スマホを英語の勉強に活用している人は多いと思いますが、「意外とこんな使われ方はされていないかな」という学習方法や便利な技を目的別に紹介します。
スマホの性能は日々進化しており、それに伴い英語学習のための新しいサービスが登場し、その進化と多様化が進んでいます。意外とアナログな単語を覚える方法もあります。
この記事が活用術を整理したり、新しいアイデアを思い付くきっかけになったりすれば幸いです。
AI とロールプレイ(予習)できるから話せるアプリ
1. 録音(復習・リスニング学習として)
洋画やニュース、オンライン英会話の授業などを録音すると復習やリスニング学習に便利です。耳だけで学習できるのでスキマ時間を有効に活かせます。
とはいえ、意外と活用していないのがスマホの録音機能ではないでしょうか。スマホは高音質な録音ができるのでボイスレコーダーとして活用できます。
スマホで録音する方法はこちらで紹介しています。
録音の例(洋画・ニュース・授業など)
録音すると英語学習に効果的な音声を紹介します。
次の例から「これは覚えておきたい」という部分を録音するとよいでしょう。
英語学習に効果的な音声
- 洋画・海外ドラマ・日本アニメ英語版
- ニュース
- オンライン英会話などの授業
※録音の許可を得てください。 - 友達との会話(怪しい)
※全部ではなく部分的がおすすめ。 - YouTube
- ラジオ
録音する音声は学習の目的に合わせて選んでください。
英会話学習を目的とする場合、最もおすすめなのは日本アニメの英語版です。元々が日本語で作られているため「英語でこう言えるんだ」しかない状態になるのが理由です。
日本アニメの英語版の DVD/Blu-ray は Amazon などで購入できますが、より手軽な方法として「海外の動画配信サービスの利用」がおすすめです。
このやり方は少々ややこしいかもしれませんが、なるべく分かりやすく紹介しています。
洋画や海外ドラマを録音する場合も動画配信サービスを利用すると手軽です。
録音した音声は「プレイリストを工夫」したり「暗記カードアプリを活用」したりすると効果的な学習ができます。
プレイリストを工夫
録音した音声を聞く場合、録音した順に1つ1つ聞いていくのもいいのですが、ある方法でプレイリストを工夫するとより記憶に定着しやすくなるし、シャドーイングやリピーティングのトレーニングがしやすくなります。
その方法は、「同じ音声を3つずつ並べたプレイリストを作る」というものです。ニュースのような長めの音声には不向きですが、洋画のセリフのような短い音声に効果的です。
詳しくはこちらを参考にしてください。
また、記事でも紹介していますが、テキストを歌詞に追加するとスマホの画面で確認できるのでおすすめです。
単語カードに音声を追加
単語を覚えるときの定番と言えば単語カードですが、Anki というアプリにはテキストだけでなく音声ファイルを追加する機能があります。(画像や動画ファイルも追加できます)
復習や暗記をするなら先ほど紹介したプレイリストを作る方が効果的だと私は感じていますが、単語のスペルを覚える、管理する、アーカイブとして残す、という目的であれば Anki は便利だと思います。
また、ニュースのような長めの音声では、カードの表にそのニュースの中で覚えておきたい単語や表現を書いておき、裏にはニュースの全文を書いておくとポイントを押さえた学習ができます。
移動中などスマホを操作しづらい場面ではプレイリストで学習、スマホが操作できる環境では Anki で学習、というように使い分けるとより効果的だと思います。
Anki アプリの使い方はネットが詳しいので検索してみてください。
2. 英会話(オンライン・AI・無料アプリ)
「コロナで英語を話す機会がなくなった」という声をよく耳にしますが、そんな状況でも手軽に英語で会話できるのがオンライン英会話サービスや対話型の AI アプリです。
無料のアプリでも英会話をする方法があるので、それぞれ紹介します。
オンライン英会話サービスで会話
スピーキング力を鍛えたい場合は、スマホで手軽に行えるオンライン英会話サービスの利用が最も手っ取り早く実践的なのでおすすめです。
比較記事はこちら。
オンライン英会話サービスはたくさんありますが、おすすめを3つ簡単に紹介します。
ネイティブキャンプ(レッスン受け放題)
- 1回5分から電話感覚
- とにかく話して瞬発力を鍛える
- コスパ抜群
Hanaso Biz(ビジネス英会話)
- 基礎から学びたい
- スモールトークや海外出張など幅広く学びたい
- メール作成をサクサクしたい
mytutor(留学・試験対策に特化)
- IELTS、TOEFL、英検、TOEIC
- 講師の質にこだわり
- 1日の受講数に制限なし(短期集中)
どのサービスも無料体験できるので、連休や夏休みなど時間があるときに試してみてください。
アプリで AI と会話
