洋画「プラダを着た悪魔(英題:The Devil Wears Prada )」の英語セリフの中から「なぜこれがこの意味になるの?」という表現を中心に集めて解説するシリーズの第1回です。
発音については特に聞き取りにくいものを選んで、どのように聞こえるかを解説しています。
この記事での解説はチャプター1から10(00:00 – 27:18)を予定しています。現在はチャプター5の途中までで、続きは不定期で追記します。
学習方法は下記リンク先の記事を参考にしてください。
注意
私は素人なので、解説が間違っているかもしれないという危機感を持ち、疑問に思ったら自分で調べるスタイルで学習していただけると幸いです。
< DVD >
ネットショップでは1,000円くらいで購入できます。
下記の DVD は記事作成に利用したものではないので、チャプターの分け方やセリフの時間が異なるかもしれません。
目次の項目をクリックすると当該箇所へ移動できます。
Chapter 1( 00:00 – 03:24 )
セリフがほとんどなく、チャプター1のフレーズ解説はありません。
Chapter 2( 03:24 – 04:34 )
C2 1/5
03:44
Great. Human Resources certainly has an odd sense of humor.
「人事部は確かに奇妙なユーモアのセンスを持っている」という内容の皮肉です。この訳は無料 AI 翻訳サービス DeepL のものです。まれに翻訳がぎこちない場合がありますが、多くは自然かつ高精度で、意訳までしているものではニュアンスが分かるでとても便利です。
› AI 翻訳サービス DeepL で英語の翻訳精度を高める方法
an odd が not のように聞こえますが、not であれば動詞の過去分詞形が続くので文脈から not ではなく現在完了形でもないことが分かります。瞬間的に内容を理解しにくいかもしれませんが、「相手が言いたいことは何か」を考えながら聞くのがコツと、あとは慣れです。
not のように聞こえる理由は、an の a が省略されて、n と o が連結して、dd が飲み込まれたような間があるだけで発音されていないためです(この間を発音していると捉えることもできます)。
このように発音を1つ1つ説明するのはややこしいので、この記事では次のように色分けして説明します。
an odd:ノッ
マゼンタ:音が連結した部分
グレー:音が省略された部分
また、of humor を「フュウマ」のように発音しています。「フュ」のように聞こえるのは of の f と続く h が連結したためです。humor の r は発音されていませんが、「語尾の r はイギリスでは発音しない」と覚えておくといいです(例外はありますが意識づけのために)。発音されていると感じても語尾の母音を伸ばしているだけの場合もあります。
なお、エミリー役の エミリー・ブラント(ウィキペディア)はイギリス、ロンドン出身です。
› ハリー・ポッターと賢者の石|英語が聞き取れる発音解説Chap. 1-10
C2 2/5
03:59
Miranda sacked the last two girls after only a few weeks.
sack は名詞で「袋」という意味ですが動詞では「〜をクビにする」という意味があります。
〖「解雇」の意は19世紀に解雇された人が衣類を大袋に入れて立ち去ったことから〗
⦅主に英・くだけて⦆;〖the ~〗解雇, くび
▸ give A the sack
A〈人〉をクビにする
▸ get the sack ⦅英⦆
クビになる.
sack(ウィズダム英和辞典 macOS 版)
語源が映画の内容にぴったりです。
C2 3/5
04:06
Oh, my God. I will pretend you did not just ask me that.
字幕では God ですが gosh と発音しています。字幕とセリフが異なる例として取り上げました。
C2 4/5
04:17
A million girls would kill for this job.
would kill for ~ は「是が非でも〜が欲しい, ~のためなら何でもする」という意味です。a million は大げさですが直訳の「多くの女子がこの仕事のために人を殺す」から意味が連想できます。
「仕事を得るために邪魔となる人を殺す」というニュアンスなので何とも物騒です。
なお、似た表現に I could die for ~(〜のためなら死ねる)がありますが、死んでしまっては仕事を得られないのでこのシーンでは使えないと思います。be dying for であれば「〜が欲しくてたまらない」という意味なので使えるかもしれませんが、雇う側からすると死にかけている人は雇いたくないかもしれません。
›› die for(英辞郎 on the WEB )
C2 5/5
04:31
What makes you think I’m not interested in fashion?
