Google 翻訳よりも自然で高精度な翻訳ができる無料 AI 翻訳サービスのDeepL ですが、英語の字幕ファイルの翻訳には文字数制限があるので使いづらい印象でした。
しかし、docx ファイルを翻訳するやり方では文字数の制限がなく簡単に字幕ファイルを翻訳できます。
Google 翻訳でも字数制限なしに簡単に字幕ファイルを翻訳できるのですが、翻訳後にタイムコードの一部が別の記号に置き換わったり字幕番号に年が付いたりする現象が起きます。
そのため翻訳後に修正する必要があったのですが、DeepL の「ドキュメント翻訳」ではこうした現象が起きないというメリットもあります。
AI 翻訳機の「カメラ翻訳」がスゴかった!

Contents
1. 翻訳の前に
DeepL で字幕ファイル( srt )をドキュメント翻訳する前に以下の3つをしておきます。
翻訳の前にしておく2つのこと
- 字幕ファイル ( .srt ) の入手
- 改行コードを半角スペースに置換
- .srt ファイルを .docx ファイル化
① 字幕ファイル ( .srt ) の入手
字幕ファイルは字幕サイトから無料でダウンロードして入手できますが、このとき srt 形式の字幕ファイルを選んでください。
ass ファイルしか入手できない場合は字幕作成ソフトで srt ファイルに変換してください。
② 改行コードを半角スペースに置換
字幕ファイルの翻訳前に「改行コードを半角スペースに置き換える」と翻訳の精度が向上するので一手間加えておきましょう。
理由は、DeepL に限らず翻訳ソフトは改行までを1つの文として認識するので翻訳がおかしなことになるからです。
「改行コードの半角スペースへの置換」は字幕作成ソフトを使用すると一括で行えます。
無料で使える Aegisub では次の手順で置換します。
- メニューバーから[編集 → Fine and Replace… ]
- [検索する文字列]に \N を入力
- [置換後の文字列]に半角スペースを入力
- [ Replace all ]をクリック
[ \ ]が出てこない場合は「バックスラッシュ」とタイプして変換すると出るはずです。
改行コードがなくなるので字幕が動画に表示されると横に長くなりますが、文字数が多い場合はプレイヤー側で自動的に改行されるはずです。
気になる場合は翻訳後に字幕作成ソフトで字幕の横幅を指定してください。字幕の横幅を指定すると、字幕が指定した横幅に1行で収まらない場合は自動的に改行されて表示されます。
Aegisub ではスタイルで[ Margins ](余白)を編集します。
なお、字幕幅を指定すると .srt ではなく .ass で書き出されます。
斜体コードも削除
洋画「プラダを着た悪魔」では次の字幕があります。
0:04:10
She’s the editor in chief of {\i1}Runway,{\i}\Nnot to mention a legend.
{\i1} と {\i} は斜体コードですが、このように配置されていると翻訳に影響するため削除するとよいでしょう。削除しなくても訳せてしまうのが DeepL のすごいところですが。
③ .srt ファイルを .docx ファイル化
DeepL でドキュメント翻訳できるファイル形式は docx か pptx です。そのため srt ファイルをどちらかのファイル形式にする必要があります。この記事では docx ファイルを翻訳しています。
srt を docx 化するやり方はいくつかありますが、次の手順がシンプルです。
- .srt をテキストエディタで開く
- テキストを全てコピー
- Google ドキュメントにペースト
- .docx として書き出す
または
- 拡張子 srt を txt に変更
- Google ドキュメントで開く
- docx ファイルとして書き出す
srt → txt はファイル名を変更するやり方で変更できます。
例:example.srt → example.txt
テキストエディタの例
- Mac:テキストエディット
- Windows:メモ帳
Google ドキュメントで書き出す方法(ダウンロード)
Google ドキュメントで docx ファイルとして書き出すには[ファイル → ダウンロード → Microsoft Word (.docx) ]と選択します。(下の画像参照)
なお、ファイルはダウンロードされるのでダウンロードフォルダを確認してください。
2. やり方
DeepL で docx ファイルを翻訳する方法を勝手に「ドキュメント翻訳」と呼んでいますが、ファイル翻訳の方が適切でしょうか。
DeepL はインストール版を使用していますが、ウェブ版でも同様にできます。
- DeepL で .docx ファイルをドキュメント翻訳する
- docx を txt 化する
① DeepL ドキュメント翻訳
2021年8月下旬、テキストタブでテキスト入力欄に docx(または pptx )をドラッグ&ドロップすると翻訳できるようにアップデートされていることに気づきました。インストール版とウェブ版のどちらもです。
