ピクサーアニメ映画「トイ・ストーリー( Toy Story )」で英語学習しているときに「どうしてこれがこの意味になるの?」となりそうなセリフを集めて解説をつけました。
「ちょっと分かりにくいかな」というセリフを集めているので学習を効率化できると思います。
簡単なものもあるかもしれませんが、なるべくネイティブスピーカーのイメージや感覚で解説しているので、むしろ簡単に思えるものほど勉強になるかもしれないですよ。
この記事はチャプタ5〜10( 0:13:44 – 0:28:56 )です。
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Chapter 6( 0:13:44 – 0:19:37 )
リンク先の記載がない場合は「 英辞郎 on the WEB 」の当該ページです。
例文が豊富なのでイメージやニュアンスを確認するのに便利です。
あくまでいち素人の考察です。正確な解説を心がけておりますが間違いがあるかもしれません。参考程度かエンターテイメントとしてお楽しみいただければ幸いです。
1/6
15:12
My ship has run off course en route to sector 12.
▽run off(離れて進む)
run off にはたくさんの意味がありますが、run の「一方向に動作が継続する」イメージと、off の原義「〜から離れて」を合わせて「離れて進んでいく」イメージをすると分かります。このセリフでは「コースから離れて進んだ → コースから外れた」と理解できます。
▽ en route(途中で)
en route は「途中で」という意味ですが、バズのように気取った印象になることもあります。自分で使う場合は同じ意味の on the way が無難です。ただし、en route を冗談ぽく使ってみるのもおもしろいかもしれません。
2/6
0:16:40
Only it sounds like a car ran over it.
バズの音声を聞いたあとで、ウッディのひもを引いて出る音をポテトヘッドが例えるセリフです。
it はウッディの音声で、a car run over it を訳すと「車がウッディの音声の上を (越えて) 走る」なので、ウッディの音声を「車の音 (エンジン音や走行音) に覆われたような音がする」、つまり「ぼやけた音, 悪い音」という意味の例えです。
なお、run over は Chapter 1-5 で紹介したセリフでは「車でひく」という意味でした。
3/6
17:25
You don’t want to be in the way when my laser goes off.
スリンキーがバズの腕のボタンを押したあとのバズのセリフです。
直訳は「私のレーザーが出るとき、あなたはその道にいたくない」です。まず、この don’t want to の注意を促す使い方はよくあるのでおさえておきます。in the way は「その道」と訳しましたが、バズのレーザーが出たときに通る範囲のことです。
4/6
17:51
Gettin’ kinda tense, aren’t ya?
バズにイライラするウッディを見てポテトヘッドが一言。
Gettin’ kinda は You are getting kind of の略です。get は「〜な状態に至る」とイメージして、どんな状態かと言えば tense なので「緊張した状態になる」と解釈できます。tense はこの場合は「ピリピリした」という意味です。
kind of は「ちょっと, 〜っぽい, 〜的な」という意味で、ちょっと曖昧にしたりぼかして言いたいときに使います。
5/6
19:25
Man, the dolls must really go for you.
バズが「 (ウッディいわく) カッコつけて落ちた」あとのポテトヘッドのセリフです。
go for には様々な意味がありますが、イメージは「向かっていく」です。このセリフでは「人形たちがバズに向かっていく」というイメージから「人形にモテる」という意味で使われています。
must はこのセリフでは「〜に違いない」という意味ですが、助動詞は「思いの強さ」を表します。ここでは「確信度」を表します。
辞書でその度合い (強さ) を確認します。
↓must(ウィズダム英和辞典 macOS 版)
確信の度合はおおよそmust, will, would, ought to, should, can, may, might, couldの順に弱くなる
辞書によって順番は少し異なるかもしれませんが、may でおよそ50%くらいのようです。日本語では確信度をはっきりと言葉で表現しませんが、英語では上記のように使い分けます。誤解のないように、ということのようです。
6/6
19:32
You know, in a couple of days, everything will be just the way it was. They’ll see.
