映画「The Intern/マイ・インターン」のちょっと分りにくいかなという表現や会話で使える表現などを集めて解説をつけました。英語学習の参考にしてみてください。
内容を読み解くことにもなるので映画の理解にもつながると思います。
私は素人でバイリンガルでもないので辞書やネットで調べての解説です。そのためニュアンスが断定できない表現は断定を避けるスタイルです。
■記事更新メモ(2021年6月)
解説を書き直しました。
この記事では Chapter 1-3 ( 0:00:00 – 0:30:29 ) までの解説です。
参考書籍
これ1冊あると安心ですよ。
他にもこちらの記事でおすすめの本やウェブサービスを紹介しているので参考にしてみてください。
英語表現マインドマップ
解説した語彙や表現をマインドマップにまとめてみました。
まとめ方が下手くそですが、ご自由にご活用ください。
› The_Intern_Mind_Map_v3(一応完成。途中で飽きた部分もあります。見にくいですよ)
下の画像はマインドマップの PNG ですが拡大すると荒くなります。
出来上がったマインドマップを見返すことはないと思いますが(忘れたら調べ直した方が早い)、作る過程で調べたり整理するので記憶に残りやすい気がします。
- ページ内検索が便利
結構な分量なのでセリフを探す場合はページ内検索が便利です。やり方は、Mac は command F、Windows は Ctrl F、スマホは説明だけで記事を書くくらいになりそうなのでネットで検索してみてください。
- リンク先について
表現のリンク先は英辞郎 on the WEB かウィキペディアの当該ページです。
目次をクリックすると当該箇所へジャンプします。
この映画のコピー
まずはこの映画のコピーから。
Experience never goes out of fashion
DeepL:流行り廃りのない経験(流行に左右されない経験)
翻訳は無料の翻訳サービス DeepL によるものです。
fashion には「流行」という意味があるので、直訳は「経験は決して流行の外に出ない」です。
fashion の外に出たものは fashion ではなくなるので、流行ではなくなるということです。古くなったり廃れたりしてしまいます。
go のイメージは「話題の中心から離れていく」です。このコピーでは「流行りから離れていく」というイメージです。
out of fashion は「時代遅れ」という意味ですが、go を時間に対して使うと「過ぎる, 経つ」という意味になります。時間が離れていくイメージです。
辞書には以下の表現があります。ご参考まで。
The time went quickly.
時間はまたたく間に過ぎていった
go out of print [date]
絶版[時代遅れ]になる
Wikipedia に掲載されている画像には Experience never gets old. とあります。
›› https://en.wikipedia.org/wiki/The_Intern_(2015_film)
get は「今までなかった状態になる (ものを得る) 」(「英語語義イメージ辞典」参照)というイメージなので「経験は古い状態にならない」となり「経験は古びない」と訳せます。
Chapter 1 ( 0:00:00 – 0:09:31 )
1/22
0:01:19
As you can imagine, that’s given me some time on my hands.
まずはベンの cover-letter video(自己紹介ビデオ)からです。
DeepL 訳:おかげで時間に余裕ができました
time on one’s hands は「持て余して」という意味です。このセリフでは「時間が両手に持てるほどある」というイメージから意味が連想できます。
as は状況を付け足すような使い方です。
that’s given me は、that has(現在完了形)なのか that is(受動態)なのか気になるかもしれませんが、どちらでもいいというのが私の考えです。略されるくらいなので。
そこを気にしなくても、内容から現在完了形だと分かりますし、分かる必要もないと思います。that は「定年退職して妻に先立たれ」という状況をさしているので、その状況が me に時間を持て余す状況を与えている、と解釈できるからです。
▽過去分詞形のイメージ
given は過去分詞形ですが、動詞の過去分詞形は「動詞の過去っぽい状態」をイメージすると分かりやすいです。このセリフでは「それが私に与えた状態」とイメージします。
ややこしいかもしれませんが、これの解釈に慣れると例えば I’m surprised. のように受動態の定訳(された, られた)が当てはまらない文章も理解しやすくなります。I’m surprised. では「今驚いた状態」というイメージです。
また、時制は現在完了形では「今もその状態が続いている」というイメージで、受動態(現在形)では「今その状態」というイメージです。
2/22
0:01:31
I admit I enjoyed the novelty of it.
novelty:目新しさ
そういえばノベルティーグッズ( novelties )は目新しいものですね。
3/22
0:01:33
Sort of felt like I was playing hooky.
sort of feel like ~ :ちょっと〜みたいな感じがする
play hooky:ずる休みをする
4/22
0:01:35
I used all the miles I’d saved and traveled the globe.
had saved なのは traveled と used よりも過去だから。
mile を save して use して、それから travel の順。
5/22
0:01:41
The nowhere-to-be thing hit me like a ton of bricks.
