簡単なものもあるかもしれませんが、なるべくネイティブスピーカーのイメージや感覚で解説しているので、むしろ簡単に思えるものほど勉強になるかもしれないですよ。
この記事はチャプター21〜29( 0:53:17 – 1:16:36 )です。(22 ,25, 29はありません)
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Chapter 21( 0:53:17 – 0:55:51 )
リンク先の記載がない場合は「 英辞郎 on the WEB 」の当該ページです。
例文が豊富なのでイメージやニュアンスを確認するのに便利です。
あくまでいち素人の考察です。正確な解説を心がけておりますが間違いがあるかもしれません。参考程度かエンターテイメントとしてお楽しみいただければ幸いです。
1/1
55:03
Yes. I’ve always wanted to put a spaceman into orbit.
バズをロケットで飛ばすことに決めたシドのセリフです。
into は分かるようで分かりにくいかもしれません。辞書を確認します。
〖in(中)to(へ)〗
前置詞【場所への移動】
類義 toとinto
①toは終点に到達することに重点があり, 終点の境界を越えて中に入るかどうかは重要ではない. 一方, intoは中に入ることを明確に示す
②両語の選択には話者の心理も影響する. 終点が近くであれば領域としてとらえてintoを用いるが, 遠くであれば点としてとらえてtoを用いる
ウィズダム英和辞典 macOS 版:into
一部を引用しました。①が当てはまります。セリフでは「軌道( orbit )の中に入る」イメージです。
put は「ポンと置く」イメージなので宇宙関連では雑な感じがしてしまうのですが、一般的に使うのでしょうか。「きちんと置く」イメージは set です。
Chapter 22( 0:55:51 – 0:56:42 )
Chapter 23( 0:56:42 – 1:01:06 )
1/4
57:01
Hey. Get over here and see if you can get this toolbox off me.
カゴの上に道具箱を置かれて出られないウッディがバズに言ったセリフです。
get this toolbox off me が分かりにくいかなと思います。off の原義は「〜から離れて」なので「状態にする ( get ) → この道具箱を私から離す」というイメージです。
2/4
57:23
Then I’ll get that rocket off you, and we’ll make a break for Andy’s house.
バズが助けてくれたら自分はロケットを外すと言うウッディのセリフです。
get off は先ほどと同じ使い方でイメージできます。
make a break for は「~に向かって駆け出す」という意味です。おそらくこの break は「おさえているものを壊して」というイメージだと思います。このシーンではカゴがおさえているものです。
3/4
57:52
Look, over in that house is a kid who thinks you are the greatest.
文法的に分かりにくいと思ったので取り上げましたが、語順通り意味を取っていくと分かります。
over in that house is a kid (向こうのあの家の中はある子供)
who thinks you are the greatest(君を最高だと思っている)
▽ a kid のニュアンス
a kid はアンディのことではありますが、a なのであくまで「1人の子供」という意味です。このシーンでウッディ達はシドの部屋にいて、シドはおもちゃを等しく雑に扱う子供です。バズを特別扱いもしません。「シドに対してアンディは…」と暗に表現しています。
4/4
58:09
Any other toy would give up his moving parts just to be you.
「おもちゃの憧れ」だとバズを励ますウッディのセリフです。
give up は「あきらめる」という意味ですが、どうしようもなくなって上に物を放り投げるイメージです。
to be you は Google 翻訳では「あなたであること」と訳されますが、その意味では「理由」になります。「君がいることが理由で自分の動く部品をあきらめる」という感じです。
日本語音声では「あんたみたいになれたら」と訳されています。to は → のイメージで「向かう」、be you は「あなたの状態」、つまり「あなたの状態に向かう」というイメージから訳されたと考えられます。「君になるために自分の動く部品をあきらめる」という感じです。
どちらが実際のニュアンスなのか私には判断できませんが、どちらも内容は同じです。字幕は「おもちゃの憧れの的だ」となっていますが、元の英語のセリフは憧れたことから起きる行動なので、それを汲み取った訳と言えます。
▽映画のポイント
バズのことをうっとうしく思っていたウッディですが、自分も憧れていたことを伝えています。そして自分を客観的に見て落ち込みます。落ち込んだ相手を励ますときは、自分が相手よりも落ち込むと相手のモチベーションを引き出すことができるかもしれません。
Chapter 24( 1:01:06 – 1:02:33 )
1/1
1:02:13
Launch pad is being constructed.