エミリーにファッションに興味がないと思われたアンディのセリフです。
What makes ~ がポイントです。セリフでは「何があなたにそう思わせたの?」とやや遠回しに理由を聞く形になりますが(あるいはファッションに興味がないと思ったエミリーを否定している)、Why do you ~ とすると直接的で冷たく相手を尋問したり非難したりするような言い方になりえます。
会話で相手に質問をするときは Why ではなく What で聞く習慣をつけるのがおすすめです。もちろん会話ではテンポも大事なので「 What で言えるかな」と考えているとぎこちなくなる場合もありますし、仲の良い友達との会話や驚いたときなどは Why を使ってもいいと思います。
▽ What で理由を聞く例
What made you come to japan?
What brought you to Japan?(長く日本にいる外国人に対して)
What brings you to Japan?(日本に来たばかりの外国人や観光客に対して)
Chapter 3( 04:34 – 09:57 )
C3 1/13
05:02
All right, everyone! Gird your loins!
ミランダ出社間近でみんなに喝を入れるナイジェルのセリフです。
gird your loins は字幕では「戦闘態勢に入れ」と訳されています。「腰 (服) を (帯, ベルトなどで) 締めろ」なので「用意をする」という意味が連想できます。
gìrd (ùp) one’s lóins
(困難な事などをしようと)身構える, 心構えをする〘聖書より〙.
loin(ウィズダム英和辞典 macOS 版)
別の辞書には「気を引き締めてかかる, 旅じたくをする」とも載っていました。
C3 2/13
06:42
And R.S.V.P. “yes” to the Michael Kors party.
RSVP は招待状に出欠などの返事を求めて記されます。「お返事をください」という意味の Repondez s’il vous plait. というフランス語が元です。
このような略語は見るだけでは覚えにくいものですが、Google で画像検索をするとイメージが記憶に残りやすいのでおすすめです。この方法は略語だけでなく覚えにくい単語にも有効です。
›› R.S.V.P.( Google 画像検索結果)
C3 3/13
06:44
I want the driver to drop me off at 9:30 and pick me up at 9:45 sharp.
drop me off と pick me up が反対の意味なので車の乗り降りに関する表現を覚えやすいセリフです。「降りる」は get me off とも言えます。
sharp は時刻を示す語のあとで「きっかりに, ちょうどに」という意味で、o’clock と同じです。名詞の「先のとがったもの」という意味から「時計の針」を連想するとイメージしやすいと思います。
C3 4/13
06:48
<then> Call Natalie at Glorious Foods, tell her no for the 40th time.
<> 内は字幕にはありませんが発音されています。DVD などの字幕によっては表記されているかもしれません。同様の箇所は他のセリフにもありますが、以降は特に聞き取りにくそうなもののみを紹介します。
for the 40th time は「40回目の」という意味です。正確な回数ではないと思いますが、英語では数を大げさに言うのは一般的です。
C3 5/13
06:56
Then call my ex-husband and remind him the parent-teacher conference is at Dalton tonight.
Dalton と言われても「誰?」という感じですが、at があるので人ではなく場所だと推測できます。語順で言うとその前に parent-teacher conference(保護者会談)があったので「学校」だと想像できます。
おそらく、アメリカではニューヨークでダルトンと言えば有名な私立学校だという説明は不要なのでしょう。ミランダの子供なので通うのも当然な雰囲気がありますし。
›› ドルトン・スクール(ウィキペディア)
C3 6/13
07:04
<also> Tell Richard I saw <all> the pictures that he sent for that feature on the female paratroopers and they’re all so deeply unattractive.
<> 内は字幕にはありませんが発音されています。also は oh so とも聞こえますがニュアンスから判断しました。
they’re は発音されておらず、その部分は and all(アノオ)のように発音されています。
C3 7/13
07:14
Am I reaching for the stars here? Not really.
reach for the stars のイメージはそのままかなと思います。
1. 星を取ろう[つかもう]と手を伸ばす
2. 〈比喩〉高望みする
reach for the stars(英辞郎 on the WEB )
here は「ここで」と訳しがちかもしれませんが、セリフを「これって高望みかしら?」と訳すとしっくりきます。Google翻訳では「私はここで星に手を伸ばしていますか?」となりました。
シンプルな単語が使われたセリフですが、直訳するよりも連想やイメージが大切です。イメージが浮かべば日本語に訳さずそのまま理解すればいいですし、必要があれば適当な日本語に訳してもいいです。
C3 8/13
07:18
Also, I need to see all the things that Nigel has pulled for Gwyneth’s second cover try.
