『映画「ハリー・ポッター」は英語学習に向いているか』という疑問から徹底的に英語学習するための方法をまとめました。
作品からの学習効果を余すところなく得ようとするため、全8作をやり切るころには英語学習の賢者になっていることでしょう。(英語の賢者ではない)
当ブログで紹介している洋画や海外ドラマでの英語の学習方法の多くを取り上げているので、作品のファン以外の人も具体的な実践例として参考にしていただけるはずです。
✔︎ 「聞くだけ」でも効果あり!

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1. ハリー・ポッターと英者の意思 (メリット&デメリット)
(見出しでタイトルをもじっていくつもりが、早速きついです。)
まず、英(語学習)者が「ハリー・ポッター」を学習に取り入れるメリットとデメリットを確認します。
「ハリポタで英語学習していいの?」と気になる方も、目的を明確化するための参考にしてください。
1-1. メリット
- 会話で使える表現を学べる
- 初期作は発音がゆっくりで聞き取りやすい(デメリットでもある)
- イギリス発音の入門に向いている(ハグリッドは…)
- 話のネタになる
- 伝説や民話を知るきっかけになる
① 会話で使える表現を学べる
主人公たちは様々な困難に立ち向かいますが、その中で仲間と協力するときの表現や、意見をぶつけ合う表現、仲間割れしたり仲直りしたりする表現も学べます。先生が生徒に命令する表現もあります。
色んなシーンがあり、多くの表現があるのでビジネスで使えるものもあります。
② 発音がゆっくりで聞き取りやすい
全体的にゆっくりと、はっきりと発音されるため聞き取りやすいです。特に第1作の子供達の発音はとても丁寧で、話すスピードは映画では最も遅いレベルです(ときどき速い場合はあります)。
ゆっくりなおかげで音色や抑揚をしっかりと感じられるので、発音の練習にも向いています。
この点は高速な発音に対応できないのでデメリットでもあるのですが、英語学習を始めたばかりの方も無理なく取り組めると思います。また、初めのうちはイギリスの発音に特有のリズムが難しく感じられるかもしれませんが、すぐに慣れるはずなので続けることが大事です。
ただし、第1作でもかなり省略されて発音されることがありますし(ドラコとか)、発音されないこともあるので(ドラコとか)、侮ることはできません(ドラコとか)。
特にハグリッドは難しいと思います。スコットランド訛りだと思うのですが、発音だけでなく文法や方言(語彙)の違いもあるのが理由です。効率的に学習するなら分かりにくいところは雰囲気を掴む程度にして後回しにするか、「ハグリットは英語学習の対象外」とするとよいでしょう。
発音の早さに関しては、第2作では第1作ほど超低速のシーンは少ないです。登場人物の成長に合わせて作品毎に速くなっているようです。
③ イギリス発音の入門に向いている
アメリカの発音と比べるとイギリスの発音は音がより省略される傾向があり(音が少なくなるので速く感じる)、リズムが独特で、訛りによる違いも顕著なため、慣れないと聞き取りづらいと思います。
音の省略で有名なところでは、カジュアルな場面では語頭以外の t を発音しなくてもいいいので、water がヲッアのようになるというものです。t のところが小さい「ッ」に置き換わった感じです。一般的な単語ですが、知らなければ音だけで理解するのは難しいのではないでしょうか。
なお、この音は声門閉鎖音と呼ばれる発音なので省略ではないかもしれません。音はしなくてもその分の間があり、発音していると捉えることもできます。
さらに語尾の r が発音されない特徴もあります。ダンブル道、ヴォルデ毛(毛髪、ないけど)、などとすると覚えておきやすいと思います(毛では語尾の t も省略)。
とはいえ、校長など語尾の r も発音する話者もいるし、ハリーも省略したりしなかったりします。そのため少々ややこしくはなりますが、聞き分けもできます。
