「洋画や海外ドラマのスクリプトを多読・音読素材にしてみよう」ということで、その方法やリーディング学習方法を紹介します。洋書や学習書籍と同じようにするだけでなく「ならでは」の方法も色々とあるので紹介します。
「映画は動画配信サイトで見る」という方も多いと思いますが、英語字幕で視聴できない作品でも音読できるので参考にしてください。
更新情報:記事を大幅に書き直しました。(2021年8月27日)
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1. メリット
洋画や海外ドラマのスクリプトで音読をするメリットを思いつくだけ箇条書きしてみます。
- 好きな作品を音読素材として使える → 楽しめる、退屈しにくい
- 動画を見ながら音読できる
- リスニング学習にもなる(ネイティブスピーカーとの会話レベル)
- 発音をマネしながら読める → 発音改善
- 字幕のように消えない
- セリフとセリフの間に読める(時間の有効活用)
- 動画を見なくても音読できる
- 小説(洋書)よりも気軽に読める(語彙レベルにもよります)
- 会話表現が多く英会話に応用しやすい
もっとあると思いますがこのくらいにしておきます。
2. 一般的な音読のやり方と効果
この項では一般的な音読のやり方とその効果について紹介します。洋書や学習書籍を素材として音読をする場合のやり方ですが、洋画や海外ドラマでも英語スクリプトで行う場合は同様です。
スクリプトの入手方法はこちらを参考にしてください。
一般的な音読のやり方
- 自分の英語レベルよりやや下の素材を用いる(知らない単語が少なめ)
- 同じものを大量に繰り返し読む
- 正しい発音で読む
- なるべく大きな声で読む
- なるべく早く読む
- 意味のまとまりを意識して読む(スラッシュリーディング)
- 日本語に訳さずに読む(繰り返し読むうちに内容が分かってくる)
※厳密に全てのルールを守る必要はないと私は思います。
音読は無理のない英語レベルで
1つ目に関しては、洋画や海外ドラマで音読をする場合は英語レベルは気にせず好きな作品のスクリプトを選ぶとよいでしょう。
「レベルが高すぎる」と感じる場合は日本アニメの英語版がおすすめです。日本アニメは日常英会話の学習を目的とする場合は、洋画や海外ドラマよりもより日常的な内容なのでおすすめです。
日本アニメの英語版は DVD/Blu-ray だけでなく海外の動画配信サービスでも視聴できます。
正しい発音の身につけ方
正しい発音は難しそうですが、何度も作品を見て聞いて頭に音が染み込んだ後で見ながらマネをすると無理なく身につけられると思います。
とはいえ、正しい発音を先に身につけると効率的です。正しい発音を身につけると英語の音を聞き取る能力が向上するので、リスニング学習の基礎にもなります。リスニング学習としては遠回りな印象を持つかもしれませんが、正しい発音の習得は近道であると私は考えています。
おすすめの発音トレーニング方法はこちら。
さらに、こちらで紹介しているアプリも発音判定が厳しいのでおすすめです。
スラッシュリーディング
スラッシュリーディングは英文を意味のまとまり毎に区切って読む方法です。まとまり毎に意味を区切ると単語一つ一つの意味を拾っていくよりも効率的に理解できるようになります。むしろ、まとまり毎でないと理解が追いつかないと思います。
下記サイトではスラッシュリーディング用の字幕で動画を視聴できるので参考にしてみてください。日本語との対訳表示もできます。会員登録をしなくても一部の動画は無料で見れます。
音読の効果
音読と、音読を大量に行う多読には以下の効果があると言われています。
- 大量の英文を読むうちにスラスラと読めるようになる
- 少しくらい知らない単語があっても全体の意味が分かるようになる
- 知らない単語の意味も何となく分かるようになる
②と③は日本語のニュース記事などを読むときと同じような感覚です。
3. 洋画・海外ドラマならではの音読方法
洋画や海外ドラマで音読をする場合は「英語字幕で作品を視聴しながら音読する」という洋書や学習書籍ではできない方法があります。
この方法にはいくつかのやり方があるので紹介します。
- 視聴しながら音読(パターン)
- シャドーイング&リピーティング
- 絶対にリーディング力が上がる音読方法
- 倍速再生して音読
①視聴しながら音読(パターン)
洋画や海外ドラマを視聴しながら音読をする場合は、次の2つのパターンがあります。
- 英語音声と英語字幕で音読
- 日本語音声と英語字幕で音読
どちらも英語字幕を画面に表示させて視聴する点は同じですが、音声が英語と日本語という点が異なります。
日本語音声の場合は内容を把握しながら音読できるので、初めて見る洋画や海外ドラマでも使えますし、[日本語 → 英語]のアプトプットをしているような感覚になるのでおすすめです。