内容的にも文法的にも分かりにくいと思うのでまずは訳を確認します。
<日本語音声>
それから ナイジェルがまとめたグウィネスの表紙用写真だけど 新しいの全部見せて
< DeepL の訳>
また、グウィネスの2回目のカバートライのためにナイジェルが引っ張ってきたものを全部見たい
区切って訳します。
I need to see(見たい)
all the things that Nigel has pulled(ナイジェルがまとめたものを全部)
for Gwyneth’s second cover try.(グウィネスの2度目の表紙のために)
pull は pull together(英辞郎 on the WEB )の「まとめる, 集める」という意味で使われています。together があると[ (様々なものを) 引き合わせる → まとまる]というイメージですが、なくても複数のものを引っ張ってくると、集まります。おそらく、グウィネスはモデルで、撮影で着るための服や靴、アクセサリーなどの見本の写真が山ほどあるのでしょう。日本語音声が「まとめた」となっているのはナイジェルの優秀さを視聴者にほのめかすための意訳かもしれません。「まとめた」は「集めた」だけでなくきちんと整理したというニュアンスになるので。
日本語音声では all the things を「写真」としたのも意訳ですが、この少し前のセリフで「女性落下傘部隊の写真」という内容があったので、その文脈に合わせたのかもしれません。服や靴などの実物を見る前に写真で確認する、という仕事の流れのようです。
Gwyneth’s second cover try も分かりにくいと思います。おそらく、ミランダ達はグウィネスを起用した表紙写真がボツになったのでもう一度表紙を取り直す準備をしている段階です。
try は「試み」ですが、これは日本語には訳しにくいです。辞書(ウィズダム英和辞典 macOS 版)の例文を確認しましたが、訳されていませんでした。
Ken hit the target on his third try.
健は三度目で的を射止めた.
「三度目の試みで」と訳すこともできなくはないですが回りくどいです。
C3 9/13
07:23
I wonder if she’s lost any of that weight yet.
上記に続くセリフで she はグウィネスです。日本語の音声と字幕はどちらも「彼女 出産後やせたかしら」ですが、グウィネスの妊娠や「出産後」はこのセリフからも文脈からも分かりません。
that weight はそれだけで「妊娠で増えた体重」を意味するのでしょうか。そうでなければ意訳ではなく創作になってしまいます。機会があればネイティブスピーカーの友達に聞いてみます。あるいは原作を読めば分かるかもしれません。
文字通り「あの体重」という意味だとしてもグウィネスがモデルとしては太っていたことが想像できます。この辺りのミランダのセリフは当事者(映画の中の人)にしか具体的には分からない内容なので深く考えなくてもいい気もします。
C3 10/13
07:58
This is foul. Don’t let her see it.
面接に向かうアンディの鞄をエミリーが取り上げるときセリフです。
foul はスポーツでのファウルと同じで、語源は「悪臭を放つ」です。「失礼な」という意味もあり、確かに面接に悪臭を放つものを持っていくのは失礼です。
foul には他にも意味がありますが(「汚い, 不正な, 反則行為をする」など)、語源から連想するとイメージできます。こうしたイメージ力は英語習得には欠かせないと私は考えます。辞書などで確認してみてください。
C3 11/13
08:19
Well, I think I could do a good job as your assistant.
ミランダに自己アピールをするアンディのセリフです。
助動詞の過去形は控えめな可能性を示すときにも使われます。このシーンのアンディは目が泳いで自信なさげに見えるので can とは言えなかったのかなと想像します。
あるいは、助動詞の過去形は仮の話(可能性がある話)をするときにも使われるので、「採用されたら」というニュアンスを含むのかもしれません。
C3 12/13
08:33
and met with Sherry up at Human Resources.
面接に来るまでの経緯を説明するアンディのセリフです。
meet up with(英辞郎 on the WEB )は「 (人) に会う, (人) と集まる」という意味です。語順が異なりますが思いついた内容から説明したのだと思います。
up はなくてもよさそうですが、up があると「何かを一緒にするために会う」という意味になります。一緒に何かをする「目的が意識される場合に up をつける」と覚えておくとよさそうです。
なぜ up があるとこの意味になるかですが、up には「 (計画が) 立ち上がっている」イメージがあるからだと思います。 up to(英辞郎 on the WEB )では「たくらんで」という意味があります。
›› meet up( Cambridge Dictionary )
›› meet up (with someone)( Cambridge Dictionary )
meet や meet up、meet with はそれぞれ違いや使い分けがあるのでこの機会にネットなどで調べて確認してみてください。
C3 13/13
09:38
I got the exclusive on the Cavalli for Gwyneth.