また、代表的な訛りであるコックニーは英語ネイティブスピーカーのアメリカ人でさえ聞き取れないと言われます。「ハリー・ポッター」は映画でもありますし、子供向けでもあるので、ここまで難しいことはないので(ごく一部イギリス人でも聞き取り不可能と思えるところもありますが)、イギリス発音の入門に向いています。
④ 話のネタになる
世界中にファンがいる作品なので学習しておくと話題にできます。共通の話題は盛り上がりますし、相手も好きだと一気に距離が縮まります。
出演俳優の基本的な情報も英語版の Wikipedia で仕入れておくとさらに広がるのでおすすめです。ロケ場所を調べておくのもいいですね。
⑤ 伝説や民話を知るきっかけになる
ドラゴン、巨人、不死鳥など魔法以外にもファンタジー要素が盛りだくさんなので、調べていくと関連伝説や民話に詳しくなれます。
ルーマニアにはドラゴンの民話がありますし、北アイルランドにあるジャイアンツ・コーズウェイと呼ばれる六角形の石柱群は巨人が作ったという伝説があります(すごい光景なので見たことない方はぜひ画像検索してみてください)。話のネタにもなりますね。
1-2. デメリット
- 日常的な会話で使える表現が少ない
- リスニングの負荷が小さい
- セリフが少ない
① 日常的な会話で使える表現が少ない
「ハリー・ポッター」の世界独自の言葉もありますし、現実の世界であのレベルの困難に直面することもまずないので、日常会話で使える表現は割合としては少なくなってしまいます。
とはいえ、学習の目的をリスニングとすればあまり気にしなくてもいいのかもしれません。
会話で使える表現の収集を目的とすると日本のアニメが格別におすすめです。
② リスニングの負荷が軽い(初期作では)
(この辺りは現在のレベル次第なので、メリットとなるかデメリットとなるかは人それぞれでもあることを前提で書いています)
ゆっくりとはっきりと発音される英語に慣れても、自然なスピードの発音はなかなか聞き取れるようにはなりません。自然な発音を聞き取るためにはより速く不明瞭な発音に慣れる必要があります。
そのため、残念ながら「ハリー・ポッターと賢者の石」の英語を完璧に聞き取れても、他の映画やネイティブスピーカーの普通の発音を聞き取るのは難しいかもしれません。
ただし、リスニングの2つの能力のうち、音を聞き取る能力はあっても、聞いて理解する能力には自信がない、という方にはちょうどいいかもしれません。
負荷は軽いながらも特にドラコやハグリッドは字幕通り(知っている音)には聞こえないセリフも少なくないと思います。
聞き取りにくいセリフがあったら解説記事を参考にしてみてください。
また、先ほども述べたように、第1作よりは第2作という風に作品毎に速くて不明瞭な発音になっていきます。そのため、第1作から順番にリスニング学習をすれば、適度にリスニングの強度を上げながら無理なく学習できそうです。
③ セリフが少なめ
セリフの総量は少なくないかもしれませんが(映画自体が長いので)、セリフの割合が多い映画ではありません。魔法で対決したり敵から逃げたりするシーンではセリフがほとんどないので、英語学習としては中弛みしがちです。(逃げ回る機会の多い人には役立ちます)
しかし、字幕作成ソフトを使うとセリフ毎に音声を再生できるので効率的に学習を進められます。
やり方はこちらを参考にしてください。
2. ハリー・ポッターとご視聴の一覧 (配信&DVD)
(も、もう、あきらめてもいいですか。)
ここでは「ハリー・ポッター」を視聴するための方法を確認します。おすすめはネット動画配信サービスです。ネット環境によっては”不”視聴になりますが、スマホやタブレットなどでいつでもどこでも見れるので便利ですし、もちろんパソコンやテレビでも視聴できます。
レンタルだけでなく購入もできる配信サービスもあるので英語学習に利用するなら購入がおすすめですが、短期集中ならレンタルもいいと思います。
テレビだとカットされる場合があるので「こんなシーンあったっけ?」という楽しみもあります。DVD にも特典があるので合わせて紹介します。
Hulu
Hulu では現在、全8作品が字幕・吹替)が見放題で配信中です。(2022年3月18日時点)
さらに、「ファンタスティック・ビースト」の2作も配信中です。
日本語の字幕や吹替だけでなく英語字幕でも視聴できます。