発射台を建設中のシドのセリフです。
受動態のイメージを紹介します。be 動詞は「〜の状態」、ここでは being を加えた進行形なので「〜している状態」です。過去分詞は「過去っぽい感じ (状態) 」のイメージなので constructed は「建設した状態」とイメージします。この2つを合わせると「建設した状態にしている」イメージになります。
受動態は「〜される, 〜られる」と習うので、このセリフは「発射台は建設されています」と訳しても間違いではありませんが、「発射台は建設中です」と訳す方がシンプルで分かりやすいと思います。
イメージでの捉え方は分かりにくいかもしれませんが、慣れると英語の語順通りスムーズに理解できるようになります。「〜される, 〜られる」では訳せないものにも対応できます。
Chapter 25( 1:02:33 – 1:04:16 )
Chapter 26( 1:04:16 – 1:07:26 )
1/2
1:07:08
Comin’ out of the ground, what a touch. That was a stroke of genius.
what a ~ は驚きや感動、感嘆の表現で訳すと「なんて〜なんだ」になります。
touch は「触る, 触れる」という意味ですが、このセリフの場合は[心に触る → 感動する, 感嘆する]という意味です。日本語の「琴線 (きんせん) に触れる」と似た感覚です。
2/2
1:07:35
Just go. I’ll catch up.
トラックに乗ったウッディに動けないバズが言うセリフです。
catch up は「追いつく」という意味です。catch の語源は「追いかける」で、意味は「つかむ」「捕まえる」です。合わせて「追いかけてつかむ」イメージです。
up 原義は「 (低い位置から) 上の方へ [に] 」ですが、「近づくと物が大きく [背が高く] 見えるという遠近感の感覚から, 話し手や話題の中心となっている場所の方向に近づく様子」を表します。catch の追いかけるイメージにも一致します。さらに、上がると天井や空などの限度がある場合は「〜まで」という意味にもなります。これが追いつくの「つく」に対応します。このシーンでは「バズがウッディのところまで追いついて (近づいて) つかまえる」イメージです。
こうしたイメージから catch up は久しぶりに再会した友達と We should catch up. と言えば「近況を報告し合おう」という意味で使われます。
Chapter 27( 1:07:26 – 1:12:37 )
1/2
1:09:27
He’s at it again!
R.C. をトラックからけり落とすウッディを見たレックスのセリフです。
at it again は「またやってるよ」という意味です。at には「〜中」という使い方があり、at lunch では「昼食中」という意味です。be 動詞は「〜な状態」、at は「点でとらえる」のイメージで、2つの組み合わせ be at「点の状態」でこの意味になります。He is at lunch. では[彼はランチという点の状態 → 彼はランチ中]となります。このシーンでは it(ウッディがけり落とす様子)を点でとらえています。
シンプルな決まり文句なのでそのまま覚えても差し支えはないです。
2/2
1:11:03
Now let’s catch up to that truck.
catch up の復習です。
Chapter 28( 1:12:37 – 1:15:07 )
1/2
1:14:40
Buzz, we missed the truck.
バズと「カッコつけて落ちる」ウッディのセリフです。
miss は日本語で「失敗する」の意味が定着していますが、原義は「 (的を) 当てそこなう」です。訳すよりもこのイメージでこのシーンを見てみてください。
2/2
1:15:00
Now, what’d I tell you? Right where you left ‘em.
what’d I を ワッダイのように発音しています。音の省略を灰色、繋がりをマゼンタ色で表します。
what’d I:ワッダイ
t は d と口(舌)の動きが重なるため省略されています。さらに略される場合は、ワダイ、フダ、のような感じで音が少なくなっていきます。
また、what’d you では、ワッジュー、フジュ、のように音が少なくなっていきます。
left ‘em はレフタムのような感じで、t ‘e のところはタのような音ですが、母音は日本語のアよりも曖昧でぼんやりとした音です。t から m へ向かう間に、口をあまり開けないで(動かさないで)音を出す感じです。音を作らずに出すのがコツです。
Chapter 29( 1:15:07 – 1:16:36 )
チャプター30は歌のみなので省きました。
この記事でのフレーズ解説は以上です。
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