実際に EE Learning(EEラーニング)を利用して学習効果を検証しました。結論は「楽しく日本アニメ英語版を見ていたら英語力が上がった」となりたい方におすすめの英語学習サービスです。
この記事では、EE Learning の学習効果と、ダメな点や改善してほしい点、ならではな効果的に英語学習する方法、アニメで英語を学習する際の不安(聞き取れないかも、意味が分からないかも、など)を払拭する方法も紹介します。
また、姉妹サービス的な EEvideo でも日本アニメ英語版で英語学習できるので、両サービスの違いについても紹介します。
EEラーニングは2023年5月31日でサービスが終了されます。新規会員登録はできなくなっているようです。
興味を持たれた方はより高機能で英語学習できる EEvideo を検討してみてください。
- アニメを楽んで見ていたら英語力が上がる
- 学習機能が充実している
- 英語の語順で理解する力が鍛えられる
- 日本語音声がない (英語に集中できる)
- スマホやパソコンでいつでもすぐに学習できる
→ スキマ時間や息抜きを学習化できる - 日本アニメ英語版の学習ハードルが低い
- 月額500円(見放題)
1. 日本アニメで英語学習すると?
EE Learning の紹介の前に、私も長く日本アニメの英語版で英語の学習をしているので、実感しているそのメリットや学習効果を紹介します。
- 勉強感がなく楽しく続けられる
→「うっかり英語学習してた」というレベル - 自然と英語表現を覚えられる
- 普段使いの日本語から英語を学べる
→ ちょっとした一言を英語で言えるようになる
勉強感がなく楽しく続けられる
アニメでの英語学習には「勉強感がなく楽しく続けられる」というメリットがあります。「とりあえず英語音声で見てみるか」という感じで、勉強するつもりなく見ていると、勉強しているのかアニメを見て楽しんでいるのか分からない感じになります。
こんな感じでも続けていると、英語の勉強を続けている感じがしてきます。知らない表現が気になって調べたり、聞き取りにくい部分を注意深く聞いてみたりします。
「うっかり英語の勉強してた」というくらいに勉強感がないので、アニメでの英語学習は「英語の勉強すると眠くなる」という方や「続かなくて困っている」という方にぴったりだと思います。
自然と英語表現を覚えて使える
私にはネイティブスピーカーの友達との会話で「口から英語が飛び出したと思ったらあのアニメのセリフだった」という経験があります。
覚えたつもりはなかったのですが「ツッコミ」だったので印象的で記憶に残っていたようです。自然と覚えていた理由は、アニメで「こういうときはこう言う」というのが明確だったことと、日本語の会話のノリで作られているので共感しやすく感情が乗りやすかったことがあったからだと思っています。
自然と英語表現を覚えられるのは、とても嬉しい学習効果ですね。もちろん単語も同様です。
普段使いの日本語から英語を学べる
日本アニメは当然ながら日本語を元に作られているので「普段使いの日本語から英語を学べる」というメリットがあります。教科書や参考書の「日本語の」例文に「こんな言い方普段しない」と違和感を覚えたことがある方も多いと思います。
日本アニメではいつもの自分の言い回しがそのまま英語に訳されている場合が多いので、「こう言えるんだ!」という発見が多いです。このような学びはとても楽しいものだと私は感じています。
「普段使いの日本語」と言われても当たり前すぎてピンとこないと思うので、そのようなセリフを集めた記事を書きました。ぜひ参考にしてほしいと思います。
さらに、「ちょっとした一言の参考になる」というメリットもあります。特に、相づちや会話のつなぎの表現、感嘆表現などの参考になります。
例えば「別に、逆に、ていうか」は、文脈や状況によりますが、これらは全て well で表現できます。「ていうか」は It’s more like ~ や in other words とも表現できます。これらは全て日本アニメ英語版に出てきたものです。
「逆に」を actually と訳しているアニメもありましたが、これには納得しかなかったです。
日本アニメで英語学習をすると、このようなちょっとした一言の参考になるし、英語で言えるようになります。しかも自然に。
2. EE Learning をおすすめする理由
私は長く日本アニメで英語学習してきましたし、その方法は当ブログで数多く紹介しているので熟知しているつもりです。EE Learning を利用しなくても日本アニメで学習することはできます。
しかし、それでもおすすめするのは EE Learning には下記の点があるからです。
- ① アニメを楽んで見ていたら英語力が上がる
→ 特に日常英会話の学習に効果的 - ② 学習機能が充実している
- ③ 英語の語順で理解する力が鍛えられる