ナイジェルのセリフで日本語字幕「カヴァリを着たグウィネスの写真だ」です。
exclusive は「独占的な」という意味で日本語字幕の写真という意味はありませんが、このセリフの後でミランダに写真を見せるので「独占写真」と訳すこともできます。
Chapter 4( 09:57 – 11:47 )
C4 1/8
09:45
she looks like she’s working the main stage at the Golden Nugget.
Golden Nugget は実在するラスベガスのホテル兼カジノです。そのメインステージで仕事をしているように見えるという内容で、日本語字幕では「ベガスのショーガールに見える」と訳されています。
working の ng が省略されて「ワアキ」のように発音されています。at は発音されておらず、the は曖昧です。こういう場合ははっきりと聞き取れる部分から内容を推測したいところですが、Golden Nugget を知らないと混乱します。なので「彼女はどっかのメインステージで仕事してるように見える」くらいの内容が分かれば十分かもしれません。
C4 2/8
09:54
Who is that sad little person?
Are we doing a before-and-after piece I don’t know about?
アンディを見たナイジェルのセリフです。
Who is that sad little person? は「あの悲しい小物は誰?」と訳せます。little person が日本語の「小物」と同義かは分かりませんが、セリフでは同義と解釈してもよさそうです。深読みかもしれませんが「アンディがモデルとしては背が低い」という解釈もできるかもしれません。
2行目は皮肉を込めた冗談ですが、I don’t know about? をつけて自分が知らなかった企画が進んでいるのかと聞く形にしています。ナイジェルは全ての企画を把握しているはずなので、よりとぼけた感じや皮肉が強くなる感じがします。
C4 3/8
10:39
The thing is I’m not one of them.
ミランダのアシスタントをしたがる他の女子達とは違うと言いたいアンディのセリフです。
セリフの the thing は「大事なこと」という意味です。the がつくことで「特定の (1つしかない) thing 」となるので「大事な, 重要な」という意味が加わります。
thing は「事, 物, 状況」などの意味で使われるため感覚を掴みにくいかもしれません。意味が分かりにくい場合は辞書を確認してみてください。
C4 4/8
11:19
You should see the way these girls at Runway dress.
the way ~ は「〜がどんな感じか」と捉えると分かりやすいです。
このセリフを DeepL は「ランウェイのドレスを着ている彼女たちの姿を見てみてください」と訳しました。すばらしいです。
C4 5/8
11:26
You need a ball gown for that?
ball は「球」の意味を反射的に思いつきますが、セリフでは「舞踏会」という意味で、ball gown は「舞踏会で着る服 (ドレス) 」という意味です。
球の意味の ball の語源は「 (丸く) ふくらんだもの」ですが、舞踏会の ball の語源はフランス語のフランス語の bal(ダンス)です。
スペルも発音も同じなのでややこしいですが、こうして調べて確認しておくとイメージしやすく記憶に残りやすいと思います。
C4 6/8
11:30
Well, I happen to think you look great always.
happen to think は「例外的に思う, 他の人はそう思わなくても」というニュアンスです。セリフは、ドレスのような服を着て働くのが当たり前の職場で働くことになったアンディを、彼氏のネイトが「自分はそういう人達とは違っていつもの君が魅力的だと思うよ」と慰めるニュアンスです。
ネイトはアンディの職場の人とは違うと強調するために happen to をつけていますが、ネイティブスピーカーへの質問サイトには happen to をつけると回りくどくなったり、偉そうな印象になったりする場合があるという回答がありました。
I happen to think は直訳すると「私はたまたま (偶然) 思う」なので、もしこの表現が慣用句として一般化していなければ、言われた側は「自分の考えなのに偶然思うってどういうこと?」と不思議に思いそうです。そういう意味でも回りくどさはあるので、自分が使う場合は、それまでの内容を否定しつつ、自分の立場を明確にするような場面に限られそうです。ちょうどこのシーンですね。
›› https://hinative.com/ja/questions/206987
たまたま偶然だと思いますが、アン・ハサウェイ主演の映画「 The Intern / マイ・インターン」にも happen to think が出てきます。
› 洋画 The Intern/マイ・インターン でビジネス英語&大人の嗜みを学ぶ
› 洋画「The Intern/マイ・インターン」英語表現&解説 Chap. 7-9
C4 7/8
11:35
I think you’re full of it.