「行き場のない感情がレンガの山のように雪崩れ込む」という訳はいかがでしょうか。
nowhere-to-be は「どこにも向うところがない状態」、thing は「 (色々な) もの, こと」というイメージで幅広い意味で使いますが「特別な感情」という意味でも使います。なので、ベンの何とも言い難い寂しさや孤独が表現されたセリフだと思います。
なお、「行き場のない様々なものが」と訳すこともできます。
a ton of は「たくさんの」という意味で、ton は重さの単位です。大げさなくらいが英語では丁度良いようで、よく使われる表現です。
より深く理解したい方はこちらもご参考ください。
ちなみに、a ten ton truck という韻を踏んだ言い方もよく使われますが、brick(レンガ)は映画の舞台であるニューヨーク、ブルックリンの住宅のイメージなのでセリフに選ばれたと考えられます。
「赤褐色砂岩を正面に張った家」という意味の brownstone という言葉があり、同じくブルックリンが舞台の海外ドラマ「 Elementary 」のシーズン1第1話では I’m going to miss that brownstone. というセリフがあります。
6/22
0:01:52
Come rain or shine, I’m at my Starbucks by 7:15.
come rain or shine:雨でも晴れでも、何があっても
「行きつけの」というニュアンスで my Starbucks としているのもポイントです。
7/22
0:02:03
These guys today, they’re not numbers guys.
Don’t talk figures with them.
文脈はありませんが、ビジネスの話をしているようです。
▽ DeepL
今の人たちは、数字に強い人ではありません
彼らと数字の話をしてはいけません
numbers guy は「数字を担当する人」のことだと考えられます。セリフは否定形なので、数字を扱わない人、数字に詳しくない人、計算ができない人、など。
海外ドラマ「 ARROW 」のシーズン6第4話でも numbers guy が使われています。
You’re a numbers guy. You sit in front of a computer all day
字幕:数字が相手の仕事だから
音声:数字相手の仕事で一日中コンピューターの前に座ってる
初対面で相手のことを見た目で推理しているシーンです。
8/22
0:02:37
I love them to pieces.
to pieces は love を強調するために使われています。「1つ1つまで」なので「隅々まで」というニュアンスでしょうか。
[関] I love them to bits.
[関] I love them a lot.
9/22
0:02:57
Which brings me to today, when I was leaving the market
and caught your flyer out of the corner of my eye.
which:ここまでのビデオの内容の全て(そういったものが)
which brings me to today:そんなこんなで今日に至る
caught your flyer… eye:視界の隅っこでチラシをとらえた → 偶然チラシを目にした
catch one’s eye:one’s の目に留まる、目を引く、目がくぎ付けになる
catch out:(予期せぬ場所で人を)見掛ける
eye が単数形なのはここでは両目の隅で同じものは見れないからと解釈できますが、catch one’s eye という表現では複数形で使われることもあるようです。
単数形だと片目で見つけることになるので偶然のニュアンスが強くなるのかもしれません。
10/22
0:03:24
a genuine interest in e-commerce
genuine:本物の、純粋な
a genuine Picasso のように絵画にも使えます。
11/22
0:03:26
a roll-up-your-sleeves attitude
袖をまくった姿勢 → やる気のある態度
実際のところはどうあれ、袖をまくるとやる気があるように見えます。
12/22
0:04:20
…but okay if we take a rain check?
take a rain check:延期する, またの機会にする
a rain check は「雨天順延券」のことですが、丁寧に誘いを断るときの表現として使われます。今回のキャンセル分を次回使える「架空の券」として発行するイメージです。
ベンは社交辞令として、次回はないものとして使っている様子ですが、調べてみると「 (またと言いつつ) 次回はないよ」とブラックに断る表現とはされていませんでした。ベンのように曖昧に断る使い方もできますが、後々こじれる可能性も生じます。
▽バリエーション
Can you give me a rain check?