- ④ 作品数が少なく日本語音声がない (英語に集中できる)
- ⑤ スマホやパソコンでいつでもすぐに学習できる
→ スキマ時間や息抜きを学習化できる
(1エピソード約3分から7分)
→ 海外版 DVD/Blu-ray を購入しなくていい
→ 海外の動画配信サービスを利用しなくていい
→ 面倒な準備が不要
✔︎ 実はめちゃくちゃ画期的! - ⑥ 日本アニメ英語版の学習ハードルが低い(特に初めての方におすすめ)
- ⑦ 月額500円(見放題)
① アニメを楽んで見ていたら英語力が上がる
記事の最初にいきなり「楽しくアニメを見ていたら英語力がついたとなりたい方におすすめ」と書いたので「そんなうまい話が…」と疑った方も多いかもしれませんが、EE Learning では日英同時字幕で視聴できるし、日本語字幕に特徴があるので「アニメを見ているつもり」でも英語力が上がるはずです。
また、これは日本アニメでの学習効果ですが、洋画や海外ドラマなどと異なり、元が日本語で作られているので「英語ではこう言えばいいんだ」と会話での参考になります。相づちや軽いツッコミなど、ちょっとした一言ほどこの傾向が強いし覚えやすく、そのまま使えるものも多いです。
「口から英語が飛び出したと思ったらあのアニメのセリフだった」という体験をあなたもきっとできるはずです。
② 学習機能が充実している
EE Learning には効果的に学習できる機能が多く充実しています。おかげで DVD などで自力で学習するよりもはるかに高い学習効果を得られます。しかも手軽に。
EE Learning の学習機能については「3. 学習機能と特徴」で詳しく紹介します。
③ 英語の語順で理解する力が鍛えられる
先ほど「日本語字幕に特徴がある」と述べましたが、そのおかげで「英語の語順で理解する力」が鍛えられます。これは英語を習得するのに必須だと私が考えている技術でもあります。
日本語字幕の特徴については、次章「3. 学習機能と特徴」にて詳しく紹介します。
英語の語順で理解する力の鍛え方については「4. 効果的な学習方法」にて詳しく紹介するので参考にしてほしいと思います。
「どんなものかとりあえず見たい」という方は EE Learning サイトで無料のお試し動画(実際のアニメの一部)を利用できるので確認してみてください。
④ 作品数が少なく日本語音声がない (英語に集中できる)
「作品数が少ない」と言えばディスっているように聞こえるかもしれません。現時点(2022年8月下旬)では3作品のみです。(進撃の巨人、はなかっぱ、フェアリーテイル)
とはいえ、作品数が少ないと以下のメリットがあります。
- 作品数が少ないと同じ作品を繰り返し見ることになる
→ 繰り返し見ると効果的が高まる - 日本語のセリフと英語のセリフの違いを意識せずに学習できる
- 英語に集中して学習できる
作品数が少ないと他のアニメを見てしまうことがなく、同じアニメを繰り返し見ることになるので学習効果が高まります。そのため作品数が少ないと英語学習に集中できます。
なお、上級者になると繰り返し見なくても高い学習効果を得られると思いますが、EE Learning の利用を考えている方は中級者までかなと思うので繰り返し学習がおすすめです。
「自分はフェアリーテイルしか見ないぞ」と決めていても「試しに1話ぐらい進撃見てみるか」と見てしまったら面白くなって最後まで見てしまうのではないでしょうか。(私がそれ…)
日本語音声がないのも英語学習に集中できるポイントです。「まずは日本語で見てみるか」とついつい…。
また、オリジナルの日本語のセリフに対して英語のセリフでは内容が置き換わっていることがよくあります。置き換わっていると言っても表現の違い程度ですが、初心者は戸惑うと思いますし、中級者が「こうしたのか」と面白がっていると学習効率が悪くなってしまいます。(面白いんですけどね)
「作品数が少なく日本語音声がない」ことが、実は「英語に集中して学習できる」というメリットであることをお分かりいただけたかと思います。
とはいえ…
「作品数が少ないのが良い」とは述べましたが、やはり3作品は少ない気がしますし、大人向けのアニメもラインナップしてほしいものです。
僭越ながら、私としては「けいおん!」と「現実主義勇者の王国再建期」を追加してほしいです。「けいおん!」は全てのセリフが日常会話そのものなのが理由で、「現国」は教育的な内容なので英検などの受験に役立つしフォーマルな表現が多いのでビジネスでの参考になるのが理由です。
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⑤ スマホやパソコンでいつでもすぐに学習できる
EE Learning はスマホやタブレットにも対応しているので外出先でも移動中でも、いつでもどこでもスキマ時間でも思い立ったらすぐに学習できるので学習機会を逃すことがありません。