オンライン英会話サービスは便利ですが、ネイティブスピーカーを画面越しに目の前にすると緊張するし、そもそも「コミュ障で無理」という方もいるかもしれません。それ以前に「人と話すのが面倒」という方もいるでしょう。(私はこのタイプ)
しかし、AI キャラクターと対話して学ぶ英会話アプリ「 SpeakBuddy (スピークバディ) 」ではそんな方でも緊張しないはずですし、コミュニケーションの心配はないはずです。
オンライン英会話サービスよりも圧倒的に安く付きますし、ソースネクストではときどき割引キャンペーンをしているので、その際に購入すればアプリ内課金の1年版よりもお得です。メルマガを登録してチェックするのがおすすめです。
「1年間 SpeakBuddy を使い倒して、自信がついたらオンライン英会話でネイティブスピーカーと会話する」という目標を持つとモチベーションになるのではないでしょうか。
7日間は無料でお試しできます。
無料アプリで会話( HelloTalk・Spoon )
英語学習にはお金をかけたくないものなので、英会話ができる無料アプリを2つ紹介します。
HelloTalk
HelloTalk は「言語交換アプリ」と言われる無料アプリです。(一部の機能は有料)
外国語(母国語以外の言語)を学ぶ人が集まり、教え合うことを目的としています。例えば「自分は英語をネイティブスピーカーから教わり、自分はその人に日本語を教える」という感じで利用します。
やり取りはチャットや通話で行います。スピーキングに自信がない場合は、まずはチャットで英語と日本語が中心のグループに参加してみるとよさそうです。
教わるばかりではなく教えることを心がけていれば、いい言語交換パートナーに出会えそうな印象があります。
HelloTalk の注意点
HelloTalk には言語交換パートナーを探す目的ではなくデートアプリとして利用している人や詐欺師がいるようです。
これはプロフィールに本名を載せない、プロフィール画像をイラストにする、言語学習が目的であることやロマンスを求めていないことを明記すると防げるようです。
それでもしつこい人がいれば明らかに変態なのでブロックすればよいでしょう。
Spoon
Spoon は無料の「音声ライブ配信アプリ」です。(一部の機能は有料)
配信者は音声のみで配信、リスナーはチャットで参加する形です。配信者同士が通話するコラボ機能があるので知り合ったネイティブスピーカーと会話することもできます。
HelloTalk のように言語交換を目的としたサービスではありませんが、英語学習をしている日本人もいますし、日本語を学んでいる外国人もいるので言語交換パートナーも見つかるはずです。
私もやってます
実は、私も Spoon やってます。基本的に人が来ないので、最近はブログを書きながらとりあえず配信する、という感じで使ってます。
言語交換は目的としていませんが、英語に関する雑談をしたり、ブログで紹介している便利な学習方法を紹介したりしています。
そんな感じでよければ、アカウントはこちら。
Spoon についてはこちらで紹介しています。
3. 文字起こし(自動で)
英語の音声を文字起こししてテキスト化するのは大変ですが(日本語でも大変)、スマホを使って自動で文字起こしをすれば作業の大部分が不要になるので効率化できるし時短になります。
私も使っていますが、自分では聞き取れない省略された曖昧な発音でも文字起こしされるので助かりますし、リスニング学習にもなります。
テキスト化のおすすめはオンライン英会話などの授業の音声です。録音をするだけでなく、テキストとして残しておくと復習が捗ります。全てをテキスト化する必要はなく、自分が大事だと思った部分のみで十分でしょう。なお、録音の許可を得てください。
Android 限定ですが、こちらの方法が最も高精度です。
iPhone と Android のどちらも使えるアプリでは Google ドキュメントがあります。
文字起こしをしてそのまま編集や保存ができるので便利です。
どちらのアプリも得意不得意があるようなので、うまく文字起こしができない場合は両方とも試してみてください。
なお、文字起こしをしたテキストを先ほど紹介した歌詞機能や Anki アプリで管理すると便利です。
4. 翻訳
自動翻訳の精度は日々向上していますが、おすすめは無料で使える DeepL です。自然な翻訳をしてくれるし、意訳することもあるので慣用句やスラングのニュアンスが分かりやすいです。
パソコンでも使えますが、アプリでは音声入力に対応しているため[英語で音声入力 → テキスト化 → 日本語に翻訳]ができます。
さらに、翻訳後はどちらの言語も音声を読み上げできるので、発音を確認するだけでなく翻訳機のように使うこともできます。ただし、このときの音声は iOS 標準の翻訳アプリ( iPhone 12 mini, iOS14.6 )の方が自然です。( DeepL を翻訳アプリの音声にする方法はあるのでしょうか?)
