気になる洋画や海外ドラマの新シリーズなど「日本未公開作品の DVD の海外版を Amazon で買える、でも日本語字幕がないから視聴を諦めるしかない」とやきもきしたことがある方も多いと思います。
ですが、英語字幕ファイルならほぼ全ての作品を字幕サイトからダウンロードできるので、そちらを使って、たぶん一番簡単に、無料で、英語字幕を日本語に翻訳・変換できる方法を思いついたのでご紹介します。
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Google 翻訳、つまり自動翻訳を使うので、大体でいい方、少しくらい間違っていてもいい方、細かいニュアンスは気にしない方におすすめです。ストーリーの大まかな流れは十分に分かると思います。
英語学習としては、DVD の字幕では訳されていないセリフも訳されるので、理解の助けになるかもしれませんし、自分なりに訳し直すと学習にもなります。この際に便利な英語と日本語の字幕を対訳にする方法も紹介しています。
ちなみに、Google 翻訳は104カ国語に対応している(記事作成時)ので、韓国のドラマなどを見たい方にも使える方法です。
追記:2017年7月28日
「3. より簡単な方法」を追記しました。目次の1、3、2の順でお読みいただいた方が分かりやすいと思います。
【ご注意・お約束】
字幕を翻訳してインターネットにアップロードする行為は著作権法の翻訳権などの侵害になります。ご利用は個人利用の範囲にしてくださいね。
当記事では一部説明のために掲載していますが、引用としてご容赦くださいますようお願いいたします。
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1. 用意する物とその入手方法
今回ご紹介する方法では以下の5つが必要になります。
- 英語字幕
- DVD/Blu-ray
- Aegisub(字幕作成ソフト)
- Google 翻訳
- テキストエディタ
英語字幕
英語字幕はネットで無料で手に入ります。また、字幕を画面に表示する必要もあるので、やり方はそれぞれ下記リンクの記事を参考にしてみてください。
なお、字幕ファイルは srt 形式のものを選んでください。
【注意点】
編集違いのものがある映画やドラマは、字幕にもそれぞれに合わせたものがあります。最初と最後のセリフの内容と字幕の時間が合っているか、作業前に確認しておくとやり直しになることはないので無難です。
› 洋画・海外ドラマ・邦画の英語字幕を無料ダウンロードする方法
› 英語字幕と日本語字幕を同時に画面表示する方法(パソコン・スマホ・テレビ)
DVD/Blu-ray
字幕を作成する前に字幕のタイミングを合わせるのに使います。
海外版のものは Amazon などで購入できます。英題で検索した方がヒットしやすいです。
Amazon にないときは海外のオークションサイト eBay 代行の セカイモン で探すとあるかもしれないですね。
Aegisub
Aegisub はフリーの字幕作成ソフトです。
こちらも字幕のタイミングを合わせるために使います。
↓ダウンロード先(無料)
http://www.aegisub.org/downloads/
※ダウンロード&インストールは自己責任でお願いします。
Google 翻訳
「 Google 翻訳 」と検索してください。検索結果1位がそれです。
Web で使えるものを大体一通り試したところ、一番、一度に訳せる文字数が多かったので(字数制限なしで使える方法を「3. より簡単な方法」に追記しました)、作業効率を考慮してこの記事では Google 翻訳を奨励しています。
もちろん Google 翻訳以外の翻訳サービスでもできますし、無料/有料ソフトをお持ちでしたらそちらの方が使いやすいかもしれません。
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追記(2017年6月10日)
上記の「本格翻訳9」を英語字幕ファイルの日本語化に使ってみたところ、個別翻訳、ファイル一括翻訳ともに字幕データの部分が大きく崩れてしまうところが少なくなく、修正が大変でした。
ちなみに、ファイル一括翻訳は複数のファイルをまとめて翻訳できる便利な機能ですが、翻訳の精度は個別翻訳(翻訳したい文章を入力・張付けて翻訳)よりも劣っていました。
翻訳の精度は Google 翻訳と比べると、それぞれに良し悪しがあるようです。ただし、こちらではある人名が「馬車」になっていて、所々笑わされました。