How about a rain check?
13/22
0:04:30
You’re not getting any younger.
分かりにくい get は「今までなかった状態になる」「今までなかったものを得る」というイメージを膨らませると理解できます。
このイメージは「英語語義イメージ辞典」に載っています。これだけで500円くらいの価値はあると思います。
14/22
0:05:00
the more I think about this idea, the more tremendous I think it is.
tremendous:ものすごい, とてつもない
tremendous の語源は「震えさせる(tremble)ような」と辞書(ウィズダム英和辞典 macOS 版)に載っています。
1 ⦅くだけて⦆〖通例名詞の前で〗(数量・程度・強さなどが)ものすごい, とてつもない, すさまじい
2 ⦅くだけて⦆すばらしい, とても優れた
3 (人を震わせるほど)恐ろしい.
tremendous:ウィズダム英和辞典 macOS 版
ベンはインターンになることについて tremendous を使って「素晴らしいアイデア」と言うだけでなく「身震いするほどワクワクしている」と表現していると考えられます。
15/22
0:05:12
The tech stuff might take a bit to figure out.
take a bit:少し (時間を) 取られる
16/22
0:05:19
I’ll get there.
技術的なことは分からないが「そこにたどり着く」という内容です。there は文脈から「技術を理解した状態」を指しています。
この get も「今までなかった状態になる」というイメージです。
17/22
0:06:43
I will personally see the dresses before they are FedExed.
FedEx(フェデックス)は航空宅配便サービスを提供する会社です。ウィキペディアには「フェデックス・コーポレーションは、空路や地上で、重量貨物やドキュメントなどの物流サービスを提供する世界最大手の会社である」とあります。
動詞として使うと「フェデックスで送る」という意味になります。日本に置き換えると「クロネコする」のような感覚です。
18/22
0:07:38
Make it less of an alone thing.
「オンラインも友達と一緒に買い物できるようにしたい」という考えを述べたあとのジュールズのセリフですが、このセリフは字幕でも音声でも訳されていません。
ネイティブスピーカーへの質問サイトでは次の回答がありました(例文省略)。
›› https://hinative.com/ja/questions/598893
It is a statement to encourage you to involve others in what you’re doing.
自分がやっていることに他の人を巻き込むように促すための文言です
ちょっと分かりにくいですが回答にある例文は、独りで映画に行こうとしている人に「1人じゃないようにして (1人で行かないようにして) 」と忠告する内容です。
また、セリフをそのまま DeepL と Google 翻訳で訳してみると、どちらも「一人で抱え込まないようにする」という内容で訳しました。
この訳はセリフの文脈とは合わない感じがしますが、どちらも同じように訳したのでこのニュアンスでも使う表現なのかもしれません。
私としては文字通りかなという気がします。alone thing は「独り的なやつ」と訳せるので「 (オンラインショッピングにありがちな) 独り的なやつを減らして」と言っている感じがします。
make の前に and か I want to が省略されている気もしましたが、質問サイトによると慣用的な表現のようなので命令文だと考えれます。このセリフを言うタイミングでジュールズは口調を変えてベッキーの方へ顔を向けることからも、ベッキーに命令している感じがするからです。
前後のセリフも合わせると次の通りなので確認してみてください。
I want to figure out a way for friends to shop together online.
Make it less of an alone thing.
E-mail me that idea, will you?
19/22
0:08:57
Maybe hero the girl in the red shirt.
hero(英雄, ヒーロー)の動詞使いです。maybe がついているので「ヒーローにしてみて」というニュアンスです。
このセリフでは hero を「赤いシャツを女性の写真を1番大きくする (1番目立つようにする) 」という意味で使っています。
20/22
0:09:00
It is going to fly out of here.
fly out が「飛ぶように売れる」という意味で使われていますが、fly out を調べてもそのような意味は見つかりませんでした。そのため、これは fly off the shelves(〔商品が棚から〕飛ぶように売れる)という表現の誤用だと考えられる気がします。
fly out は「飛び出る」、fly off は「飛んでいく」というイメージなので違いはありますが同じような意味ではあります。ネット通販なので out の方が倉庫から商品が出荷されていく様子に当てはまる気もします。
21/22
0:09:09
40% of our visitors don’t go past the homepage.