「息抜きやスキマ時間は EE Learning でアニメを見る」と決めておくとちょっとした時間を学習化できますし、ダラダラと無駄に時間を過ごすことがなくなるのでおすすめです。動画はアニメの1話が4分割されていて、1エピソードが3分から7分くらいなのでスキマ時間にぴったりです。
また、日本アニメで英語学習をするとなると、以前は海外版の DVD/Blu-ray を利用するか海外の動画配信サービスを利用する方法のみでした。しかし、私もやっていますが、利用するには面倒な部分が多いし、当然ながら学習機能はないので学習するには工夫する必要がありました。
EE Learning ならこのような手間が不要ですし、学習するための機能が充実しているので学習のみに集中できます。実は、これはとても画期的で便利なことなのです。
- 海外版 DVD/Blu-ray を利用すると…
- 準備が面倒
- 購入するのに数千円かかる
- 英語字幕の内容が英語のセリフと異なる ( CC 字幕がない)
- DVD は日本の一般的な家庭用プレイヤーで再生できない
→ リージョンフリーのプレイヤーが必要 - Blu-ray は国コードを変更する必要がある
→ リージョンB は再生できない
※海外版 DVD/Blu-ray はパソコンや一部のゲーム機で再生できる
- 海外動画配信サービスを利用すると…
- VPN が必要だったりして利用しづらい
- 動画配信サービスの利用料だけでなく VPN の利用料もかかる
→ 動画配信サービス:月額約800円
→ VPN サービス:月額約1,000円(より安くする方法はある) - ついつい他のアニメを見たくなってしまう(日本語で…)
- とちらも学習するには自分で工夫する必要がある
⑥ 日本アニメ英語版の学習ハードルが低い(特に初めての方におすすめ)
EE Learning は「日本アニメ英語版で英語学習をちょっと試してみたい」という方にぴったりなサービスです。先に述べた事前準備が不要なので学習をするためのハードルが低く、月額500円と低コストなので手軽に試せるのが理由です。
他では初めての場合は最低でも1,000円くらいの費用がかかります。なお、この価格は海外動画配信サービスの無料トライアルを利用した場合で、VPN サービスの利用料のみです。
なお、EE Learning には学習機能があるので効果的に学習を進められるという点でも、初めての方にはもちろん、すでに日本アニメ英語版で学習をされている方にもおすすめです。
⑦ 月額500円(見放題)
EE Learning はたった月額500円というペットボトル飲料約4本分なお値段で利用できます。( EEvideo は30日間500円)
他の動画配信サービスを利用している場合は、そちらをお休みすれば英語学習に集中できるので英語力というお釣りがくると思います。
3. ラインナップ
EE Learning と EEvideo のラインナップをまとめました。
日本アニメでは「フェアリーテイルの有無」が違いです。「進撃の巨人」と「はなかっぱ」はどちらも同じラインナップです。
「日本アニメだけでいい」という場合は EE Learning を選ぶと良いし、ニュースやドキュメンタリーでも学習したい場合は EEvideo を選ぶとよいでしょう。(お互いを行き来するのもありです)
- EE Learning
- 進撃の巨人(アニメ5話分?)
- はなかっぱ(5分前後の動画で17エピソード)
- フェアリーテイル(2話分)
→ ファイナルシリーズの3話目と4話目
※作品は今後定期的に増えていくようです。
- EEvideo
- 進撃の巨人
- はなかっぱ
- 古い洋画
- 古いディズニーなどのアニメ
- ニュース、ドキュメンタリー
※ EEvideo では登録しなくても多くの動画を無料で視聴できます。
オリジナルの何話目かが分からない
ここで困ることがあります。それは EE Learning と EEvideo のどちらもラインナップされているエピソードがオリジナルのアニメの何話に当たるのかが分からない点です。
これでは「動画配信サービスで日本語で見てみよう」とするときに面倒です。自分で調べて確認するしかありません。
私がウィキペディアなどで調べてみると、「フェアリーテイル」はファイナルシリーズの3話目と4話目(280話と281話)でした。「進撃の巨人」は表記されているエピソードタイトルと実際のアニメのタイトルが一致していないので調べようがありません(アニメを見て確認する方法はありますが…)。
とはいえ、オリジナルの日本語のセリフと吹替の英語のセリフでは内容が異なる場合(ストーリーは変わらない程度)が多いので違いを意識せずに学習する方が学習は捗ると思います。比べるとつい「ここがこう違う」と確認してしまうので。
アニメの難易度は?