Google 翻訳では一度に翻訳できる文字数が5,000字までという制限がありますが(字数制限なく使える方法を「3. より簡単な方法」に追記しました)、「本格翻訳9」では字数に制限はありません。
ですが、字幕データがより大きく崩れてしまい、修正に時間がかかってしまうので、現在のところは無料で使える Google 翻訳の方が英語字幕の日本語化には良いと思いました。
機能的には「本格翻訳9」の方が優れているので、今後のアップデートに期待したいところです。英文翻訳が目的であれば試してみるのもおすすめです。
↓「本格翻訳」製品ページ
›› 本格翻訳
テキストエディタ
Mac ではテキストエディット、Windows ではメモ帳です。
メモ帳で字幕ファイルを開いたときに改行されずに表示される場合は、別のソフトを試してみてください。
2. 手順とやり方
大まかな手順は以下の5ステップです。
- Aegisub で字幕のタイミングを合わせる
- テキストエディタで字幕ファイルを開く
- 字幕データをコピーして Google 翻訳に貼付けて翻訳する
- 翻訳した字幕をテキストエディタに貼付ける
- テキストエディタで字幕データを修正する
では、一つずつ解説していきます。
ちなみに、Mac での解説ですが、Windows でもやることは同じなので参考になると思います。
まず、ダウンロードした英語字幕のタイミングが音声と合っていないことはよくあるので、合わせておきます。全体的に数秒ズレていることが多いですが、簡単に修正できます。
やり方は、
› 字幕のタイミングを部分・全体的にずらして保存「 Aegisub の使い方 」
を参考にしてください。
翻訳が終わってからにしてもよさそうですが、私がやってみたところ、なぜか Aegisub で開くことができなかったので(なぜか40行程度に削除すると開ける)最初にしておくのが無難だと思います。
ちなみに、「 Jubler 」という字幕作成ソフトでは開けたので、こちらで srt ファイルとして書き出してみたら Aegisub でも開けるようになりました。Windows で同様の現象が起きましたら、「 Subtitle Workshop 」などの字幕作成ソフトを試してみてください。
開いてそのまま保存するだけでも大丈夫なようです。
テキストエディタで字幕ファイル(拡張子が .srt のもの)を開くには、Mac では字幕ファイルを右クリックして、「このアプリケーションで開く」からテキストエディットを選択するか、Dock のテキストエディットのアイコンの上に字幕ファイルをドラッグ&ドロップします。
開くと下の画像ような画面が開きます。
srt 形式の字幕データはこのようになっています。
ちなみに、ドラマ「 Chicago Fire/シカゴ・ファイア」のシーズン3第1話の英語字幕を日本語に自動翻訳したもので、すでに完成したものです。今回はこれを目指します。
かなりぎこちない翻訳ですが、ドラマを見ながらだと分かるかと思います。
実は見たことがないドラマなのですが、「 Previously 」(前回までのあらすじ)でしょうか。
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テキストエディタで開いた英語の字幕データ(テキスト)をコピーして、Google 翻訳に貼付けます。
左側の枠内に貼付けるだけで自動で翻訳されるので簡単です。
一度に翻訳できるのは5,000字までなので、だいたい60〜80行分くらいずつ翻訳できると思います。分かりづらいときは50行分ずつにすると良いかと思います。
(有料ソフトではこの辺りを一括でできるようです)
なお、行数は各字幕データの左上の数値です。
テキストエディタで新規ウィンドウを開いて、翻訳された日本語の字幕データ(テキスト)をコピーして貼付けます。
3と4を繰り返します。
「 Google 翻訳 → テキストエディタ、Google 翻訳 → テキストエディタ」のリズムです。
単純作業ですが、全ての字幕データをコピペできるまで頑張ります。
(3. で有料ソフトを使うとこれが1回で済みます)
(「3. より簡単な方法」のやり方でも1回で済みます)
標準テキストに変更
ここで注意が必要なのですが、フォーマットがリッチテキストになっていたら標準テキストに変更する必要があります。
メニューバーのフォーマットから「標準テキストにする」で変更します( Mac の場合)。
分かりづらい場合は、元の字幕ファイル( .srt )のコピーを作っておいて、コピーの字幕データ(テキスト)を一度全て削除してから作成しても同じことができます。
拡張子は .srt でも .txt でも OK