›› Hulu(「ハリーポッター」検索結果)
Hulu では配信されていたり、されていなかったりしますが、配信されていれば見放題なので全作品を一気に見たい場合はお得だと思います。
Amazon prime video
Amazon でも「ハリー・ポッター」は配信中です。(2022年3月18日時点)
字幕版と吹替版を別々にレンタル&販売しているので、まずは吹替で作品を楽しんだり内容を頭に入れたかったりするとどちらもレンタルか購入しなければなりません。
見放題のサービスとは異なり、Amazon 会員ならレンタルか購入すればサクッと視聴できます。
✔︎ 商品リンク
U-NEXT
U-NEXT では残念ながら「ハリー・ポッター」は見放題ではありませんが、全作品(字幕・吹替)が各199円でレンタル配信(都度課金)されています。
とはいえ、31日間の無料トライアルでは600ポイント(1ポイント=1円)が特典として付いてくるので3作品はポイントのみで見れます。
しかし、「ハリー・ポッター」シリーズのレンタル期間は48時間なので、英語学習とするには難しいと思います。英語学習としても「あくまでお試し」として利用するのがよさそうです。
ハリポタ関連作の見放題では「ファンタスティック・ビースト」の2作と「ハリー・ポッター20周年記念:リターン・トゥ・ホグワーツ」があります。
さらに「ハリー・ポッター」では関連書籍が配信(ポイント購入)されています。
›› U-NEXT(「ハリーポッター」検索結果)
U-NEXT ならダウンロード視聴 OK
U-NEXT では作品を スマホやタブレットにダウンロードしてアプリで視聴 できるので、ネット環境や通信料金を気にせずに利用できるメリットがあります。
また、再生速度の変更ができるので、低速で聞いて発音の確認や練習をする、高速で聞いて速さに慣れる、といった使い方ができます。
›› U-NEXT(「ハリーポッター」検索結果)
※本ページの情報は2022年3月18日時点のものです。最新の配信状況は U-NEXT サイトにてご確認ください。
配信では英語字幕で見れない
Hulu では「ハリー・ポッター」作品を英語字幕で視聴できますが、上記紹介の他のサービスでは残念ながら英語字幕での視聴ができません。
ただし、英語のスクリプトはネットで無料で入手できるので(入手先は後述)、そちらを活用すれば十分に学習できます。
むしろ英語字幕で見ない方がいい(かも)
英語字幕があるとどうしても頼ってしまうので「聞けてるつもり」になりがちです。これは英語字幕を見ながらのリスニング学習の落とし穴です。
聞き取れなかったところをスクリプトでチェックすると、自分の苦手な音が分かりますし、次にリスニングするときの注意点になります。(スクリプトを使った学習方法は後述します)
私も長く映画やドラマで英語学習をしてきたので思うのですが、この不便さが実は英語力アップにつながるのではと考えるようになりました。
ずっと英語字幕で見ていて、甘えてしまっていたように思います。
やっぱり DVD で見る
やっぱり DVD で見たい方には下の画像のものがおすすめです。本編に加えて未公開集やインタビューもあるのでリスニング学習のチャレンジになりますよ。
私が見た DVD では英語字幕は省略されていてセリフと内容が一致していなかったのですが、同じものはネットでダウンロードできます。ダウンロード先は後述しています。
楽天の全巻セットがお買い得
楽天ブックスに Blu-ray のお買い得な全巻セットがありましたので、リンクしておきます。

「ご注文できない商品」となっている場合がありますがときどき入荷しているようです。
なお、Amazon でも「楽天ブックス限定ジャケット」のものを売っていますが全てマーケットプレイスの出品なので転売品か中古品です。
「超字幕」で見る
「超字幕」は映画やドラマで英語学習するときに便利な機能が充実したソフト・アプリで、「ハリー・ポッター」は全作品がラインナップされています。
※ハリー・ポッターの「超字幕」は販売終了となり、その後「超字幕」自体が販売終了となりましたが、英語学習情報として残しています。