洋画や海外ドラマの日本語スクリプトを探しても見つからない場合に、英語スクリプトを Google Chrome の翻訳機能を使って日本語に自動で翻訳する方法を紹介します。
Google 翻訳の翻訳精度は日々向上しているようですが、やはり自動翻訳なので、まだまだぎこちないところや意味をなしていないところも多くあります。
しかし、日本で DVD が発売されていない作品でも、英語のスクリプトはネットにある作品が多いので自動翻訳すれば内容は大体分かりますし、スクリプトを元に自分なりに修正していく学習を実践できます。
実はこの記事よりも↓がおすすめです。
› 英語字幕ファイルを日本語化する方法( Google 翻訳 )
さらに、字幕作成ソフトを使って対訳スクリプトも作れます。
これらの方法で作成するとタイムコード(字幕の時間)も併記されるのでセリフを探しやすいメリットがあります。
「日本語吹替音声をテキスト化したい」場合
› 英語の文字起こしを音声入力で自動化する方法・コツ( Google ドキュメント)
1. 自動翻訳に必要なもの
洋画や海外ドラマの英語スクリプトの自動翻訳には、次の3つが必要です。
1. Google Chrome
2. 洋画・海外ドラマのスクリプト
3. テキストエディタ
1. Google Chrome
Google Chrome という Google のブラウザを使用します。
そのためこの記事では「 Google Chrome 翻訳 」と呼んでいます。
↓ Google Chrome ダウンロード
›› https://www.google.com/intl/ja_jp/chrome/
↓ Google Chrome インストール方法
›› Google Chrome をダウンロードしてインストールする
Google 翻訳でも自動翻訳できますが、字数制限があるので今回は使用しません。
↓ Google 翻訳
›› https://translate.google.com/?hl=ja
2. 洋画・海外ドラマのスクリプト
洋画や海外ドラマの英語スクリプトはネットで検索すると見つかります。
検索のコツは下記リンクの記事を参考にしてください。
3. テキストエディタ
テキストエディタはテキスト作成ソフトです。
Mac では [テキストエディット] 、Windows では [メモ帳] が標準でインストールされています。
.txt 形式のファイルが扱えるテキストエディタであれば他のソフトでも構いません。
2. 作業手順
作業手順をまとめると次の通りです。
1. スクリプトサイトのスクリプトをコピー
2. テキストエディタにスクリプトをペーストして保存
3. Google Chrome を開く
4. Google Chrome のウィンドウ内にファイルをドロップ
5. Google Chrome のウィンドウ内で右クリック、右クリックメニューの翻訳をクリック
これで翻訳は完了です。
翻訳されたテキストをコピーしてテキストエディタにペーストすれば保存もできます。
ここからは作業手順を詳しく説明します。
1. スクリプトサイトのスクリプトをコピー
洋画や海外ドラマのスクリプトをネットで検索したときに上位表示される「 Springfield! Springfield! 」でのコピー方法を説明します。
ただし、理由は後述しますが、このサイトのスクリプトは今回紹介する方法にはおすすめではありません。まずはやり方として確認してください。
目当てのスクリプトのページを開いたら最初の1文字目からドラッグします。
そのままキーボードの [ End ] あるいは [ page down ] を入力してスクロールします。
最後までスクロールしてスクリプトの終わりまでドラッグしたらコピーします。
お使いのキーボードに [ End ] あるいは [ page down ] がなければ、ドラッグしたままマウスポインタをページの下部(下の画像での位置あたり)に持っていきます。
スクリプトがスクロールされて終わりまでドラッグしたらコピーします。
スクリプトは海外ドラマ「 ELEMENTARY 」のシーズン1エピソード1のものです。これを取り上げたのには特に理由はなく、この記事を書いている頃に見ていたというだけです。
「シャーロック・ホームズの冒険」の主人公シャーロックがアメリカで活動するという設定で、英米の英語の発音の聞き比べができます。エピソードによってはイギリス人同士の会話シーンからアメリカ人同士の会話シーンへ移行することもあります。ワトソンが女性という設定もあります。
› 1人だけイギリス人の海外ドラマで英米の英語発音を聞き比べ
エレメンタリー ホームズ&ワトソン in NY シーズン1〈トク選BOX〉/DVD/PPSU-138834 | ||||
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2. テキストエディタにスクリプトをペーストして保存
コピペの作業は簡単だと思うのですが、「標準テキスト形式( .txt )のファイルで保存する」注意点があります。
Google Chrome で試したところ .txt ファイルは読み込みましたが、.rtf ファイルでは認識しませんでした。
標準テキストとして保存するには、Mac のテキストエディットでは、メニューバーのフォーマットから [標準テキストにする] を選択します。
↓テキストエディタにペーストしたところ
なぜか中央揃えになるのですが、標準テキスト( .txt )にすると左揃えになるのでこのままで問題ありません。
気になる場合はペーストのときに [ command option shift ] を同時に押しながら [ V ] を入力します。
↓標準テキストにしたところ
Windows のメモ帳では基本的に .txt ファイルとして保存されるのでしょうか。調べましたが分かりませんでした。確認できたら追記します。