<字>サイト訪問者の4割が素通り
「訪問者の4割がホームページから他のページへ進んでいません」という意味です。
このセリフは Yahoo!知恵袋で誤訳扱いされていますが、私は誤訳ではないと考えています。
その理由はこれらの記事で紹介しているのでお楽しみください。
ChatGPT の解説の方が分かりやすいし十分かもしれません。
22/22
0:09:24
Let’s go over the pitch for Friday.
(?)金曜の (試合の) ために投球の練習に行こう
会議が終わった直後の社員同士の会話で、文脈はありません。
pitch には野球で「投球」という意味、go over には「練習する」という意味があることから上記のように訳しましたが自信はありません。
pitch にはサッカーなどのピッチ(フィールド)という意味もあります。その意味で訳すと「金曜日のためにピッチを確認してみよう」となります。
と、ここまで考えてセリフを丸ごと検索するとネイティブスピーカーへの質問サイトがヒットしました。この記事を公開した翌月に質問がありました。
回答者による説明をまとめます。
企業が他の企業に自分たちのプロジェクトや製品を買ってもらえるように説得すること
ピッチを確認するというのは、金曜日に自分たちのプランを再確認するという意味
この pitch はビジネス用語だと考えられます。イメージは[ゲームをするフィールド → 売り込みをする場所 → (現代社会における) 戦場]という感じでしょうか。
辞書をさらに確認してみました。
⦅くだけて⦆売り込み, 宣伝
ウィズダム英和辞典 macOS 版
① しつこい売り込み口上;(テレビラジオの)宣伝.
② 計画, 観点.
プログレッシブ英和辞典 macOS 版
最初に文脈はないと書きましたが、会議の直後の会話なので文脈ありです。
最初に間違った解釈を載せてしまったので分かりづらかったかもしれませんが、間違いの参考になれば幸いです。
こちらも ChatGPT の解説がスッキリしています。
Chapter 2 ( 0:09:31 – 0:19:55 )
1/24
0:09:54
– Probably not at the same time.
– Probably not. He graduated in 2009.
明らかな事実に「たぶん」をつけた冗談です。英語で冗談を言えると英語ができる気分になれます。
このやり取りのように相手が言った言葉を使って返すとテンポが良くなりますが、いわゆる「オウム返し」のテクニックを使うと会話をスムーズに運ぶことができます。
オウム返しは話の内容を聞いていると相手に示すための相槌になるだけでなく、言いながら自分が話す内容を考えるための時間稼ぎにもなるので英会話においても使えるテクニックです。
2/24
0:10:12
I was in charge of overseeing the printing of the physical phonebook.
in charge of:を担当 [管理] して、任されて
スマホに電力をチャージするように(充電)、役割や責任がチャージされるイメージです。be in ~ は「〜の中にいる状態」というイメージです。
oversee:監督する、監視する、見届ける
oversee は over と see を合わせて「〜の上から覆うように見る」というイメージなので、上記の意味を連想しやすいと思います。
3/24
0:10:17
I was their VP of sales and advertising.
VP ( vice-president ):部長、次長、課長など
副大統領、副会長、副総裁など
4/24
0:10:21
Doesn’t everyone just Google numbers?
<字>今は みんなネットでしょ
Google の動詞使いです。直訳すると「みんな番号をググるんじゃない?」という感じです。
5/24
0:10:23
I believe they do, but before Google that was how you got a number.
believe は「 be (強意) lieve (信じる) 」と辞書(ウィズダム英和辞典 macOS 版)にあるので、「強く信じる」というニュアンスです。
このセリフでは「確かにそうですよね、だけど…」という意味合いになると思います。相手の言うことをしっかりと認めた上での but 使いです。
とはいえ同じ辞書に「〖believe (that)節〗(確信はないがたぶん)…だと思う; ⦅かたく⦆」とも載っています。このセリフでは that は省略されていますが、「強く信じる」には弱気な感じがします。
いずれにしても believe の方が think よりも信じる度合いは強いです。「思う」と言うときに think を使いがちな人は適切に believe を使うと好印象を得られるかもしれません。
6/24
0:10:33
I’m gonna ask you one of our more telling questions for all of our interns.