ラインナップされているアニメの難易度は、簡単な順に[はなかっぱ → フェアリーテイル → 進撃の巨人]です。
「はなかっぱ」は子供向けでもあるので平易な単語が使われているので理解しやすく、1つ1つの単語がはっきりと発音されているので、教材のみで英語学習してきた方もリスニングしやすいと思います。他の2作が難しいと感じる場合はまずは「はなかっぱ」で慣らすとよいでしょう。とはいえ、平易な単語が使われていても意外と知らなかったり会話でパッと出てこなかったりする表現があると思うので英会話の学習や参考になるはずです。
「フェアリーテイル」と「進撃の巨人」の発音は同程度に省略されていたり曖昧だったりしますが、内容が込み入っているので「進撃の巨人」の方が難しい印象です。
なお、「フェアリーテイル」はいきなりのファイナルシーズンなので見たことがない方は「いきなりファイナルはちょっと…」と思うかもしれませんが、こういう機会でもないと作品自体を見ることがなかったかもしれないので気にせず見ちゃいましょう。私もこれを機に初めて見ましたが特に内容が分かりにくいということはなく、逆にキャラの関係性を想像しながら見る楽しみがあると感じています。
4. 学習機能と学習効果
EE Learning と EEvideo の学習機能と、その特徴から得られる学習効果をまとめました。
なお、EE Learning は月額500円、EEvideo は30日間500円という微妙な違いもあります。
学習機能
主な学習機能を表にしてまとめたのでご確認ください。
EE Learning | EEvideo | |
日英同時字幕 | ○ | ○ |
日本語字幕のみ | ○ | × |
英語字幕のみ | ○ | ○ |
字幕オフ | ○ | ○ |
再生速度調節 | 0.5, 1, 1.5, 2倍速 (スマホのみ) | 0.5 ~ 2倍速 (スマホアプリの場合) 0.5 ~ 1倍速 (パソコンの場合) |
スラッシュ字幕 | 日本語のみ | 英語のみ |
動画外字幕 | ○ | パソコンのみ |
ダウンロード視聴 | × | ○ |
再生位置を戻す・進める | 15秒、スライダー | スライダーのみ |
辞書 | ○ | × |
ルビ機能 | × | ○(多・中・少で調節可能) |
日本語字幕:どちらのサービスも日本語字幕というよりは日本語訳
スラッシュ字幕:意味のまとまり毎に区切った字幕(私が勝手にそう呼んでいます)
ルビ:単語に読み仮名のように付けられた翻訳
学習効果
EE Learning と EEvideo の大きな特徴である「日本語字幕」と「スラッシュ字幕」から得られる学習効果を紹介します。(日英同時字幕も大きな特徴で便利です)
また、「再生速度による学習効果」と「動画外字幕の便利性」についても簡単に紹介します。
「日本語字幕」と「スラッシュ字幕」の学習効果
- 日本語字幕は洋画のように意訳されていない日本語訳
- 断片的で不自然な語順の日本語訳が「英語の語順で理解する力」を鍛えるのに効果的
- 日本語訳がオリジナルの日本語のセリフではないので内容に沿った学習ができる
- 字幕がスラッシュで区切られているので意味のまとまりが分かりやすい
- これらのコンボでさらに英語の語順で理解する力が鍛えられる
EE Learning と EEvideo の日本語字幕はこちらの動画のようになっているのが特徴です。
※動画は EEvideo のサンプルで学習機能は利用できません。
日本語字幕は洋画のように意訳されていない日本語訳
日本語字幕というよりは日本語訳になっているのが特徴です。洋画などの日本語字幕では短くまとめて意訳されているので日英同時字幕にしても意味が分かりにくい場合が多いです。
EE Learning と EEvideo の日本語字幕では「直訳的な日本語訳」となっているので意味が分かりやすく学習しやすいメリットがあります。