上記のネイトのセリフを受けてのアンディのセリフです。
full of itの it は shit のことで、shit と言うと下品なため sh を取った形です。直訳すると「あなたはクソでいっぱいだ」となりますが、転じて[嘘でいっぱいだ → 嘘ばかり言っている, 大嘘つきだ]という意味です。
it を使うと多少は品のなさが緩和されますが、ご利用の際はお気をつけになり、仲のいい友達同士で使うのが無難です。
C4 8/8
11:42
I can think of something we can do that doesn’t require any clothing.
think of something は「何かを思い付く, 頭に浮かぶ」という意味です。I think we can do something that ~. と言えるはずなのでこの言い回しもちょっと回りくどい感じがしますが、あえて回りくどく言うと盛り上がるシーンです。
I can think of something. を DeepL してみると「思い当たることがあります」となったので、この訳で覚えておくと使い勝手がいいと思います。
Chapter 5( 11:47 – 14:52 )
C5 1/17
11:59
she is pulling up the Sedona shoot from October.
pull up は「引き上げる」ですが、セリフでは予定を引き上げるイメージで使われています。時間を繰り上げる感覚です。ミランダが10月の予定を「前倒し」しようとしているところです。
C5 2/17
12:01
You need to come into the office right this second and pick up her coffee order on the way.
right this second は「今すぐ」という意味です。直訳すると「すぐにこの秒」ですが、秒で来れるわけがなくても使います。right now のバリエーションです。
on the way の the way はセリフでは会社までの道のことで、その道に「くっつくイメージの on 」を合わせると「途中で」の意味になります。アンディが会社までの道にくっついて移動しているイメージです。
order on は order on と連結して「オオダロン」のように発音されています。
C5 3/17
12:12
and three drip coffees with room for milk.
コーヒーの注文です。
with room for milk は「ミルクを入れる余裕 (空間) がある」という意味です。アメリカではドリップコーヒーをそのまま注文すると、ミルクを入れると溢れるほどいっぱい入れてくれるのでしょうか。
同じ意味で with room left for ~ という言い方もあります。
›› with room(英辞郎 on the WEB )
なお、ミランダならコーヒーショップに配達させるくらいのことはできそうです。配達料を払うのが嫌なのでしょう。
C5 4/17
12:45
Oh. Bloody time.
イギリスでは強調したいときに bloody をよく使います。「血まみれの」という意味に関係なくセリフのように本来血まみれにならないものにも使います。
セリフでは出社が遅くなったアンディにエミリーが嫌みのように言っているので「すごい時間ね」という感じでしょうか。意訳するなら「やっと来たわね」などです。
辞書を引用しておくのでニュアンスや使い方を確認してみてください。辞書の他にも「ヤバい」がしっくりくる場合もあると思います。
▽形容詞
3 ⦅主に英・くだけた話⦆ひどい, べらぼうな, とんでもない, すごい (!ややぞんざいな強意語)
▸ Bloody hell!
なんてこった
▸ You bloody fool.
この大ばか者め
▸ I can’t see a bloody thing.
ちっとも見えないじゃん
▸ I have a bloody good idea.
めちゃいい考えがあるんだ.
▽副詞
⦅主に英・くだけた話⦆すごく, やたらに〈ひどい・寒いなど〉; 〖否定語とともに〗絶対[断じて](…ない) (!ややぞんざいな強意語)
▸ bloody good [awful]
超最高[最悪]
▸ Not bloody likely.
絶対ないね[いやなこった]
▸ You’re bloody well right.
まったくその通り.
bloody(ウィズダム英和辞典 macOS 版)
C5 5/17
12:51
I hope you know that this is a very difficult job for which you are totally wrong.
訳すと「あなたには全くふさわしくない大変な仕事であると知ってほしい」とぎこちなくなってしまいますが、job と for の間で区切られて発話されています。
部分的に、語順通りに理解していくと分かりやすいです。
I hope you know that this is a very difficult job
これは大変な仕事だと知ってほし