ヘッドホンを英語学習向けに選んでみるとおすすめは意外に…

英語は洋画や海外ドラマで学習していますが、スピーカーでは学習しづらい環境になったのでヘッドホンを使い始めました。すると、今度はリスニング中に効果音や BGM が耳に飛び込んできて集中が途切れる、セリフの音声が不自然に感じられる、と学習の妨げになる自体が発生しました。

そこで、手持ちの一般的なヘッドホンやモニターヘッドホン、さらにはヘッドセットで聴き比べてみたところ、私の目的で最適なものが見つかったので紹介します。

私の目的は「洋画や海外ドラマ英語のリスニングに集中する」ですが、英語教材に付属の CD で音声のみの場合にも参考になると思います。

なお、音には感じ方や好みがあります。自分にとって最適な英語学習用のヘッドホンを見つけるための参考にしてみてください。

 

2022年に買うなら?

ヘッドホンではありませんが、2022年に買うなら SONY の LinkBuds が英語学習に最適だと考えています。詳しくは記事の最後に追記しましたが、発音練習やシャドーングに適しているだけでなく「在宅イヤホン」としても便利なのが理由です。

 

 

 

1. 一般的なヘッドホンを英語学習に使うと…

この項では「一般的なヘッドホンを英語学習に使うとどうなるか」を紹介します。この記事で「一般的なヘッドホン」と言う場合は、家電量販店で販売されているようなヘッドホンのことを指しています。

一般的なヘッドホンでは次のことが言えると考えています。

 

Memo

  • 低音重視タイプは不向き
  • ナチュラルタイプは向いている

 

低音重視タイプは不向き

一般的なヘッドホンには様々なタイプがあり、それぞれに特徴があるので一括りにはできませんが、商品説明に「迫力の重低音」といった低音を強調する内容があるものは英語のリスニングには向いていないと私は感じています。

低音強調タイプのヘッドホンを洋画や海外ドラマでのリスニング学習に使うと「効果音や BGM が耳に飛び込んでくる」という状態になりやすく、集中しづらくなるためです。

元々のセリフの音量と効果音などの音量差を抜きにすれば「低音=効果音などをうるさく感じる原因」と考えてもいいと思います。

また、臨場感まで表現するタイプでは、例えば街中のシーンでは周りの人の話し声や車の音などの環境音があるので会話の発音がぼんやりして確認しづらくなります。

英語教材に付属の CD で音声のみの場合はあまり違いはないかもしれませんが、低音強調タイプでは低音が強調されることによって発音が多少はぼんやりしてしまうかもしれませんし、臨場感が加えられて不自然に感じられるかもしれません。

こうしたことから「低音重視タイプのヘッドホンは不向き」であると私は感じています。

 

ナチュラルタイプは向いている

一方、一般的なヘッドホンの中でも商品説明に低音を強調した内容がなく「自然な音を追求」といった内容があるものは英語のリスニングに向いていると考えられます。

低音が強調されていないので「洋画の効果音などがうるさい」という状態になりにくいし、音声のみでは不自然にならないと考えられるからです。そのような理由で、語学向けにヘッドホンを選ぶならナチュラルタイプがおすすめです。

また、ナチュラルタイプと同じような特徴を持つモニターヘッドホンも語学に向いています。次項ではその特徴を紹介します。

 

2. モニターヘッドホンの特徴

一般的なヘッドホンに対してモニターヘッドホンがあります。モニターヘッドホンにはスタジオ用と楽器用があり、基本的には楽器店で販売されています。

家電量販店では扱っていないか、楽器用であればヘッドホン売り場ではなく電子ピアノのコーナーに置いてあるかもしれません。なお、Amazon にはあります。

モニターヘッドホンにも様々なものがありますが、スタジオ用は音楽制作や放送の現場で音を一つ一つ確認するために使われ、楽器用は電子楽器(電子ピアノなど)の音を聞くために使われます。

 

Memo

  • そのままの音
  • タイトな装着感
  • 一般のナチュラルタイプに近い

 

そのままの音

モニター用は特定の音域を強調することなく原音を忠実に再現します。楽器用も同様ですが、楽器の音を再現するためや練習中に聞き疲れしづらいようにチューニングされているようです。

 

 