標準テキストでは拡張子が .txt となりますが、.txt でも動画プレイヤーで字幕は表示されるので変更する必要はありません。
気になる方や、あとで Aegisub で編集したい方はファイル名を変更するやり方で拡張子のみ .srt に変更しておくと使いやすいです。
翻訳されたときに、一部の記号が全角などに変換されてしまうので、これを修正します。時間とセリフがミックスされる場合も対策があります。
「−−>」が「− >」に、半角の「:」が全角に
私の場合( Google 翻訳利用)は、「−−>」が「− >」に(右の半角ハイフンが半角スペースに置き換わっている)、半角の「:」が全角になっていました。
※実際は全て半角ですが、見やすくするために全角にしています。
「−−>」が「→」に
こちらはコメントで教えていただいたのですが、文字数が多くなると「−−>」が「→」(右矢印)になってしまうようです。
私も90分ドラマのものを、Google Chrome のトップページに字幕ファイルをドラッグ&ドロップするやり方で試してみたところ、2箇所が「→」に置き換わっていました。
さらに、置き換わったところは「−−>」の両側の半角スペースがなくなっていました。
テキストを一括で修正
1つ1つ修正するのは大変ですが、テキストエディタの文字を置き換える機能を使うとまとめて修正できるので簡単です。
下の画像は Mac のテキストエディットで字幕ファイル( srt )を開いたものです。
文字を置き換えるには、①「 command F 」を入力して、② 画面上部の右端に表示される「置き換え」にチェックを入れます。
文字の入力枠の上には変更したい文字列を、下には元の文字列を入力します。
今回は「− >」を上の入力枠に、下の入力枠に「−−>」を入力します。
入力したら「置き換え」の下にある ③「すべて」をクリックします。
※実際は全て半角ですが、見やすくするために全角にしています。入力するときは半角で入力してください。
さらに、「:」も同様に修正します。上の欄に全角の「:」、下の欄に半角を入力します。
「→」は上欄に「→」、下欄に「 −−> 」(両側に半角スペースを入力しています)を入力します。
追記:「年」が付く(2017年6月10日)
映画の日本語字幕を作ってみたら、字幕番号の3桁や4桁の数字の後ろに「年」が付いていました。しかも結構な数でした。
おそらくドラマのときは3桁までだったので、西暦だと思われにくかったのかもしれません(気づいてなかっただけかも)。
「年」には「年」を入れて一括で修正したいところですが、「年齢」「数年間」「少年」などの年も削除されてしまうので、「年」を検索して「年」の数だけ一つずつ直すしかないようです。
ですが、なぜか、年が付いたままでも字幕は表示されました。年が付いたままなのは気になりますし、プレイヤーによっては再生されないかもしれないので、できあがったものを確認してみてください。
ただし、Aegisub で開くと年が付いている字幕行は表示されず、編集して保存したり、書き出すと年が付いていた行は削除されてしまいました。
なお、年の検索はテキストエディットで「 command F 」で検索欄に「年」を入れて、enter でできます。enter を繰り返し押すと次の「年」が表示されます。
時間とセリフのミックス回避方法
翻訳後に時間とセリフが混ざり合ってしまうことがあります。ミックス箇所が多いと絶望的ですが、あっさり直せるかもしれません。
この場合、元のファイルをテキストエディタで開いて、ミックスした最初の行の時間とセリフの間で enter して空行を入れてから Google 翻訳します。
因果関係は全く分かりませんが、これでミックスしなくなります。空行が気になるようでしたらコピペ後に直してください。
100%ミックス回避できるかどうかは分かりませんが、試してみてください。
3. より簡単な方法
先ほどの方法では文字数制限があり、何度もコピペをしなければなりませんでしたが、文字数制限なしで、ドラッグ&ドロップを1回行うだけで字幕ファイルを全て翻訳できる方法がありました。
やり方は、Google Chrome を開いて、ウィンドウ内に srt ファイルをドラッグ&ドロップして、画面上部に表示される「翻訳」をクリックするだけです。
「翻訳」が表示されない場合は再読込みしてみてください。
それでも表示されない場合は、ウィンドウ内で「右クリック→日本語に翻訳」をしてみてください(日本語字幕を英語字幕に翻訳する場合や、OS の言語を英語に設定していると表示されないようです)。
翻訳の精度、内容は数十行ずつの場合と同じでした。