DeepL についてはこちらで紹介しているので参考にしてみてください。
DeepL は誤訳することもあるし苦手もありますが、知り合いの翻訳者の方もいい訳だと褒めことが多いですし、基本的に私よりもはるかに優秀です。
5. 発音トレーニング
スマホには音声入力機能があるので、英語で入力をすれば発音トレーニングができます。
アプリなので、きちんと入力できれば人には十分通じる発音ができていると考えられます。逆に機械だから通じる部分はあるかもしれませんが。。
使ってみると毎回同じところがうまく入力できないことがあるので、自分が苦手な部分が分かるメリットもあります。(アプリの方が苦手な可能性も…)
お手本にもなる
iOS 標準の翻訳アプリ( iPhone 12 mini, iOS14.6 )では、英語も日本語もとても自然にテキストを読み上げてくれるので、これを発音のお手本としてトレーニングするのもいい方法です。
ただし、この翻訳アプリは翻訳後の言語しか読み上げできないので、英語を聞きたい場合は日本語で入力する必要があります。今後、DeepL アプリのようにどちらの言語も再生できるようにしてほしいところです。
なお、この翻訳アプリは単語をタップすると辞書が開くので素早く意味を確認できます。
6. 単語を覚える
スマホの壁紙を使った英単語を覚える方法を紹介します。
手書きできるメモアプリを利用します。iOS14では標準のメモアプリに手書き機能があります。指は意外と親指が書きやすいです。タッチペンを使うのもよいでしょう。
スマホの壁紙で英単語を覚える方法
- 覚えたい英単語を5つメモアプリに書く
- その画面をスクリーンショットする
- その画像を壁紙にする(ロック中の画面とホーム画面)
※メモアプリが使いにくい場合は紙に書いて写真に撮っても OK です。
スマホを手に取ったら必ずロック中の画面で単語を確認します。
アラームと組み合わせる
例えば、朝昼晩に1回ずつアラームが鳴るように設定すると、アラームを止めるために1日に3回はスマホを手に取ります。こうすれば1日に3回分の壁紙の単語を確認する回数が増えるので、より記憶に定着しやすくなるはずです。
アラームは自分が確認しやすい時間帯に設定するとよいでしょう。外出時はマナーモードにすることをお忘れなく。
穴埋め効果
ホーム画面ではアプリのアイコンが重なって一部(大部分?)が見えずにイライラすると思います。しかし、これが穴埋め効果となって記憶を刺激するので覚えやすくなるはずです。
スクショ1枚の単語数
単語は10個くらいでもよさそうに思うかもしれませんが、人が最も1度に認識しやすい数は3と言われています。金銀銅、松竹梅、三ヶ日など、身の回りにも3つのものは意外と多く存在します。
その点では単語は3つが理想的ですが、何枚もスクショして壁紙にして、とするのは面倒だと思うので5つとしました。「3つがいいな」と思ったら3つでも問題ありませんし、その方が効果的だとも考えられます。
覚えにくい単語のみ
この覚え方は画像の数が膨大になりがちなので、特に覚えにくいと感じる苦手な単語に絞るのがおすすめです。
ある程度まとめてスクショしておいて、毎日ローテーションで壁紙を変更すると効果的だと思います。
単語リスト
覚えるべき単語はお手持ちの単語帳からでも構いませんが、単語帳を買いたくない場合は こちら の TOEIC 暗記クイズサイトを参考にするのがおすすめです。
暗記クイズは有料(一部無料)ですが、掲載されている単語や熟語は全て閲覧できますし、TOEIC のレベル別にまとめられているので便利です。
「 TOEIC 受けないし」という場合でも単語の多くは英検などとも共通するし、日常でも使うので参考にできます。
「これから単語を覚えよう」という方よりは、「単語は昔覚えたけど忘れてしまった」という方にぴったりな印象です。
「これから単語を覚えよう」という方には「音読英単語」(旧版)がおすすめです。
見出し語が他の例文でも出てくるので、自然と復習ができて覚えやすいのがおすすめする理由です。
私はいくつも単語帳を使ってきましたが、覚えやすいのは例文がこの作りになっているものでした。
改訂版も出版されていますが、私は持っていないので例文を確認できないし、レビューによると CD 音声に BGM が入っていて邪魔という意見があるので旧版をおすすめします。
中古では300円くらいで買えるのもおすすめする理由です。
7. 洋書を「聴く」
「好きな小説やビジネス書の原書を読みたい」と思っても英語のハードルが高いと諦めがちかもしれませんが、そんな場合はオーディオブック(本の朗読音声)を利用してみてはいかがでしょうか。
読みたい洋書の電子書籍とオーディオブックを揃えれば、スマホ画面の文字を眺めながらその朗読を聞くことができます。(紙書籍+オーディオブックでも OK )