タイトな装着感

作業や演奏中にズレないように一般的なヘッドホンと比べてタイトな装着感で作られているため、人によってはキツいと感じられるようです。

また、ケーブルが太く全体的に頑丈な作りになっている傾向があり、耐久性が高いです。

 

 

一般のナチュラルタイプに近い

今お使いのものが一般的なヘッドホンであってもナチュラルタイプの場合にはモニターヘッドホンに近い音質だと思われるので聴き比べてもあまり違いは感じられないかもしれません。

 

低音重視タイプを使っている場合には大きな違いが感じられると思います。

 

3. ヘッドセットの特徴

 

音声向けの音

ヘッドセットは通話するためのものなので音声が聞き取りやすいようにチューニングされています。音声以外の音が再現されにくくなるため、効果音や BGM が遠くに感じられると思います。

今回の「洋画や海外ドラマで英語のリスニングに集中する目的」ではゲーム向けの低音を強調したものではなく、通話用のもので、耳を覆うものではなく、耳の上にちょこんと乗せて装着するタイプ(オンイヤー型のオープン型)のものが向いています。

耳を塞がないため、低音が抜けやすいのもリスニングに集中できる要因です。

先ほども述べましたが、元々のセリフ音声との音量差を抜きにすれば「低音=効果音などが耳に飛び込んでくる原因」と考えられるからです。

なお、ヘッドセットにはマイクが付いていますが、上や後ろに向けておけば視界に入らないので気にならないはずです。重さは軽量なので気にならないというか感じない、と思います。

 

4. 聴き比べた感想

勘の良い方はもうお気づきだと思いますが「洋画や海外ドラマで英語のリスニングに集中する目的」に一番向いているのはどれか、聴き比べた感想を述べておきます。

 

< 比較したヘッドホン >

私が比較したヘッドホンはヘッドセットも含めて以下の3つです。

  • 一般的なヘッドホン( BOSE Triport TP-1 )
  • モニターヘッドホン( SONY MDR-CD900ST )
  • ヘッドセット(ある語学ソフトの付属品)

 

↓聴き比べした環境

聴き比べの環境は、DVD を iMac + VLC プレイヤーで、英語のリスニングとしてセリフに集中して聞いた場合です。

 

↓聴き比べした作品

聴き比べをした作品は効果音が多い SF・アクション海外ドラマ「 The Flash 」と、効果音が多いというわけではないですが英会話学習におすすめの日本アニメ「けいおん!」の英語版です。

関連記事

 › 男性の英語発音の参考におすすめ海外ドラマ5選

 ›「けいおん!」は日常英会話フレーズの宝庫!英語学習おすすめアニメ

 

< 一般的なヘッドホン >

  • リスニングに集中できない
  • 鑑賞目的なら楽しい
  • けど難聴になりそう

 

一般的なヘッドホンの BOSE Triport TP-1 で聞くと、強調された低音と臨場感によって効果音や BGM が耳に飛び込んできて集中が途切れます。

響きが加えられたセリフ音声も気になります(しばらく聞くと慣れました)。

音の分離感、臨場感、ステレオ感があるので鑑賞目的なら楽しい瞬間はあるものの、効果音がうるさく感じる場面は多く、イコライザーで低音をカットしても難聴になりそう、といったマイナス要素が大きく、イラっとすることもあるので鑑賞目的でも使いたくなくなりました。

もともと私はこのヘッドホンで音楽を聴いたときに、特定の音で耳の奥がくすぐったいような感じになることがあり、これは効果音や BGM でも同様で、鑑賞目的でもつらい瞬間がありました。

↓イコライザーで低音をカットする方法

 ›【洋画・海外ドラマ】英語学習に快適なイコライザー設定( VLC )

 

< モニターヘッドホン >

  • 集中できないほどではない
  • 発音が丸分かり → 見える

 

スタジオモニターヘッドホンの SONY MDR-CD900ST(日本中どこのスタジオにも置いてあり業界標準と言われる機種)では、BOSE のものより効果音などが小さく感じられ、飛び込んでくる感じも臨場感もあまりありません。

ただし、気になる瞬間はありますし環境音や物音などが1つ1つの音が聞こえすぎて聞き疲れします。

はっきり聞こえるので、英語の発音や音声変化を細かいところまで確認できます。確認できるというか「発音が見える」感じもあります。

また、音声のみの教材では子音がきつく感じるかもしれません。

 