バズの人気に嫉妬するウッディが「数日で全てが元通りになる」と言っています。
way の原義は「動く, 運ぶ」で、人が動いたり運んだりしているイメージから「やり方, 方法」などの意味があります。私の独自の解釈ですが、way は「物事の (整った) 動き」をイメージすると分かりやすいです(リンク先の例文に当てはめて確認してみてください)。the way it was は「その状態だった物事の動き → 以前の状態の物事の動き → 元の状態の物事の動き」と解釈します。逆に分かりにくい場合や瞬間的に理解したい場合は語順通り「そのやり方/その状態 (過去) 」とすると分かると思います。なお、who he was などの形もこのパターンです。
They’ll see. を直訳すると「彼らは見るだろう」ですが意味は「彼らは今に分かる」です。日本語音声のように「見てろよ」というニュアンスにもなります。この「 主語 will see 」の形はよく使われますが同じような意味です。ちなみに I’ll see what I can do. では「 (できるかどうか分からないけど) やってみる」という意味です。
Chapter 7( 0:19:37 – 0:21:45 )
1/2
19:50
♪ Things were just the way they should be
この way も「物事の動き」のイメージで理解できます。Things were just the way は「物事はまさにその物事の動きだった」、they should be 「それらがあるべき状態」です。things も「物事」なのでちょっとややこしいですが、way の方はあくまでもイメージで捉えてください。「あるべき状態の物事の動き」をイメージすれば字幕の「何もかも うまくいってた」という訳にも繋がります。なお、人はいい状態を「あるべき状態」と思うものです。
2/2
19:55
♪ When from out of the sky like a bomb
♪ Comes some little punk in a rocket
「すべてがストレンジ(原題:Strange Things )」の歌詞です。
日本語版の歌詞は「でも不思議なやつが空から突然現れて」です。歌詞なので意訳されることもありますが、このままだと仮定して考えてみます。
まず、歌詞だからなのか文法が変。並べ替えてみます。
When some little punk comes in a rocket from out of the sky like a bomb
comes と in a rocket は逆でもいいかもしれません。文法は整いました。直訳は「どっかのロケットに乗った小僧が爆弾みたいに空から出てやってくるとき」です。現在形のまま訳しましたが過去形の方が自然かもしれません(続く内容次第)。
日本語版の歌詞にも近づきましたが「突然」のニュアンスはどこからやってきたのでしょうか。それっぽい部分の out of the sky のニュアンスを考えます。
out の原義「内から外へ」でイメージすると、「空の内から外へ」、というと私は大気圏や宇宙空間を想像してしまいますが、水中に例えると魚が水面から飛び跳ねるイメージだと思います。人間からすると魚が飛び跳ねるのは予測できないので「突然」の意味になると考えました。空なので流れ星の方がイメージしやすいかもしれません。ちなみに私は2020年の2月は流れ星を3回見ました(1回は人工衛星だったかも)。いずれも突然、気づいたら流れていた感じです。
空の内側、つまり「空の見えないところ」から空の外側、つまり「空の見えるところ」に出るイメージです。like a bomb はそのイメージを具体化します。
実は、out of the blue、out of the clear blue sky、という表現があり、いずれも「突然」という意味で「青天の霹靂」とも訳されます。おそらくネイティブスピーカーにとってはこの表現は当たり前なので out of the sky と聞いたときに文字通りの「空から出る」イメージと「突然」の意味を両方ともほぼ同時に思いつくのではないかと想像します。
日本語版の歌詞がこうしたことを踏まえて書かれたのか、文字数制限がある中で映画の内容からひねり出されたのかは分かりませんが、学習の助けになる訳でよかったです。
Chapter 8( 0:21:45 – 0:23:52 )
1/2
22:15
Don’t let it get to you, Woody.
バズに主役(アンディの1番のお気に入り)の座を奪われそうで不安になるウッディに「字:気にしないで」と声をかけるボーのセリフです。
it はウッディの不安な気持ちを指しているので「その不安をあなたに至らせないで」というイメージで、「不安が心の中にまで入らないように」というニュアンスを含む感じがします。
2/2
23:28
You actually think you’re the Buzz Lightyear?
the の発音に注目です。「ジィ」のように発音しています。母音の前はこのように発音するというのは英語学習者のために作られたルールだそうで、ネイティブスピーカーは知らない人が多く、言われて初めて気づく人も多いようです。ただし強調したいときはこのように発音するのは共通のようです。
この後の the Buzz Lightyear と言うところでは「ザ」のように発音されています。
Chapter 9( 0:23:52 – 0:25:35 )
1/2
24:16
Oh, no, I can’t bear to watch one of these again.
おもちゃに悪いことをしようとするシドを見てのレックスのセリフです。
bear は「耐える, 我慢する」という意味ですが、熊と同じスペルです。大きくて怒りっぽいイメージのある熊さんがじっと耐えている、そんな様子を思い浮かべるのも単語の記憶に役立ちます。
2/2
25:06
He’s lighting it! Hit the dirt!
hit the dirt は文字通りでは「地面を叩く」という意味ですが、そのイメージから「 (身を守るために) 地面に伏せる」という意味もあります。地面を叩く勢いで地面に伏せる、というイメージです。
相撲で「土がつく (負ける) 」という意味もあります。
Chapter 10( 0:25:35 – 0:28:56 )
1/3
25:54
ANDY: Can I bring some toys?
MOM: You can bring one toy.
発音です。
アンディは Can I のところを「カン」のように発音しており、I は省略しています。
アンディママは bring の g をはっきりと発音しています。この音は鼻濁音(鼻に抜けて発音されるカ行の濁音)と言いますが、通常は発音されないか発音されてもほとんど聞こえません。アンディに言い聞かせるために単語を1つ1つはっきりと発音しています。
2/3
27:46
That’s Mr. Potato Head to you, you back-stabbing murderer!
ポテトヘッドのセリフで前半はウッディに「呼び捨てにするな」という意味です。
back-stabbing は「裏切り」という意味です。back(後ろ, 背中)を stab(刺す)なので、「裏切り者がする行為」というイメージでしょうか。卑怯な感じもします。
3/3
28:06
You couldn’t handle Buzz cutting in on your playtime, could you, Woody?
ウッディの行動を批判するポテトヘッドのセリフです。
handle は名詞ではドアや引き出しなどの「取っ手」、ハンマーやナイフなどの「柄」という意味ですが、動詞では「うまく扱う」という意味です。ナイフの柄を持ってうまく扱うイメージです。
cut in on は「~に割り込む, ~の邪魔をする」という意味です。「 in(〜の中)を cut して on(接触)」なので、人の列を切って間に入って接触(自分も列の一部になる)する感じです。
「バズがウッディとアンディの遊びの時間に入ってきたのをうまく対処できなかった」、そんな内容です。
この記事でのフレーズ解説は以上です。
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英語ができない犯人は?
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英会話でいうと犯人は…
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ちょっと厳しい言い方になったかもしれませんが、こんなシンプルなことを教えない人こそ犯人だと私は思います。
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