なお、この方法で音読をすると字幕はセリフが言い終わると消えてしまうので強制的に早く読まなければならなくなります。そのため、意味のまとまりで区切る、日本語に訳さない、という音読のやり方を実現しやすくなります。
字幕を見ながら音読をするのが難しい場合は、音読せずに字幕を目で追う練習をしてみてください。
視聴しながら音読する場合は、次に紹介するシャドーイングがおすすめです。
②シャドーイング
シャドーイングはお手本となる音声を聞きながら同時かやや遅れてその通りに音読するトレーニング方法で、発音改善やリスニング力向上が期待できます。
これを[英語音声+英語字幕]で洋画や海外ドラマを見ながら行います。なお、字幕なしの方がより効果的ですが、それはもう完全なシャドーイングです。
これをささやく程度の音量か口パクで行うとより効果的だと私は考えています。
やり方はこちらを参考にしてください。
リピーティングも効果的
リピーティングはお手本を聞いた後でその通りに音読するトレーニングです。シャドーイングと似ていますが、こちらの方が格段に難しいため頭の中で英文を組み立てるトレーニングにもなると私は感じています。
ちなみに、シャドーイングとリピーティングがしやすい機能がついた IC レコーダーがあります。
③絶対にリーディング力が上がる音読方法
「英語学習に絶対はない」と私は考えているので「絶対〇〇する」といった謳い文句の教材などは疑ってしまいます。
しかし、私が思いついたこちらの方法では絶対にリーディング力が上がります。
かなりハードな方法なので「上がらない方がおかしい」のですが、逆に[学習が続かない → 効果が上がらない]となる可能性は十分にあります。
英語力は筋力のようにフィジカルトレーニングで向上するので、普通の音読では効果を感じられない場合や短期でリーディング力を爆上げしたい場合は試してみてください。
④倍速再生して音読
英語字幕を表示させたまま倍速再生して音読する方法もあります。「倍速再生」と言っても高速にするだけでなく低速にする方法もあります。
テレビで倍速再生すると字幕が消える場合はパソコンを利用してください。
高速にすると
再生速度を通常よりも高速にすると、英語を読むスピードを底上げしたい場合に効果的です。また、高速に慣れると通常速度がゆっくりに感じるという効果もあります。
低速にすると
再生速度を通常よりも低速にすると、発音やイントネーションの改善に効果的です。また、通常速度では「早すぎて読み切れん」という場合にも有効です。低速で慣れたら通常速度に近づけていくとよいでしょう。
4. 「洋書」を読めるようになりたい人へ
「洋書を読みたければ洋書を読むしかない」と思いがちかもしれませんし、それで諦めてしまうこともあるかもしれません。
しかし、オーディオブック(本の朗読音声)を併用するとハードルが下がるのでおすすめです。つまり、「文字と音声の両方で学習する」というスタイルです。
「これならできそう」と思ったらこちらを参考にしてください。
英語ができない犯人は?
英語に苦手意識がある人は多いと思いますが、その犯人を特定できていますか?
英会話でいうと犯人は…
- 喋る練習をしない自分
- 興味がない方向で、効果がない方法でやらされていた自分
ちょっと厳しい言い方になったかもしれませんが、こんなシンプルなことを教えない人こそ犯人だと私は思います。
犯人は分かった。ではどうするか?
私も遊び感覚で使っている「スピーク」という AI 英会話アプリを使うと解決します。
スピークを使うと…
- とにかく喋る練習をさせられる
- 興味がある方向で、効果がある方法でやれる
- 強力な AI 学習サポーターがいる
AI 相手だからこそ、いつでも喋る練習ができる、分からないことを何でも聞ける、恥ずかしくない、といったメリットもあります。
スピークで解決する詳しい理由は下記の記事で述べているので、英語に苦手意識を持っていた方はぜひ参考にしてほしいと思います。
初心者向けとしていますが、スピークの実力や概要を知るのにちょうどいいかなと思います。
まずは無料で AI 英会話アプリ「スピーク」を使ってみる(公式サイト)
なお、私も洋画や海外ドラマ、日本アニメ英語版を素材としたオンラインレッスンを提供しています。お好きな作品でレッスンできるので、勉強感なく、おしゃべり感覚で楽しく英語学習を続けられると思います。
「中学英語も怪しい…」という方も、英語仲間として基礎からお支えします。安心してお任せください。
洋画などでの英語学習に不安がある方は Lesson+ をご確認ください。
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