日本語の訳書を併用すれば知らなかった単語や表現を確認できるだけでなく、翻訳の技を垣間見ることもできます。
「ハードルが下がった」と感じたらこちらを参考にしてください。
8. 小技集
この項ではスマホで英語学習をするための小技をまとめて紹介します。具体的な設定などは省きますが、ネットが詳しいので検索してみてください。
- スマホの言語設定を英語にする
- Siri、Google アシスタントの言語設定を英語にする
- 音声読み上げ
スマホの言語設定を英語にする
「スマホの言語を英語にする」はある程度スマホの操作に慣れてからがおすすめです。もし英語にしていて操作が分からなくなっても日本語に戻せばいいだけなので手軽にできます。
Siri、Google アシスタントの言語設定を英語にする
「Siri、Google アシスタントの言語設定を英語にする」とスマホに英語で話しかけなければならなくなるので英語を使うことになりますし、発音トレーニングにもなるのでおすすめです。
調べ物だけでなく、Siri に次のように質問をしたり話しかけたりすると面白い返しがきますよ。
- What are you thinking?
- Do you have a boyfriend/girlfriend?
- I’m tired of everyting.
音声読み上げ
「音声読み上げ」はリスニングや発音の確認に利用するだけでなく、録音すると電子書籍やネットの記事をオーディオブック化できます。
とはいえ、音声読み上げにはまだまだぎこちない部分があるので、オーディオブックを購入する方が手っ取り早いしプロの朗読なので高品質です。
オーディオブックは「洋書を読みたいけどハードル高すぎ」という方にもおすすめです。読みたい洋書とそのオーディオブックを併用すれば挫折しにくい学習ができます。
これについてはこちらを参考にしてください。
9. スマホで英語学習するなら
スマホを英語学習に活用するなら、やはり最新でなるべく高品質なスマホがおすすめです。当たり前のことではありますが、サクサク動くとサクサク学習できます。
一方、低価格なスマホだとサクサク感に乏しく、マイク回りが貧弱だと音声入力の性能に影響すると考えられるので、せっかくのアプリの機能をフル活用できない可能性があります。
「でも高いスマホは買えないよ」という場合は 楽天モバイル がおすすめです。
iPhone 12 mini では月々 1,828円 (税込) から、iPhone SE (第2世代) では月々 1,150円 (税込) から利用できますし、Android 機種も安いです。レンタル感覚なお値段です。(価格は2021年7月時点)
私も楽天モバイルに乗り換えて iPhone 12 mini をゲットして、サックサクですし音声入力も優秀なので英語学習に便利だと感じています。(もちろん英語学習以外にも便利!)
楽天モバイルのお得なキャンペーンや注意点はこちらを参考にしてみてください。
英語ができない犯人は?
英語に苦手意識がある人は多いと思いますが、その犯人を特定できていますか?
英会話でいうと犯人は…
- 喋る練習をしない自分
- 興味がない方向で、効果がない方法でやらされていた自分
ちょっと厳しい言い方になったかもしれませんが、こんなシンプルなことを教えない人こそ犯人だと私は思います。
犯人は分かった。ではどうするか?
私も遊び感覚で使っている「スピーク」という AI 英会話アプリを使うと解決します。
スピークを使うと…
- とにかく喋る練習をさせられる
- 興味がある方向で、効果がある方法でやれる
- 強力な AI 学習サポーターがいる
AI 相手だからこそ、いつでも喋る練習ができる、分からないことを何でも聞ける、恥ずかしくない、といったメリットもあります。
スピークで解決する詳しい理由は下記の記事で述べているので、英語に苦手意識を持っていた方はぜひ参考にしてほしいと思います。
初心者向けとしていますが、スピークの実力や概要を知るのにちょうどいいかなと思います。
まずは無料で AI 英会話アプリ「スピーク」を使ってみる(公式サイト)
なお、私も洋画や海外ドラマ、日本アニメ英語版を素材としたオンラインレッスンを提供しています。お好きな作品でレッスンできるので、勉強感なく、おしゃべり感覚で楽しく英語学習を続けられると思います。
「中学英語も怪しい…」という方も、英語仲間として基礎からお支えします。安心してお任せください。
洋画などでの英語学習に不安がある方は Lesson+ をご確認ください。
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