ただし、先ほどの方法と同様に「− >」「:」「→」「年」はそれぞれ修正する必要があります。
時間とセリフがミックスするときも、先ほどと同様に空行を入れて保存してから行ってください。
なお、対訳(左右)での表示はされないようです。
なお、Mac 環境のみ確認しています。Windows では未確認です。
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4. 英語学習として(対訳字幕の作り方)
英語学習をされている方でしたら、この自動翻訳を元に自分なりに翻訳していくと英語学習になりますね。
全部をやるのは大変なので、翻訳がぎこちなさすぎたり、意味をなしていなかったりするところだけを直していくと良さそうです。
特に意味をなしていないところは直訳できない英文だと思うので、英語表現の学習になると思います。
その際、元の英語のセリフを残して、下の画像のように、対訳にするとやりやすいと思います。
対訳字幕の作り方
英語と日本語の字幕が対になっているので対訳字幕としています。
やり方は長くなりましたので、下記リンクの記事に移動しました。
この記事を先にお読みいただいた方ですと、「2. 対訳字幕の作り方」からお読みいただいて十分です。
なお、作業過程で対訳スクリプトもできてしまうことから上記のタイトルとなっております。
VLC プレイヤーでも対訳表示
下の画像は対訳字幕を VLC プレイヤーで動画再生時に表示させたところです。
こちらも対訳で表示されています。
画像は映画「 The Intern 」のものです。
当ブログの映画記事では閲覧数 No.1です。
› 大人の嗜み&ビジネス英語を学べる洋画「 The Intern/マイ・インターン 」
同時字幕の作り方では、「日本語と英語の同時字幕の作り方」という記事も書いています。
こちらでは、字幕の表示位置を指定して作る方法を紹介しています。例えば、画面の上部に英語字幕、下部に日本語字幕という配置ができます。
英語と日本語のタイミングが異なる字幕で作りたいときに適しています。
この記事の方法では、英語と日本語の字幕がそれぞれのタイミングで同じ場所に表示されようとするため、ごちゃごちゃしてしまうのが理由です。
字幕を作らなくても同時字幕で見る方法があります。
› 英語字幕と日本語字幕を同時に画面表示する方法(パソコン・スマホ・テレビ)
にて紹介しています。こちらは動画をエンコードするときに、日本語字幕を焼き付けて作成し、動画プレイヤーで英語字幕を表示して実現するやり方です。
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英語字幕で見れる作品が多いので英語学習におすすめです。
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“→”
翻訳文字(数)が多くなると” –> “のファイルが上記の文字に置き換わる場合があります。
Хироси 様
コメントありがとうございます。
ご指摘いただきました現象を、90分ドラマの srt ファイルを Google Chrome のトップページにドラッグ&ドロップする方法にて、確認しましたので、記事を加筆、修正しました。
Google には、記号はそのままで翻訳するモードを追加してほしいですね。
またお気づきの点がございましたら、ご指摘いただけると幸いです。
manma様
ご丁寧にありがとうございます。
因果関係が分からないので書かなかったのですが、
字幕番号:1143 より 必ず年が付くんですよね。
どうして1143から年が付くのかは不明なんですが…。
>Google には、記号はそのままで翻訳するモードを追加してほしいですね。
仰る通りです。
私としては翻訳精度をもっと上げて欲しいと思います。
Googleさんなら出来ない事は無いと思うのですがネ。
最近は寒いので風邪などひかれませんようご自愛ください。
では、Пока!
返信ありがとうございます。
コメントをいただくことはほとんどないので、ドキドキしてました。
気づいていませんでしたが、1143からなのは分からないですね。
ですが、イイシミで覚えやすいですね。
翻訳制度はやはり、今後に期待というところかと思います。
Googleさんには出来ないことはないと思います。
ご存知かとは思いますが、翻訳後に「情報の修正を提案」できたり、
画面右下から「フィードバックを送信」できたり、
「GOOGLE 翻訳コミュニティ」というものもあるので、
こまめに意見するのもいいかもしれないですね。
この冬は寒い日が多いですね。
ご自愛くださいませ。