しかし、とりあえず記事修正が手間なためドキュメントタブで翻訳する方法を紹介しています。
- 画面上部のタブで[ Documents ]を選択
- [ Browse ]から .docx ファイルを選択(ドラッグ&ドロップでも OK )
- 翻訳する言語[ Japanese ]を選択 → 翻訳が完了するまで待つ
- [ Open ]をクリック → .docx ファイルが開く
手順1〜4は下の画像参照。
下の画像は翻訳後の docx ファイルを Pages で開いたものです。
ロバート・デニーロの語りの部分ですが「娼婦ごっこ」はやらかしちゃいましたね。
DeepL の広告が入っていますが削除できます。
映画「 The Intern 」の英語字幕を翻訳しました。
② docx を txt 化
DeepL でドキュメント翻訳が完了したら翻訳語の docx ファイルを txt ファイルに変換します。
- .docx を標準テキスト (.txt) として書き出す
- 拡張子 .txt を .srt に変更する(ファイル名を変更するやり方で)
① .docx を標準テキスト (.txt) として書き出す
docx → txt の書き出しは docx ファイルが開けるテキストエディタであれば[ファイル → 書き出し → 標準テキスト]と選択していくとできるはずです。
Google ドキュメントでは[ファイル → ダウンロード → 書式なしテキスト (.txt) ]と選択していくとできます。
あるいは、docx ファイルのテキストを全てコピーして、標準テキストにペーストして保存します。
② 拡張子 .txt を .srt に変更する(ファイル名を変更するやり方で)
txt → srt はファイル名を変更するやり方で変更できます。
例:example.txt → example.srt
やり方は以上です。
無料でこれだけのことができるのはすごいし有り難いです。
① DeepL ドキュメント翻訳
- 画面上部のタブで[ Documents ]を選択
- [ Browse ]から .docx ファイルを選択(ドラッグ&ドロップでも OK )
- 翻訳する言語[ Japanese ]を選択 → 翻訳が完了するまで待つ
- [ Open ]をクリック → .docx ファイルが開く
② docx を txt 化する方法
- .docx を標準テキスト (.txt) として書き出す
- 拡張子 .txt を .srt に変更する(ファイル名を変更するやり方で)
実は、DeepL ではドキュメント翻訳するよりも1文ずつ翻訳する方がより高精度です。
翻訳精度を高める方法はこちらを参考にしてください。
なお、ドキュメント翻訳の方が自然な場合もあります。
3. 日英同時字幕を作る方法
元の英語の字幕ファイルと翻訳後の字幕ファイルを合体させると、英語と日本語が同時に表示される字幕を作ることができます。
こうすると翻訳を修正する場合にも対訳化されるので便利です。
紹介した方法では英語と日本語の字幕のタイミングが同じなので srt ファイルのまま作れます。
やり方はこちらを参考にしてください。
また、英語と日本語の字幕に表示位置を指定しても実現できますが、こちらは英語と日本語の字幕のタイミングが異なる場合にも有効です。
洋画じゃ英語の勉強できない?
当ブログではこれでもかと言うくらい洋画を使った様々な英語学習の方法を紹介していますが、当然ながら洋画は教材ではないので「効率的な英語学習」はできません。しかし、上級者の英語力維持、中級者のレベルアップには有効です。
初心者もやり方によっては発音力やリスニング力を爆上げできると考えていますが、いきなり洋画でやろうとすると難しいし挫折しがちだと思います。
そこで、初心者には「基礎の習得」をおすすめします。何事にも基礎が大事と言いますが、英語も基礎を習得すると以降の学習を効率化できるのが理由です。逆に言えば、基礎を習得しないまま学習を続けると上達が遅くなるし、時間とお金を無駄に失うことにもなりかねません。(ここに経験者がいます小声)
そのため、初心者がまずやるべきなのは「初心者に適した学習方法で基礎を習得する」ことだと考えています。
こちらの記事でその方法を紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

時間と費用を効率よく使って英語の基礎を身に付けたい方だけでなく、英語力の「伸び悩み」を感じている方にも有益な情報があると思うので、ぜひ参考にしてください。
記事では主に以下の教材やサービスのおすすめポイントや活用方法を紹介しています。
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初心者が英語を効率的に習得できる教材とサービス|目的&技能別
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