telling question:効果的な質問, 本心を聞き出すための質問, 相手をよく知るための質問
ask someone a telling question:(人)に有効[効果的]な質問をする
telling question の直訳は「伝える (わかる) 質問」なので、おそらく「自分を伝える質問」として使われるのだと考えられます。相手の何かを明らかにしたいときに使う表現です。
7/24
0:10:54
Should we just scratch that one and just move on?
scratch は動詞では「〜をかく」という意味ですが、「〈計画など〉を中止する, やめる」という意味もあります。
このセリフでは「引っかいて (質問を) 取り除く」とイメージすると意味に繋がりやすいと思います。
8/24
0:10:56
It’s your call, Justin
call:決定, 判断
It’s your call. では「あなた次第です」というニュアンスです。
9/24
0:11:07
You nailed it, Ben.
この nail it は「最終決定する」という意味のくだけた表現です。[釘を打つ → 固定する → 決定する]という連想ができます。セリフでは「合格した」「採用された」という意味です。
直訳は「あなたはそれを釘付けにした」なので「採用の通知書を壁に釘で打ち付ける」ようなイメージが浮かびます。
語源は分かりませんが、獲ってきた獲物を壁に釘で打ち付けて自分のものだと主張するシーンを想像してみました。
10/24
0:11:27
I told you I felt like we needed to do an outreach program.
outreach:奉仕活動, 社会貢献
辞書には「 (教会外の人への) 説教, 奉仕活動」とありますが、out + reach なので「外に手を伸ばす」こと、つまり[教会の外に手を伸ばす → 教会外の人を助けにいく]と連想すると意味が繋がります。
11/24
0:11:29
You definitely seemed to be liking the idea, so I set it in motion.
set ~ in motion:〜を始動させる, 〜を作動させる, 〜を実行に移す
set A B の型で「 A を B (の状態) にする」という意味です。セリフでは it が A、in motion が B に当たります。
辞書が分かりやすかったので完コピしておきます。
in mótion
⦅かたく⦆移動中で; 〈乗り物・機械などが〉動いている, 運転中の[で]
▸ a cable car in motion
運行中のケーブルカー.
in slòw mótion
1 (映像に関して)スローモーションで.
2 (動作に関して)ゆっくりで[と].
sèt [pùt] A in mótion
A〈機械など〉を動き出させる; A〈計画など〉を実行に移す, 始める.
motion:ウィズダム英和辞典 macOS 版
in ~ は「〜の中に」という意味ですが、「動作の中 (なか) 」「〜の状態にある」とイメージすると辞書の例にある移動中や運転中の意味に繋がります。
12/24
0:11:41
I mean, imagine having an intern with a lifetime of experience,
as opposed to somebody who spent the last four years of their life playing beer pong.
as opposed to:とは対照的に
the last four years:直近の過去4年間
「ここ4年間」と言うとき英語では「最後の4年間」と表現します。違和感があるかもしれませんが、時系列で考えると分かりやすいです。例えば、10年間のうちの最後の4年間は、7年目から10年目に当たります。つまり「直近の過去4年間」という意味になります。なお、10年間でも100年間でも考え方は同じです。
ちなみに、latest にも似た表現があります。例えば、the latest model は「最新モデル」という意味です。[そのモデルの中で1番開発 (発売) が遅い=最新]という解釈です。
13/24
0:12:05
You have to set the tone.
<字>君は社員の手本だ
set the tone:雰囲気を作る
tone と聞くと「音色」や「色合い」という意味が浮かぶかもしれませんが「雰囲気」という意味もあります。音色や色合いは「音や色の雰囲気」という意味なので、tone のイメージは「雰囲気」だと言えます。
このセリフでは「会社の雰囲気を作る」という意味で使われていますが、字幕の訳がすごいので載せました。「社員の手本となる人が会社の雰囲気を作る」という解釈から翻訳されたと考えられます。
14/24
0:12:57
Back in action.