< ヘッドセット >

  • 効果音や BGM がほとんど気にならない
  • セリフが聞きやすい
  • リスニングに集中できる

 

一番セリフに集中して聞くことができたのはヘッドセットで、効果音や BGM はほとんど気にならず、低音が抜け落ちているというか、そもそも出ておらず、その分セリフが聞きやすい感じもありました。

それもそのはずで、先にも述べましたが、ヘッドセットは通話向けに作られているので、音声に合わせてチューニングされているからだろうと思います。

これで音楽を聞くと面白い音ではあるものの聴く気にはなれなかったので意外でした。

ただし、付属品でおそらく安物ということもありますが、こもった感じがあり解像度は低いので「英語の発音を確認したい」という目的では SONY MDR-CD900ST が向いています。

 

結論

「洋画や海外ドラマで英語のリスニングに集中する目的」で最適なのはヘッドホンではなくヘッドセットという結論になりました。

ちなみに、こうなると「ヘッドセットでノイズキャンセリング付きが良いな」と思って調べてみましたが、ヘッドセットに付いているノイズキャンセリングはマイクに対してのようで、通話する相手が聞き取りやすくするための機能のようです。

 

臨場感や迫力はありません

モニターヘッドホンやヘッドセットで DVD を視聴した場合、一般的なヘッドホンのような臨場感はなく、低音を強調した機種のような迫力もありません。

そのため味気ない音に聞こえるかもしれませんが、この対策はそういった特徴を利用するものです。

鑑賞目的で臨場感や迫力を楽しみたい場合は一般的なヘッドホン、英語学習が目的の場合はモニターヘッドホンやヘッドセット、と使い分けるのも良いと思います。

 

5. タイプ別ヘッドホン・ヘッドセット紹介

スタジオモニターヘッドホン

SONY MDR-CD900ST
by カエレバ

↑Amazon 価格 16,900円(2019年12月24日時点)

 

私が今回の比較に使ったもの。業界の標準とされる機種です。

標準プラグなのでテレビやスマホと接続する場合はステレオミニプラグへの変換プラグが必要です。

 

楽器用モニターヘッドホン

YAMAHA HPH-50WH
by カエレバ

↑ブラックもあります。

Amazon 価格 2,452円(2019年12月24日時点)

 

こちらは YAMAHA  HPH シリーズのエントリーモデルです。ドライバー口径がより大きい1ランク上の HPH-100 を検討していましたが、商品説明に「迫力あるサウンド」とあり、セリフを集中して聞く目的では迫力はいらないのでこちらかなと。

 

一般向けヘッドホンのナチュラルタイプ

↑ベージュとブラックもあります。

Amazon 価格 12,689円(2020年2月4日時点)

 

Jabra は創業約150年のデンマーク企業です。元々は通信会社として誕生した企業で、業務用のヘッドセットも手がけています。

上の画像のものはワイヤレス(有線接続も可能)で通話にも対応したモデルです。レビューを見ると多くの人がフラットな音質あるので、低音が強調された音ではないと思います。

オンライン英会話にも使えるので、高音質な通話ができそうです。

軽量でデザインも良いので、私が次回買うならこれです。ただし、オンイヤーなので装着感や遮音性が気になるところですね。

 

■追記(2020年1月6日)

Jabra Move Style Edition を購入し、とても気に入り、メインになりました。音声(発音)の輪郭まで描けそうなくらいで、子音の息遣いから喉の奥に引っかかる感じまではっきり聞こえます。英語学習には間違いないです。音楽でも気づかなかった音に気づくタイプでとても良いです。おすすめです。

SONY MDR-CD900ST と比べても音声に関しては十分な解像度です。すっきりとした音の印象で Jabra Move Style Edition の方が聞きやすいです。

 

▽私が選んだポイントまとめ

  • 英語学習に向いた音質(非低音強調)
  • 好みのデザイン(主観)
  • 軽量
  • なるべく安価

 

↓感想記事

 ›【2019】英語学習に最適なおすすめヘッドホン “Jabra Move Style Edition”

 

ヘッドセット( USB 接続)

サンワサプライ USBヘッドセット MM-HSUSB16W
by カエレバ