また、メモ帳では改行されない場合があります。古いバージョンでは改行コードが対応していなかったようですが、現在は対応したようです。改行されない場合は他のテキストエディタを試してみてください。
なお、「 Springfield! Springfield! 」のテキストをコピペすると、テキストの最後にページの URL が追記されます。不要な場合は削除しましょう。
3. Google Chrome を起動する
起動するだけです。
4. Google Chrome のウィンドウ内にファイルをドロップ
Chrome のウィンドウ内に .txt ファイルをドロップします。
ウィンドウはホームページでも、ウェブページでもかまいません。
ドロップするとウィンドウ内にテキストが表示されます。
5. Google Chrome のウィンドウ内で右クリック、右クリックメニューの翻訳をクリック
Chrome のウィンドウ内テキストが表示されているあたりであればどこでもいいので右クリックして、右クリックメニューの [日本語に翻訳] をクリックします。
これで自動翻訳されます。待つのは一瞬です。
ここに日本語以外の言語が表示されている場合も、そのままクリックします。
すると下の画像のように、ウィンドウ内の右上にサブウィンドウが表示されます。自動で表示されない場合は、画像の丸印をつけたところにアイコンが表示されるのでクリックします。
[オプション] をクリックして [言語の変更] をクリックします。
下の画像のようにサブウィンドウが表示されます。
言語の翻訳方向を指定します。
上が翻訳前の言語、下が翻訳語の言語です。
今回は上が英語、下が日本語にします。
3. この方法の問題点
この方法の問題点は主に次の2つがあります。
1. スクリプトそのものの問題
2. 時間表示がないためセリフを探しにくい
1. スクリプトそのものの問題
問題はまず、「 Springfield! Springfield! 」のスクリプトが変なところで改行されている場合があることです。
下の画像の枠をつけたところでは、Mr. で改行されています。当然このまま翻訳されるのでおかしなことになってしまいます。
他にもこのような箇所がいくつもある可能性があります。
そもそも自動翻訳では翻訳がおかしなことになりがちなので、さらにおかしくなってしまいます。
もちろん他のスクリプトサイトで、変なところで改行されていないスクリプトがあればこの問題は発生しません。
↓話者ごとに分けられたスクリプトの例
›› https://transcripts.fandom.com/wiki/Aladdin_(2019)
しかし、特に人気の作品でないとスクリプトはネットで探しても見つからないので、探す手間も考えると英語スクリプトを自動翻訳する方法はあまりおすすめではありません。
2. 時間表示がないためセリフを探しにくい
スクリプトには基本的に時間表示がありません。セリフを時間表示を頼りに探すとすぐに見つかるのですが、これがないため面倒臭くなってしまいます。
もちろん、テキストエディタの検索機能で見つけることもできますが、セリフを入力する手間がかかります。
なお、Mac のテキストエディットでは [ command F ] で検索窓を開いて検索できます。
4. 字幕ファイルの翻訳がおすすめ
スクリプトではありませんが、字幕ファイルを翻訳する方がおすすめです。
次のようなメリットがあります。
- 改行問題がスクリプトに比べて起きにくい
- 時間表示がある
- 翻訳した字幕を動画に表示できる
- 対訳にできる
字幕ファイルは無料で字幕サイトからダウンロードできます。
これを今回と同じ方法で Google Chrome 翻訳するだけです。
こちらはこちらで問題はあるのですが、できるものは格段に学習に使いやすいです。
やり方は下記リンクの記事を参考にしてください。
› 英語字幕ファイルを日本語化する方法( Google 翻訳 )
対訳にする場合は字幕作成ソフトを使います。
フリーソフトの Aegisub がおすすめで、これを学習に使うこともできます。
学習向けには下記リンクのような記事を書いています。
› どんなに細かい英語の音も字幕作成ソフトを使って聞き取る方法
› 英語学習向けメモ字幕の作り方( Aegisub 使い方)
英語ができない犯人は?
英語に苦手意識がある人は多いと思いますが、その犯人を特定できていますか?
英会話でいうと犯人は…
- 喋る練習をしない自分
- 興味がない方向で、効果がない方法でやらされていた自分
ちょっと厳しい言い方になったかもしれませんが、こんなシンプルなことを教えない人こそ犯人だと私は思います。
犯人は分かった。ではどうするか?
私も遊び感覚で使っている「スピーク」という AI 英会話アプリを使うと解決します。
スピークを使うと…
- とにかく喋る練習をさせられる
- 興味がある方向で、効果がある方法でやれる
- 強力な AI 学習サポーターがいる
AI 相手だからこそ、いつでも喋る練習ができる、分からないことを何でも聞ける、恥ずかしくない、といったメリットもあります。
スピークで解決する詳しい理由は下記の記事で述べているので、英語に苦手意識を持っていた方はぜひ参考にしてほしいと思います。
初心者向けとしていますが、スピークの実力や概要を知るのにちょうどいいかなと思います。
まずは無料で AI 英会話アプリ「スピーク」を使ってみる(公式サイト)
なお、私も洋画や海外ドラマ、日本アニメ英語版を素材としたオンラインレッスンを提供しています。お好きな作品でレッスンできるので、勉強感なく、おしゃべり感覚で楽しく英語学習を続けられると思います。
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