<字> 現役復帰だ
back in action は「活動を再開する」という意味で、イメージは「活動中の状態に戻る」です。in ~ は先ほど登場した in motion と同様で「〜の状態にある」というイメージです。
15/24
0:13:32
Oh, my God. They had one opening for a regular-age intern, no offense.
I got it. I’m so psyched.
<字> 若者インターンの1枠に入れた
<音> お年寄り以外の採用は僕だけか
採用されて嬉しいのは分かりますが、デイビスが psyched(激ヤバ)している理由が分からなかったので考えてみました。映画では描かれていませんが、元々シニアとは別に「普通の年齢」のインターンが1名募集されていて、その枠を得たのが激ヤバだったようです。
デイビスはシニアインターンに応募したのではないようです。
16/24
0:13:42
This whole idea was hatched at Jules’ kitchen table…
<字> 始まりは彼女の家のキッチン
<DeepL> このアイデアは、ジュールズの台所のテーブルで生まれました
hatch を辞書で調べると次の通りに載っています。
1 〈鳥などが〉〈ひな・卵〉をかえす; 孵化(ふか)させる(out).
2 〈陰謀・計画など〉を企てる, もくろむ(up)
▸ hatch a plot
陰謀を企てる.
hatch:ウィズダム英和辞典 macOS 版
ジュールズがビジネスのアイデアを思いついて実現させていった過程を、ひなをかえす例えで表現しています。
「陰謀・計画」についても、卵の中という密室でこそこそと企てる感じが悪なのでイメージしやすいと思います。
17/24
0:14:05
I like how you roll.
デイビスがベンの服装を褒めています。
how you roll を直訳すると「転がし方」ですが「物事を転がす・展開させていく」というイメージで「やり方」という意味で使われます。見た目だけでなく、姿勢や態度、行いや考え方にも使います。
ネットで調べていると、That’s how I roll. という表現では「そいつが俺のやり方 (さりげないかは不明) 」のようなニュアンスになり、ヤンチャなチャラ男がイキって使うイメージがあるというような所見がありました。
18/24
0:14:37
Gray is the new green.
[灰色(白髪→高齢者)は新しい緑(草木→若々しい)だ]というニュアンスです。
ちなみに、英語で白髪は gray hair、silver hair、white hair などと言います。
[英] grey
19/24
0:16:04
Please be prompt as Jules has another meeting at 4:00 p.m.
DeepL:ジュールズは午後4時に別の会議があるので、速やかにお願いします
prompt は「⦅くだけて⦆(時間が)きっかり, ちょうど」という意味で、at five prompt のような使い方もあります。
as はこのセリフでは理由や状況を付け足す使い方です。as のイメージは捉えにくいのですが、「ゆるいイコール」という感じで「何と何がどのような関係でイコールか」と考えます。
セリフでは「ジュールズの会議がある」という状況を素早い行動が必要な理由として付け足しています。
20/24
0:17:21
She hates slow talkers. Maybe that’s just when I talk slow.
DeepL:彼女はゆっくり話す人が嫌いなんです。それは私がゆっくり話すときだけかもしれませんが
「他の人はいいのに私だけ…。理不尽!」と言いたげなベッキーです。
21/24
0:17:25
Don’t dawdle in any way.
dawdle:ぐずぐずだらだら、時間をかける
in any way:何らか、多少なりとも、 決して
22/24
0:17:33
But it’s 3:57. This meeting that she’s in just took up, like, two of your f… they’re out.
f… は five を言いかけています。
take up をどう訳すかですが、your five はベンとジュールズの面接の時間が5分という意味で、この会議がそのうちの2分を「取り上げた」という解釈が正解のようです。
なお、But it’s 3:57. から面接開始は3:55の予定だったと考えられます。
23/24
0:17:48
Be hard not to.
be hard not to ~ で「〜しないでいるのは難しい」「〜しないわけにはいかない」というニュアンスです。
ジュールズのセリフ I’m glad you also see the humor in this. への返しなので、省略されている部分を補完すると以下の内容になると考えられます。
It would be hard not to see the humor in this.
冷蔵庫に大好きなプリンが入っているのに食べてはダメと言われたときの返しをイメージすると分かりやすいでしょうか。
24/24
0:18:04
You being assigned to me is kind of just for me to set an example for the rest of the team.
set an example:模範となる, 手本を示す, 前例を作る, 見せしめにする
ここまで、set を使った表現を多く取り上げている気がします。
Chapter 3 ( 0:19:55 – 0:30:29 )
1/27
0:20:01
What’s up, Ben? Are you good?
Are you good? が stay good と聞こえます。
ちなみに、stay in good health で「健康でいる」という意味です。
2/27
0:20:17
Can you run that up to them?
<音> これ届けてくれる?
このセリフのシーンは音声と口の動きが合っておらず、会話している風の映像に別の音声を当てはめているように見えます。
日本語音声の訳はセリフだけでなく役者の身振りも考慮して翻訳されたのかもしれませんが、[それを彼らのところへ走らせてくれる? → 届けてくれる?]と解釈できるので間違いではなさそうです。
run up to ~ は、このセリフでは「〜のところまで走らせる」というニュアンスだと考えられます。
3/27
0:21:28
So they want to know what customers bought who didn’t come back so they can spot a problem if there is one, right?
<字> リピーターが少ない原因を探りたいって?
<音> 1度だけ買い物して2度と来なかった客が何を買ったか調べて原因を探す
長いので分割して訳します。
what customers bought who didn’t come back
再来店しなかった客が何を買ったのか
so they can spot a problem if there is one, right?
問題があればそれを発見できるようにしたい
they はデイビスが所属する部署の人を指していると考えられます。
spot は動詞で「見つける」という意味です。スポットライト当てて探すイメージがぴったりです。
ちなみに、リピーターは常連客という意味では和製英語で、regular customer という言い方が一般的です。repeat customer とも言えます。
4/27
0:21:45
How long can a woman be mad at you for?
この場面の you は「 (一般的な) 人」という意味です。日本語で「人は…」「人って…」と言うときの感じです。
「 be は can (助動詞) があるから原型」というのが文法上の解釈ですが、be は「~の状態」とイメージすると楽です。be mad では「 mad な状態」です。
「 for っているの?」と思う場合は、for のあとに具体的な期間を表す語句(例:two weeks など)がないことに注目します。「フォ~」と言いながらぼんやりとした期間をイメージしてみましょう。気持ちとしては続く言葉を相手にいってほしいときの感じです。シンプルに How long で始まる文の最後には for をつけると覚えてもよしです。
5/27
0:21:51
We were going out for a minute.
go out は「外出する」という意味ですが、「デートする, 交際する, 付き合う」という意味もあります。
このセリフは「ちょっとの間付き合ってたんだよね」というニュアンスだと考えられますが、きちんと交際しているなら date を使いそうなのに曖昧な感じがする言い回しの go out を使っているので「ライトな関係」だったのかなという気がします。
しかし、深い関係ではなくても、ジェイソンは続くセリフで I really liked her. と言っているし関係を修復したがっているので、きちんと付き合うつもりはあったようです。「付き合い始めで真剣というわけじゃないけど」という段階だった印象を受けます。
あるいは、date を使うと直接的で気恥ずかしいから遠回しな go out を使ったとも考えられます。
6/27
0:22:02
I met her out.
meet out という句動詞があるのかと思ったらそうではなく「外で会った」でした。I met her outside. の方が自然な気がします。
ちなみに her の r の発音が強いです。
7/27
0:22:09
You’ve been through a lot.
be through a lot は「たくさん通り抜けた状態」というイメージから「経験豊富 ( a lot of experience ) 」という意味になります。
ベンがジェイソンのような修羅場をたくさんくぐり抜けてきたのかは分かりませんが、ジェイソンは「 (こういうの) たくさん通り抜けてきたでしょ」と暗に伝えている気がします。
8/27
0:22:29
I, like, texted her a billion times.
この like は日本の若者言葉のように「~的な」とくだけて言うとき(最近はもう使わない?)の感じがします。他にも「っぽい」「みたいな」といったニュアンスでぼかしたいときによく使われます。
like があると分かりにくい場合は、ないものとして考えると分かりやすくなります。
I texted her a billion times.
9/27
0:22:43
…with a sad emoticon where he’s crying at the side of its little cheek.
emoticon:顔文字
emotion + icon
例::-)
ジェイソンが使ったのはこういうの ( ; ω ; ) でしょうか。
ちなみに絵文字